<ライブレポート>RIP SLYME/いきものがかり/Saucy Dogら7組が出演【MEET THE WORLD BEAT】雨予報を“音楽とリスナーの想い”で吹き飛ばした日

2025年5月21日 / 20:00

 5月17日、大阪・万博記念公園自然文化園もみじ川芝生広場にて、音楽イベント【FM802 MEET THE WORLD BEAT 2025】(以下、MTWB)が開催された。

 【MTWB】はFM802が“ラジオで音楽を伝え、ライブでアーティストを伝える”をコンセプトに、1990年から開催している恒例の音楽イベントで、毎年FM802と縁のあるアーティストが多数出演。今回は、アイナ・ジ・エンド、新しい学校のリーダーズ、いきものがかり、Omoinotake、Saucy Dog、Tele、RIP SLYMEの7組が登場した。

 イベント当日は雨予報。開場時も雨が降り続いていたが、開演の時を待っていたかのように雨が止み、会場には清々しい風が吹きはじめた。

 【MTWB】の先陣を切ったTeleは、冒頭から「残像の愛し方」「ロックスター」で雨上がりの爽やかな空気と観客を彼の世界観で心地よく溶け込ませたと思えば、「大阪、楽しむ準備は出来ていますか!?」と、パンキッシュな「私小説」「金星」「バースデイ」ではギターをかき鳴らしクラップを誘うと、客席のボルテージを一気に上げる。そして「花瓶」では、会場とのシンガロングで一体となり、イベントの幕開けを飾った。

 大阪凱旋、そして「FM802はもはや親戚」と話す、アイナ・ジ・エンドは、ダンサーを引連れ「ZOKINGDOG」で魅惑のスタート。犬耳のカチューシャをつけ“ワンワンダンス”を披露すると、会場も一緒になって“ワンワンワン♪”とダンス。そしてここから「Poppin’ Run」では愛らしく、「Love Sick」では妖しく、そして新曲の「Aria」では幻想的にと、アイナの“魅力七変化”を堪能。最後は「サボテンガール」で心弾ませ、「ほな、またね!」とキュートな関西弁で再会を誓った。

 【MTWB】初登場のOmoinotakeは、1曲目にしっとりと爽やかに「幸せ」を披露。「EVERBLUE」では、曇り空を突き抜けそうな、藤井怜央(Vo./Key.)のストレートで透明感のある歌声と、冨田洋之進(Dr.)、福島智朗(Ba.)、サポートのSAXの音色が心地よく、自然と観客も腕や身体を左右に揺らし始める。また久しぶりに披露するという「空蝉」では、この日1番の晴れ間も見られた。そして「この曲で出逢ってくれた方も多いと思います。」と「幾億光年」が披露されると、会場も大きなクラップで名曲に聴き入った。

 学校のチャイムが鳴り“いっちょやるか”と登場したのは、結成10周年の新しい学校のリーダーズ。冒頭から「Change」でタオルを回しテンションをぶちあげ、会場の清々しい風が、ここから“リーダーズ旋風”を巻き起こすことになる。「オトナブルー」では、恒例のSUZUKAがステージを降り客席に絡みつく。そして「Toryanse」では、会場にそびえ立つ『太陽の塔』をメンバーで体現するなど、奇抜なパフォーマンスを次々と披露し、息をつく暇もないほど魅せられ、生涯青春を掲げるリーダーズの音楽は、観客の心を開放していった。

 RIP SLYME is Back!!。
「STEPPER’S DELIGHT」のイントロと共に、完全復活を果たした5人がステージに並んだ。【MTWB】の出演も実に18年ぶり。これだけでも感無量だが、RYO-Z、ILMARI、PES、SU、FUMIYAから放たれるグルーヴは、お馴染みの「熱帯夜」「FUNKASTIC」「楽園ベイベー」から新曲「どON」まで、“ど直球”にオーディエンスの心と身体を揺らし飛躍させてくれた。期間限定の活動が惜しまれるが、【MTWB】に新たな歴史を刻んだことは間違いないだろう。

 2回目の出演となるSaucy Dogは、代表曲「シンデレラボーイ」でスタート。前回はコロナ禍の出演で無観客だったこともあり、石原慎也(Vo./Gt.)は「顔を見ながら演奏するのは心底楽しい!」と、3人は「poi」「ゴーストバスター」「よくできました」を全身全霊で届ける。その後「お互いラジオが好き同士、この時間を共有できることが嬉しい。」と語った石原は、「いつか」「優しさに溢れた世界で」で、リスナーの心に真っ直ぐで優しい歌声を染み込ませた。来年は京セラドームでのワンマンが決定している彼ら。「またドームで会いましょう!」と力強い言葉でステージを後にした。

 ラストを飾ったのは、【MTWB】17年ぶりの出演となる、いきものがかり。SPバンドと共に登場した2人は、陽が沈みかけた会場に「コイスルオトメ」を響かせ、「気まぐれロマンティック」では、吉岡聖恵が会場の隅々まで目を配り、クラップやダンスで盛り上げる。また、水野良樹が「みなさんがこれまで曲を大切に聴いてくれた、その感謝の気持ちを込めて…」と話し「ありがとう」を披露。そして梅田の喫茶店で歌詞を完成させたというメジャーデビュー曲「SAKURA」を歌い上げた。今回は、ラジオを通してリスナーが愛した楽曲が並び、その一つ一つを大切に届けたいという2人の想いが溢れ、会場からは温かな拍手が鳴り響いた。

 大トリは、出演アーティストと、FM802のDJ陣もステージに集結し、全員で「じょいふる」をセッション。中島ヒロト(FM802)が、次回の再会を約束し、今年の【MEET THE WORLD BEAT】は幕を閉じた。

 なお、今回の模様は6月18日にFM802にて『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2025 LIVE SPECIAL』として、ライブ音源がオンエアされる。

TEXT:森島良子
写真提供:FM802
PHOTO:田浦ボン/ハヤシマコ/キョートタナカ

◎公演情報
【FM802 MEET THE WORLD BEAT 2025】
2025年5月17日(土)大阪・万博記念公園自然文化園 もみじ川芝生広場
OPEN 10:30 START 12:00

◎番組情報
FM802『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2025 LIVE SPECIAL』
2025年6月18日(水)21:00-23:48 ※生放送
DJ:飯室大吾/内田絢子


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