切なく長い秋の夜に、誰かを想って熱唱したい曲5選!

2018年11月5日 / 18:00

ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲! (okmusic UP's)

最高気温を何十年振りかに更新した異常な夏はどこへやら、すっかり秋です。この時期になると「秋に聴きたい曲」なんて特集も目にしたりするけど、聴くだけじゃなくてさ、どうせなら歌っちゃおうよ、その切ない想いを誰かに向けて! ということで、実際に自分がカラオケでしょっちゅう選曲している秋を感じる曲をチョイスしてみました。そしてたった今、これを書くに当たって試しに歌ってみたところ(全曲CD所持)、ところどころで泣きが入るはめに(笑)。だって切ないんだよー! そんな秋の夜です。
「歌うたいのバラッド」(’97) /斉藤和義

ベタですが、これはヤバイ。1997年11月にリリースされたこの曲は、今やBank Band(小林武史・桜井和寿を中心にしたバンド)をはじめ奥田民生、河口恭吾、鈴木雅之などそうそうたる面子がカバーをし、2017年には映画『夜明け告げるルーのうた』の主題歌にも起用されるなど、この20年間現役で人のハートに「愛してる」のたったひと言の強さを伝え続けてくれている曲だけど、確か記憶によると直後よりも時が経つにつれて認知され、愛されていったナンバーだった気がします。それってある意味ホンモノじゃない? 個人的には、全体的に言葉づかいが、一見フツーなようでひとつ残らず素敵な表現と配置をした、パーフェクトな詞だなと。一番好きな部分は最後のワンワードではなく《雨の夜も冬の朝もそばにいて》。
「JAM」(’96)/THE YELLOW MONKY

イエモンのブレイクを決定的なものにした9枚目のシングル「JAM」。曲中に季節を表す表現は出てこないけど、このやり切れないもの悲しさみたいなものは、この季節にとっても合っている気がして選んでみた。当時、曲というよりは歌詞が注目されることが多かったようですが、嘘か本当かヴォーカルの吉井和哉が「この曲はヒットを狙って作りました」、と言ってるのを聞いた時に思ったのは、狙ったからって本当にヒットさせられるものじゃないということ。実際にはいろんな背景や想いがあったようで、解散後のフィルムコンサート最終日にメンバーが登場した時も、再結成して紅白に初出場した時も、披露したのはこの曲だった。その紅白の朝、新聞には歌詞全文とともにメッセージが添えられた。「残念だけど、この国にはまだこの歌が必要だ」。誰かを想う気持ちって、異性とか同じ目の色とか、そんなんじゃないよね。
「夜王子と月の姫」(’02) /GOING STEADY

NHKの朝ドラ『ひよっこ』や前クールの『高嶺の花』で石原さとみの相手役を演じるなど、俳優としても話題の峯田和伸が、銀杏BOYZの前に在籍していたバンド・GOING STEADY。ちょうどその頃にインディーズシーンの仕事を担当していて、ずば抜けて人気(セールス)のあるバンドだな…と注目していたのが彼らだった。そのすごさたるものをこの目で確かめたい!と向かったライヴで、「9.11のニュースをホテルで彼女と一緒に観ていた。今目の前にいるこの人を、どんなことがあっても離したくないと思った」、そう言って演奏されたのが「夜王子と月の姫」でした。この日の私の日記にはこうある。「GOING STEADYにたくさんの人が惹かれる理由が分かった気がする」。MCと演奏中のギャップは激しく、それと同じくらい、破天荒なイメージの裏側にある誰よりも純真な部分が見え隠れする、峯田和伸ならではの一曲。月の夜、世界の終わりに迎えに来てほしい人を描きながら熱唱したい。
「楓」(’98)/スピッツ

8thアルバム『フェイクファー』からのシングルカットとなったこの曲、秋の泣き歌としては鉄板じゃないだろうか。これ、泣かない人っているの!?なんて、偏った見解だけどそれくらい。人が曲に想いを込める時って、だいたいどちらかだと思うわけで。歌詞が自分の過去や現在の状況にぴったりはまったり、分かる分かる!みたいな場合と、その曲を聴いていた当時の記憶が呼び起こされて泣けてくる、みたいな場合。そういった意味では、この曲はどっちもいけるんじゃないかと。私なんて出だしの《忘れはしないよ》でもうダメだから(笑)。旅先でこの曲が収録されたベスト盤『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』を買って、ドライブ中ずっと聴いていて、あんなに楽しかったはずの曲たちが数カ月後、「スピッツってこんなに寂しかったっけ…」そう感じたMAXが最後に流れてきた「楓」だった。曲が変わったわけじゃない、変わったのは私の状況だったわけなんだけど(苦笑)、音楽ってそうやって人の人生に寄り添ってともに生きてるものだよな…って、この曲聴くとしみじみ思ったりするのです。
「夏音」(’06)/GLAY

タイトルには「夏」がついているけれど、この曲は秋に聴くとより染みる。2006年9月に発売されたGLAYのシングルで、芸能人同士がデートをするというバラエティー番組『恋するハニカミ!』のテーマ曲として、リリースに先行するかたちで2006年7月~9月をこの曲が担当。実はこの番組が異常に好きで、5年半観続けた中の個人的ベストデート上位ふたつが、この期間中のものだったという偶然か必然か。いいところで流れてくるわけですよ、TERUの声が。音や歌の持つ相乗効果ってすごいなと。サビのあたりではもう、自分がデートしてると勘違いするくらいドキドキしちゃってたりして(笑)。でも、ある時、このCDを手にして改めて歌詞カードを開いてみてショックを受けた。いつも勝手にどきどきしてたけど、こういう歌詞だったんだ…と。そして、ハニカミのテーマ曲としてではなく「夏音」が好きになった。《精一杯生きた証のような恋》か…明日ひとりカラオケ行っちゃおかな♪
TEXT:K子。

神奈川・湘南育ち。男闘呼組でバンドに目覚め、DIE IN CRIESで“音楽=音を楽しむ”ことを知り、好きな音楽の仕事がしたい!とOLを辞めてオリコン株式会社に9年所属。どっぷりの反動で旅行業界に転職後、副業で旅・エンタメ関連のWEBで執筆するも、音楽への愛が止められず出戻り人に。愛情込めまくりのレビューやライヴレポを得意とし、ライヴシチュエーション(ライヴハウス、ホール、アリーナクラス、野外、フェス、海外)による魅え方の違いにやけに興味を示す、体感型邦楽ロック好き。


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