【米ビルボード・ソング・チャート】アレックス・ウォーレン通算10週目の首位、『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』より3曲TOP10入り

2025年8月19日 / 10:00

 今週(2025年8月23日付)の米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”は、アレックス・ウォーレンの「オーディナリー」が通算10週目の首位を獲得。ヒット中のアニメーション映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』からは、Saja Boys(サジャ・ボーイズ)の「Soda Pop」が先週の14位から10位にランクアップして、新たにTOP10入りを果たした。

 通算10週目の首位を獲得したアレックス・ウォーレンの「オーディナリー」は、今週の集計期間(2025年8月8日~8月14日)に公式ストリーミング再生回数が2,390万回(前週比14%増加)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が7,400万回(前週比1%増加)、週間セールスは7,000(前週比10%減少)をそれぞれ記録した。

 以前に4週間首位を獲得したストリーミング・ソング・チャートでは、先週の3位から2位に上昇。エアプレイ・チャートでは首位獲得週を9週目に更新して、デジタル・ソング・セールス・チャートでは通算11週目の首位を獲得した。

 今週各ポイントが上昇したのは、8月7日にリリースされたルーク・コムズとのリミックスによる反響と、両者が米シカゴで開催された音楽フェスティバル【ロラパルーザ2025】で初披露したことが大きな要因となっている。

 また、6月7日付のチャートから再開された今年のソング・オブ・ザ・サマー・チャートでも、12週連続で首位をキープしている。

 1958年8月4日に集計が始まったソング・チャート“Hot 100”史上、1位を獲得したタイトル数は1,183曲で、そのうち10週間以上首位を獲得したのは「オーディナリー」が47曲目の快挙となる。今年のチャートでは、3月1日付から5月24日付まで13週間を記録したケンドリック・ラマー&シザの「Luther」に続く2曲目で、昨年はシャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」(今週9位)が史上最長の19週間という記録を打ち出した。

 「オーディナリー」は、ポップ・エアプレイ・チャートでも今週通算10週目の首位を獲得。1992年10月に同チャートの集計が始まって以来、10週間以上首位を獲得した楽曲は、「オーディナリー」を含めて全体のわずか4%にすぎない。なお、10週間以上連続で1位を獲得したのは、2021年にザ・キッド・ラロイとジャスティン・ビーバーの「ステイ」が達成して以来となる。

 先週のチャート(8月16日付)で1位に到達したHUNTR/Xの「Golden」は今週2位にランクダウンしたが、公式ストリーミング再生数が3,280万回(前週比4%増加)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が1,160万回(前週比38%増加)、週間セールスは7,000(前週比6%増加)にそれぞれポイントは上昇していて、ストリーミング・ソング・チャートでは4週目の首位を獲得している。

 映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』からは、HUNTR/Xのライバルとして登場するボーイズ・グループSaja Boysの「Your Idol」も、先週の8位から今週4位に上昇して最高位を更新。さらに、Saja Boysの「Soda Pop」が先週の14位から今週10位にTOP10入りを果たし、同サウンドトラックから3曲がランクインする快挙を達成した。

 Saja Boysのボーカルを担当しているのは、アンドリュー・チェ(ジヌ)、ネックウェヴ(アビー)、ダニー・チャン(ベイビー)、ケビン・ウー(ミステリー)、サムイル・リー(ロマンス)の5人で、メンバーそれぞれにとって2曲目のTOP10ヒット、および初のTOP5入りを果たした。

 「Your Idol」(4位)は、今週の集計期間に公式ストリーミング再生数が2,030万回(前週比3%増加)、「Soda Pop」(10位)は1,760万回(前週比4%増加)にそれぞれ記録を伸ばしている。

 同じサウンドトラックから3曲以上のTOP10ヒットが輩出されるのは近年珍しく、今世紀に入ってからは『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』初のタイトルとなる。なお、2000年代以前には、各年代で以下のサウンドトラックから複数のTOP10ヒットが生まれた。

 1970年代は、以下の2作品から4曲のTOP10ヒットが輩出されている。

『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977~1978年)
・ビージーズ「ステイン・アライヴ」
・ビージーズ「恋のナイト・フィーヴァー」
・ビージーズ「愛はきらめきの中に」
・イヴォンヌ・エリマン「アイ・キャント・ハヴ・ユー」

『グリース』(1978年)
・フランキー・ヴァリ「グリース」
・オリビア・ニュートン=ジョン&ジョン・トラボルタ「愛のデュエット」
・オリビア・ニュートン=ジョン&ジョン・トラボルタ「想い出のサマー・ナイツ」
・オリビア・ニュートン=ジョン「愛すれど悲し」

 1980年代はサウンドトラック全盛期で、『ジャズ・シンガー』(1980年)、『フットルース』(1984年)、『ビバリーヒルズ・コップ』(1984年)、『マイアミ・バイス』(1985年)、『ビバリーヒルズ・コップ』(1987年)、『ダーティ・ダンシング』(1987年)の6作から3曲がTOP10入りした。

 80年代で最も多くTOP10ヒットを輩出したのはプリンスの『パープル・レイン』(1984年)で、以下の4曲(内2曲が1位)がランクインした。

・「ビートに抱かれて」
・「レッツ・ゴー・クレイジー」
・「パープル・レイン」
・「ダイ・フォー・ユー」

 1990年代は、ホイットニー・ヒューストン主演の『ボディガード』(1992~1993年)から3曲、『ため息つかせて』(1995~1996年)から4曲がTOP10入り。1997年には、『スペース・ジャム』と『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』から、それぞれ3曲がTOP10入りしている。

 2020年代に入ってからは、以下の2作から2曲がTOP10入り、1曲がTOP20入りしている。

『ミラベルと魔法だらけの家』(2022年)
・「秘密のブルーノ」(1位)
・「増していくプレッシャー」(8位)
・「ふしぎなマドリガル家」(20位)

『バービー・ザ・アルバム』(2023年)
・デュア・リパ「ダンス・ザ・ナイト」(6位)
・ニッキー・ミナージュ&アイス・スパイス「バービー・ワールド」(7位)
・ビリー・アイリッシュ「ホワット・ワズ・アイ・メイド・フォー?」(14位)

 なお、同じ週に3曲が同時にTOP10入りするのは、『サタデー・ナイト・フィーバー』、『ため息つかせて』に続き『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』が3作目のタイトルとなる。

 5月31日付で1位に初登場したモーガン・ウォーレンの「ホワット・アイ・ウォント feat. テイト・マクレー」は、先週の4位から今週3位に上昇。カントリー・ソング・チャートでは初登場から13週目の首位を獲得した。モーガン・ウォーレンは、「ホワット・アイ・ウォント」の他にも8位に「ジャスト・イン・ケース」(前週7位/最高2位)をランクインさせている。

 7月26日付のチャートで7位に自身初のTOP10入りを果たしたレイヴィン・レネーの「ラブ・ミー・ノット」は、先週の6位から今週5位に上昇して最高位を更新。ジャスティン・ビーバーの「デイジーズ」は、5位から6位にランクダウンした。

 昨年の年間チャートを制したテディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」は先週の9位から7位に上昇して、TOP10の滞在週を通算74週目、Hot 100のチャートイン総週は104週目に、それぞれ史上最長記録を更新している。

 2024年に史上最長の19週間首位を獲得したシャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」は、先週の10位から今週9位にランクアップした。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは8月21日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「オーディナリー」アレックス・ウォーレン
2位「Golden」HUNTR/X
3位「ホワット・アイ・ウォント」モーガン・ウォーレン feat. テイト・マクレー
4位「Your Idol」Saja Boys
5位「ラブ・ミー・ノット」レイヴィン・レネー
6位「デイジーズ」ジャスティン・ビーバー
7位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ
8位「ジャスト・イン・ケース」モーガン・ウォーレン
9位「ア・バー・ソング(ティプシー)」シャブージー
10位「Soda Pop」Saja Boys


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