松本怜生 豊臣兄弟を支える忠臣・石田三成を好演中「演技について家臣団で話し合っています」【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

2026年10月11日 / 20:45

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合 毎週日曜 夜8:00~ほか)。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=羽柴秀長/仲野太賀)が、兄・秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡跡を描く物語は快調に進行中だ。劇中、秀長&秀吉兄弟の天下取りを支える忠臣・石田三成を演じているのが、連続テレビ小説「おむすび」(24~25)で注目を集めた若手俳優・松本怜生。大河ドラマ初出演となる本作の舞台裏を語ってくれた。

(C)NHK

-大河ドラマ初出演だそうですが、周囲の反響はいかがですか。

 僕にとって大河ドラマへの出演は大きな目標で、初めて受けた大河ドラマのオーディションで大きな役を頂けたので、とてもうれしかったです。出演が発表されると、周囲の方々もすごく喜んでくれました。ただその分、早い時期から「いつ出るの?」と聞かれることが多く、僕としては「もう少し待って!」という気持ちでした(笑)。

-数多くの俳優が演じてきた石田三成を演じるお気持ちはいかがですか。

 石田三成は、これまで多くの方が演じてきた役ですが、それを意識しすぎると、自分らしさが出せなくなってしまうので、あまり気にしないようにしました。それよりも、「豊臣兄弟!」という作品の中でどう演じるかが大事だと思っていました。とはいえ、現場に行ってみないとわからないことも多いので、できる限りの準備をした上で、現場で柔軟に対応することを心掛けました。

-監督から、「こういう三成を演じてほしい」というお話はあったのでしょうか。

 そういうお話は、特にありません。どういう三成像にするかは自分なりに考えていくということなのかなと受け止めています。

-では、三成を演じる上でどんなことを心掛けていますか。

 従来のイメージ通りであれば、三成は冷静で殿(秀吉)の指示はきちんと全うする人物ですが、今回はそれだけでない部分も表現できればと、いろいろと模索しているところです。型通りのキャラクターにはしたくないという思いと、石田三成のイメージを崩したくないという思いの中で、日々葛藤しています。

-同じ羽柴家家臣の加藤清正(伊藤絃)や福島正則(松崎優輝)とのやりとりでは、劇中では描かれないであろう先々の関係を匂わせる部分もあります。その辺は史実を意識しているのでしょうか。

 仲野さんや池松さんも、作品を盛り上げるプランをお持ちだと思いますが、僕たち家臣団も、殿亡き後の物語を視聴者の皆さんに想像していただけるようにしたいと、みんなで話し合っています。劇中では描かれないかもしれませんが、史実では後々、三成と清正が茶々派、寧々派に分かれて対立するので、それを踏まえて「今からそういうことも匂わせておきたいね」という話もしています。たとえば、最終的に採用されるかどうかは別にして、撮影のときは、それぞれの立ち位置が分かるように、みんなが一言ずつアドリブでせりふを足すこともあります。そこは、演じていても楽しい部分です。なので、ご覧になった皆さんにも、三成派と清正派それぞれの目線で盛り上がっていただけたらうれしいです。

-茶々を演じる井上和さんの印象はいかがですか。

 井上さんとご一緒するのは初めてで、お芝居をする前にイベントでお会いしましたが、とてもしっかりした方という印象です。茶々として現場にいるときは、母の市(宮﨑あおい)や父・浅井長政(中島歩)を彷彿とさせる野心も伝わってきますし、品がありつつ、どこか子どもっぽいところも残っていて。おかげで、僕も自然と芝居に入っていけます。今はまだ、三成にとって茶々は見守るべき存在ですが、そんな2人の関係が今後どう変わっていくのか、楽しみです。

-物語はこれから終盤に差し掛かっていきますが、演じる上での目標があれば教えてください。

 三成もひげが生え、月代もそったので、今まで以上に威厳が出てきました。ただ、殿を目の前にすると、まだ“家臣癖”が抜けず、控えるときも、「ささっ」という感じで控えてしまいます(苦笑)。でも先日、池松さんから「そろそろ堂々と歩いてもいい頃だよ」とアドバイスをいただきました。仲野さんからも、「怜生が作ってきた三成のキャラは十分できているから、この先は崩してもいいかも」というお話がありました。目標は、織田信長(小栗旬)に仕えた柴田勝家(山口馬木也)や殿のそばにいた竹中半兵衛(菅田将暉)のような立ち位置ですが、僕が考えていたよりも早くお二人からそういったお話があったので、その期待に応えていきたいと思っています。

(取材・文/井上健一)

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