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9月27日、【後藤真希 LIVE 2025 ~The☆Collection~】のツアーファイナル埼玉公演がジャパンパビリオン・ホールAにて開催され、ライブレポートが到着した。
本ツアーは、後藤真希のデビュー25周年を締めくくる集大成であり、10月15日にリリースされる企画アルバム『COLLECTION』のタイトルを冠したライブでもある。つまり、彼女の過去・現在・未来を2時間弱にギュッと凝縮した内容で、懐かしさでエモーショナルになる時間もありつつ、ソロアーティストとして再び走り出した彼女が、これからどんな未来を描いていくのかを明確に示す時間だった。
ライブは、彼女が登場する前から始まっていた。開演前、ほの暗いステージ上にはゴールドで装飾されたゴージャスな椅子が一脚置かれ、それは頭上からピンスポットで照らされることで眩い光を放っていた。その背後にはスクリーンがあり、【THE☆COLLECTION MAKI GOTO LIVE 2025】という文字が映し出されていた。
本編は、後藤真希というアーティストの大人っぽさとかわいらしさの両方を切り取ったオープニングムービーで幕を開け、1曲目「What?」のイントロが鳴るのと同時にステージが明るく照らされた。すると、前述の椅子に後藤が足を組んで座っているというサプライズ。そのままの姿勢で歌う彼女の周りを男女4人のダンサーが取り囲み、舞う。
さらに、赤を基調とした照明が激しく明滅し、ステージの壁面に等間隔で配置された4基のレーザーが宙を貫く。ここからシームレスに「BAD BOY」へとつなげていき、さらに彼女のソロ2ndシングル「溢れちゃう…BE IN LOVE」をパフォーマンス。この曲の間奏では、椅子を巧みに使ったダンスパフォーマンスで大人の色気を放った。最新曲と懐かしい曲が違和感なく溶け込み、スムーズにステージが展開していく。
MCでは、今回のライブは今月リリースされるアルバムを引っ提げてのものであることを告げ、「みなさんと一緒に最後まで楽しんでいけたらと思っているのでよろしくね!」と後藤は明るく微笑み、次のブロックへ。披露した楽曲は、「NIGHT OF TOKYO CITY」。これはモーニング娘。2枚目のアルバム『セカンドモーニング』のオープニングを飾る楽曲だが、これはまだ後藤が加入する以前のもの。
彼女がライブで披露するのは、2007年に開催された【モーニング娘。誕生10年記念隊コンサートツアー2007夏 ~サンキュー My Dearest~】以来、約18年ぶりとなる。当然、ソロとしての歌唱は今回のツアーが初めてだ。ここでは原曲へのリスペクトを示しつつ、現代版にアップデート。後藤はダンサーをつけずに一人でこれを歌いきった。もちろん、懐かしさはある。しかし、ただ単にそれを伝えるためのセレクトでないことはこちらにしっかり伝わってくる。後藤真希は、これまでの歴史を大事にしつつも、自分の「今」を見せたいし、歌いたいアーティストなのだ。この曲に限らず、過去に在籍したグループの楽曲を歌うというのは絶妙なさじ加減が必要とされるが、彼女は説得力のあるパフォーマンスを通じて、すべてを意味のあるものにしていた。
「NIGHT OF TOKYO CITY」から「ガラスのパンプス」へとつながっていくところでグッと場内の熱量が高まるのを感じた。そんなタイミングで続けざまに披露したのが「CLAP CLAP」。ここまで妖艶に魅せていた後藤は、より観客を巻き込んでいこうとクラップを煽る。ライブを意識して制作されたこの曲が会場の空気にバチッとハマり、ステージと客席がひとつになった。この機を後藤は逃さず、アップテンポでトリッキーな最新デジタルシングル「Which?」でさらにグルーヴを高めていく。ここでは、照明とレーザーが効果的に使われ、楽曲の魅力をさらに引き出した。照明は終始素晴らしく、後藤真希の世界観を拡張するのに一役買っていた。当の後藤はというと、とにかく踊りまくる。すらりと伸びる手足を活かしたパフォーマンスで、特に腕の使い方がしなやか。思わず見惚れるほど美しい。それが彼女のダンスを特別なものにしていた。
後半戦は「そうだ!We’re ALIVE」のソロカバーからスタート。「NIGHT OF TOKYO CITY」と同様に、この曲も来月リリースの『COLLECTION』に収録されるのだが、今改めて後藤のボーカルでこの曲を聴ける喜びといったらない。続く「SCANDALOUS」は、音源ではビート感が強くクールな印象があったが、ライブでは会場がひとつになる楽しい楽曲へと変貌。みんなで手を振ったり、場内はポジティブなバイブスに包まれた。
そんな空気をさらに熱くしたのは、「まだまだ盛り上がっていきますよー!」という言葉とともに始まったメドレーだ。「Queen Bee」「恋のダンスサイト」「恋愛レボリューション21」と展開していき、「恋のダンスサイト」の間奏では格闘ゲームをイメージした映像演出で楽しませた。振りコピ勢を中心に大いに盛り上がり、後藤のテンションも明らかに上がっていた。続くMCの第一声が「あー、あっつい!」だったのも納得である。
「今回のライブは熱いですね! ライブって、始まる前は『大丈夫かな?』って思うこともあるんだけど、これだけ盛り上がってるみなさんを見たんで今日はもう安心! ありがとう!」と笑顔を見せた後藤は、さらに自身のライブについて語った。「今までで一番パワフルになってるかもしれないって思うくらい熱い。めちゃくちゃ熱い! なんかの書き込みを見たんですよ。年齢を重ねているのにどんどん激しくなってるって」。この書き込みの言葉には納得するしかない。
さて、ライブはあっという間にラストの曲「チェケラ」を迎え、ポップかつ、爽やかに本編は終了した。しかし、ファンはまだまだ後藤を求める。彼女がステージを降りてすぐにアンコールを叫び、その声援をバックにジーンズとTシャツというラフな出で立ちで彼女が再登場。歌うは、あか組4「赤い日記帳」、さらにモーニング娘。「Memory 青春の光」のソロカバーだ。これも長年のファンにとっては感涙モノのパフォーマンス。「ごっちーん!」という熱心な歓声がステージへ向けられた。
MCでは、後藤からファンへ向けて感謝の言葉が届けられた。「先日、誕生日を迎え、40歳になりました。(デビューしてから)この26年の間にはいろいろあったんですけど、歌って踊れる歌手になりたいっていう(小さい頃からの)夢が叶って、26年も歌い続けることができたのはみんなからの愛のおかげでしかないと思っていて。また新たな出会いもたくさんあるし、活動の場を広げてきてよかったなと思います。これからも楽しんでやっていけたらなと思っているので、見守ってくれるとうれしいです」
そして、「皆さんも一緒に歌ってくれたら」という言葉に導かれて歌われたのは、「I WISH」。これが本当に感動的だった。この歌を後藤はステップを踏みながらではなく、会場を埋め尽くした一人ひとりの顔を見つめながら歌った。これまでに数々の経験を経てきた後藤真希が、この25周年というタイミングで<人生って すばらしい>とまっすぐに歌うことに大きな意味を感じずにいられない。最後、<でも笑顔は大切にしたい>というフレーズを彼女は観客に委ねた。それは、この日一日だけでなく、これまでの歴史をも包み込むような温かな時間だった。
さらに、ダブルアンコールでステージに呼び込まれた後藤は、「わがまま」を披露。アコギに導かれる曲を、後藤は丁寧に歌った。この曲は一見するとラブソングだが、ここではファンやスタッフへ向けた感謝の歌として機能していた。最後、後藤はオフマイクで「どうもありがとうー!」と叫んだあと、「本当に本当に幸せな時間でした!」と締めくくった。激しくも温かい、後藤真希という人間がすべて詰まったひと時だった。
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