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去る4月7日、「機動戦士ガンダム」(79~80)(通称:ファースト・ガンダム)が放送開始40周年を迎えた。40周年を記念して、2019年はさまざまなイベントや企画が進行中。中でも気になるのは、やはり新作だ。
ファースト・ガンダム当時の一大ブームを体験しながらも、しばらく遠ざかっていた人の中には、この機会にもう一度ガンダムを見てみようと考える人もいるに違いない。だが、今ではシリーズも膨大になり、何が何やら…となることも予想される。そんな人のため、極めて簡単ではあるが、40周年の節目にリリースが予定されている新作を紹介したい。
まずは、4月29日(28日深夜)からNHK総合で放送中の「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星」だ。これは、2015~18年にかけて劇場公開およびOVAという形でリリースされた『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』全6話を、テレビシリーズ13話に再編集したもの。
内容的にはファースト・ガンダムの前日談に当たり、“赤い彗星”シャア・アズナブルの過去と、地球連邦とジオン公国が争った“一年戦争”開戦に至る経緯が描かれる。予備知識なしで見ても問題ないが、アムロ・レイなどおなじみのキャラクターが多数登場するので、ファースト・ガンダムのテレビシリーズもしくは劇場版三部作を予習しておくと、より深く楽しむことができるに違いない。
続いて、来冬から全三部作として劇場公開が予定されている『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』。この作品では、アムロとシャアの最後の戦いを描いた『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(88)の10数年後を舞台に、ブライト・ノアの息子ハサウェイが、地球連邦に反旗をひるがえして戦いを繰り広げる。
原作はガンダムの生みの親・富野由悠季が手掛けた同名小説で、1989~90年に単行本全3巻が刊行された。主人公ハサウェイは『逆襲のシャア』にも登場しているため、公開までに予習することをお勧めしたい。
さらに、富野由悠季が総監督を務める『劇場版 ガンダム Gのレコンギスタ』も待機中。これは、14~15年に放送されたテレビシリーズ「ガンダム Gのレコンギスタ」を劇場版として再編集するもので、「2019年展開予定」となっている。
物語としては、アムロやシャアが活躍した宇宙世紀が過去の歴史となった“リギルド・センチュリー”と呼ばれる時代を舞台に、全く新たな戦いが描かれる。とはいえ、モビルスーツやミノフスキー粒子といったおなじみの設定は健在。過去作品と直接的なつながりがない分、久しぶりにシリーズに触れる人にとっては、最も取っ付きやすい作品と言えるかもしれない。
また、テレビシリーズの再編集ではあるものの、「新作カットを大幅に追加」とアナウンスされており、どんな作品に仕上がるのか、期待して待ちたい。