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壮大な中国の大地を舞台に、現代を生きる人々に人間の本質を問いかける。かつてTVドラマ化もされて話題をさらった山崎豊子の感動巨編『大地の子』が、今度は舞台上でよみがえる。
舞台「大地の子」が、2026年2月・3月に東京・明治座で上演されることが決定し、スタッフ・メインキャストが発表された。
『大地の子』は、1987年から「月刊文藝春秋」で連載され、「白い巨塔」や「沈まぬ太陽」など数々の大作を世に出してきた山崎豊子による同名小説。
戦争孤児となった少年が、死線をさまよう苦難を経て、中国人教師に拾われ、中国人「陸一心」(ルー・イーシン)として育てられる。しかし、成人した一心を襲ったのは文化大革命に伴う大きな時代のうねりであった…。戦争孤児となった陸一心の波乱万丈の半生を描いた物語。
脚本は小劇場から大劇場まで幅広く担うマキノノゾミ、演出は数多の作品を世に生み出してきた、日本を代表する演出家・栗山民也という強力タッグで届ける。
注目のキャストは、主人公となる陸一心(ルー・イーシン)役に、数々の東宝ミュージカル作品での高い歌唱力と演技力で当代一の人気を誇る井上芳雄。“ミュージカル王子”と呼ばれている井上が、ストレートプレイとなる本作でも、心情あふれる演技で役に命を吹き込む。
主人公の妹であるあつ子役には、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の好演で脚光を浴び、繊細かつ丁寧な演技で、映像や舞台で高く評価される奈緒。主人公の妻となる江月梅(チャン・ユエメイ)役には、第7回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリに選ばれ、その後の映像での活躍はもちろん、演出家・栗山民也も舞台での演技を認める上白石萌歌。路頭に迷う主人公を引き取る中国人教師・陸徳志(ルー・トウチ)役は、長く舞台で活躍し、昨年第31回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した山西惇。そして、中国に残した家族に自責の念を抱え続ける松本耕次役は、独特の存在感が高く評価される益岡徹が務める。
▢出演者の最新コメント
陸一心(ルー・イーシン)役の井上芳雄
原作本も繰り返し読み、ドラマも拝見していたので、最初お話を伺った時は、「こんな名作の舞台化に関われるなんて!」と夢のようで本当にびっくりしました。演劇として、過去の歴史を自分たちのこととして現代のお客様に伝えることができる作品なのでプレッシャーはありますが、栗山さんはじめスタッフ・キャストの皆さんと丁寧に作り上げていきたいと決意を固めています。人間の可能性、思い、愛情の強さとその奇跡を描いている物語です。是非たくさんのお客様に見ていただいて、共有できますように。全力でお届けします!
あつ子役の奈緒
舞台「恭しき娼婦」で栗山さんと出会い、目まぐるしく価値観が変化したあの日々を思い出します。生きていれば私たちは、いつか不条理と出会うでしょう。それでも皆と生きてみたい。「大地の子」では、どんな心や音を見つけられるのか、きっとまだ出会ったことのない景色を、カンパニーの皆さん、お客様と見られる日を心から楽しみにしております。
江月梅(チャン・ユエメイ)役の上白石萌歌
江月梅役を演じさせていただきます、上白石萌歌です。栗山民也さんとは二十歳の頃に『ゲルニカ』でご一緒した以来で、このように再びご縁をいただけたこと、心から幸せに思います。あのとき栗山さんから受け取った言葉、役を通して体に流れた感情はまぎれもなく宝物で、時間が経った今で もわたしの中に大切に刻まれています。今回の「大地の子」という大きな旅ではどのような出会いが待ち受けているのか、今から楽しみでなりません。 原作や脚本を読み進めるなかで、残酷な運命に翻弄(ほんろう)されながらも強く生き抜いてゆく一心たちのひたむきさに胸が締め付けられます。わたしが演じる江月梅は、一心の心のともしびとなるような存在。この作品を通して伝えるべきことを考え、湧き上がる感情の一つ一つをたしかにそしゃくしながら臨みたいです。ぜひ劇場に足を運んでください!
陸徳志(ルー・トウチ)役の山西惇
舞台「大地の子」で陸徳志を演じます、山西惇です。日本と中国の戦後40年を描いたこの壮大な物語が、戦後80年を経て舞台で上演される意義を強く感じています。綿密で膨大な取材活動を基に執筆された山崎豊子さんの原作を読み返して、誠に身が引き締まる思いでいます。敬愛する栗山民也さんの演出、素晴らしい共演者の皆さんを頼りに、この、愛の塊のような大きなお父さんに、少しでも近づけるよう、稽古に励みたいと思います。
松本耕次役の益岡徹
1995年、岡崎栄さん演出の日中合作ドラマを、心震わせ、見ていました。日中の役者の皆さんも素晴らしく何度も涙したものです。その山崎豊子さんの大作「大地の子」を舞台でお客様にご覧いただくことになりました。演出の栗山さん、上演台本マキノさんはじめ、スタッフの皆さんと、井上さん、奈緒さん、上白石さん、山西さんをはじめキャストの皆さんが、総力をあげて、作り上げていく、そこに参加できることに、気持ちが引き締まる思いです。 さらに、私が演じる松本耕次を、合作ドラマでは、師匠である仲代さんが演じてられました。あらためて気を引き締め、挑戦したいと思います。
「大地の子」は、2026年2月26日(木)~3月17日(火)まで東京・明治座で上演。
詳細は、公式サイトから。
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