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その点は、お二人と一緒に現場を引っ張ってくださる蜂須賀正勝役の高橋努さんの存在も大きいです。この作品は、戦国時代の過酷さを描く場面も多いので、空気が重くなってもおかしくありません。でも、努さんを含めたお三方が、その辺のバランスをうまく取ってくださるんです。おかげで、僕を含めた4人で軍議をするシーンでは、想像もしなかったものが生まれたりして。しかも、入念に打ち合わせをするわけでもなく、「こんな感じで」と一言伝えるだけで、その空気が出来上がるんです。そういうチーム感は、撮影が長期にわたる大河ドラマならではです。
初めて時代劇に出演した「SHOGUN 将軍」では、主演の真田広之さんに伝統的な時代劇の所作を一から教えていただきました。この作品では、現場でお会いする機会は少なかったのですが、民放のドラマでご一緒した山口馬木也(柴田勝家役)さんから、いろいろとアドバイスをいただいていました。馬木也さんは、時代劇に関してはプロフェッショナルな方なので、とても心強かったです。
ダントツで、蜂須賀正勝です!(笑) 僕は努さんを尊敬していますし、官兵衛と正勝は羽柴家の左右両翼をなす存在です。官兵衛が冷徹な策士だとしたら、人情味豊かで家中の人間関係を円滑にしているのが正勝。その点について劇中で詳しく描かれてはいませんが、努さんから「二人でそういう関係性を作れたら」というお話があって。だから、お芝居でも官兵衛が正勝を意識することも多いですし、官兵衛が正勝に「黙っていてください」と突っ込んだときは、努さんがリアクションで面白くしてくださいました。そういう安心感もあり、皆さんが正勝を「影のヒロイン」と呼んでいるくらいです(笑)。
これからも、官兵衛は羽柴家の重鎮として、四国攻めや九州攻めで活躍することになります。その一方で、家督を嫡男の長政に譲り、もう一段階変化していく姿をご覧いただけると思います。具体的にどう演じるかは、ビジュアルも含めて皆さんと相談しているところですが、晩年の官兵衛は優しい人間だったという説もあるので、合戦が続く中では見せられなかったそういう人間味も表現できたらと考えています。1人の役を長く演じる貴重な機会なので、いろいろとアイデアを出しながら最後までしっかり演じ切りたいと思います。
(取材・文/井上健一)

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