ロクデナシ、即完売した韓国公演レポ 流暢な韓国語で挨拶

2025年5月19日 / 21:00

 ロクデナシが、【1st Oneman Live「思い出にならないように」】の海外公演を4月18日に韓国・Yes24 Live Hall、5月9日に台湾・Zepp New Taipeiで開催した。2,000席が即完売した韓国公演の模様をお伝えする。

 ロクデナシにとっては2度目となる韓国公演。前回は2024年10月にソウル・Nodeul Live Houseにて開催され、700枚のチケットが即完、Stray Kidsのヒョンジンも観覧したことでも話題となった。待望の2度目の来韓ライブとなる今回は、imase、Eve、キタニタツヤなども公演を行ってきたライブハウス・Yes24 Live Hallが舞台だ。

 4月のソウルは晴天に恵まれ、爽やかな空気に包まれていた。開場前からグッズ売り場には長蛇の列ができ、来韓を心待ちにしていたファンの熱気が伝わってくる。ステージには紗幕がかけられ、シャボン玉が漂うアニメーションとライブタイトルが映し出されていた。開演時間になると客席が暗転。2つのシャボン玉が浮かび、弾けた瞬間に赤と青の2つの星に変わると、白鳥座の二重星をモチーフにした「アルビレオ」(Composer. ナユタン星人)でライブが幕を開ける。「アルビレオ」は、肉眼では1つに見えるが実際は2つの星が並んでいる“二重星”。近くにいるようで交わることのできない星に恋をなぞらえたロマンチックな歌詞が、にんじんの伸びやかな歌声とナユタン星人のポップなサウンドに乗って響き渡った。続いて、1stアルバム『愛ニ咲花』収録のエールソング「僕らの在り処」(Composer. 葵木ゴウ)、そしてアッパーなバンドサウンドの「ブリザード」(Composer. 虻瀬犬)が披露され、最初のMCへ。「本日はロクデナシ1st Oneman Live「思い出にならないように」にお越しいただき、誠にありがとうございます」と、にんじんが流暢な発音の韓国語で挨拶すると、客席からは驚きと喜びの入り混じった歓声が上がった。

 「言の刃」(Composer. 一二三)では、箏などの和楽器を取り入れた幽玄な音色と、バンドアレンジによるドラムやベースの重厚なサウンドが融合。音源とは一味違う迫力を生み出していた。続く「逢瀬のままにあなたのもとへ」は、にんじん自らが作詞作曲した楽曲で、失恋をテーマにした歌詞と歪んだギターが狂おしいほどの美しさを放つ。「リインカーネーション」(Composer. とあ)は、“輪廻転生”を意味するタイトル。そのアレンジされたアウトロでは、にんじんのホイッスルボイスによるフェイクが重なり、まるで異世界へと導かれるような、壮大で神聖な空気が会場を包み込んだ。

 「次の曲はピアノバージョンでワンコーラスだけ歌いたいと思います」と韓国語で伝え、UK(Key.)と2人で披露したのは「アマネゾラ」(Composer. 雨河雪)。シンプルな編成によって、にんじんの繊細な歌声がより鮮明に響き渡り、観客の心を静かに揺さぶった。

 再びバンドが加わり、カワノアキ(Ba.)のリフにyohkyu(Gt.)の歪んだサウンド、Ryo(Dr.)のドラムが重なった、ダークな空気を纏ったアレンジから始まったのは、TVアニメ『終末トレインどこへ行く?』のエンディング主題歌「ユリイカ」(Composer. 傘村トータ)。セクションごとに変化するアレンジが印象的な「子供騙し」(Composer. 煮ル果実)、明日を生きることへの葛藤を描いた「ばいばいまたあした」(Composer. はるな。)とアップテンポなバンドサウンドが会場を熱くした。

 「韓国でまたライブができて本当に嬉しいです」と感謝の気持ちを伝え、エレクトロナンバー「Slowly」(Composer. Twinfield)を披露し、打ち込みのダンスサウンドがそのまま繋がり「About You」(Composer. Guiano)に突入。ステージ上のにんじんは、紗幕やライティングで表情こそ見えないものの、リズムに乗って楽しそうに歌う姿が印象的だった。

 「星寂夜」(Composer. Aqu3ra)ではイントロから大歓声が起こり、手拍子が自然と沸き起こる。続く「スピカ」(Composer. ナユタン星人)では、長くアレンジされたイントロとともに紗幕にバンドメンバーの名前が順番に映し出され、観客のボルテージが一気に上昇。「オイ! オイ!」という掛け声が飛び交い、フロアに一体感が生まれた。曲が終わり、紗幕に映し出された一輪の桜が舞いながらピンク色の空に変わると、「愛が灯る」(Composer. MIMI)、続いて代表曲「ただ声一つ」(Composer. MIMI)を披露。アジア圏を中心とした海外各国のバイラルチャートに入り、今なお愛され続けているロクデナシの真骨頂となるバラードソングだ。「次の曲で最後になります。本日はありがとうございました」と韓国語で伝え、ドラマ『【推しの子】』第2話の主題歌「草々不一」(Composer. カンザキイオリ)を披露し、本編の幕が降りた。

 アンコールでは「心の奥」(Composer. MIMI)、そしてリリース前の新曲「脈拍」(Composer. みきとP、2025年5月7日リリース)を披露。叶わぬ想いや揺れ動く感情がピアノとチェロに乗せて切なくも優しく響く。

 「次の曲で本当に最後になります。またすぐに韓国でライブします! 本日はありがとうございました」と締めくくり、「眼差し」(Composer. カンザキイオリ)へ。誰もが抱く生きることへの葛藤や不安を、儚さと強さを併せ持ったにんじんの歌声が包み込んだ。そこには、言語を超えたロクデナシの音楽の力が確かに存在していた。ロクデナシは【2nd Oneman Live「行かないで」】を8月より東名阪にて開催する。現在、オフィシャル2次抽選先行受付中だ。

◎公演情報
【ロクデナシ 2nd Oneman Live「行かないで」】
8月16日(土)開場16:30/開演17:30
大阪・なんばHatch
8月31日(日)開場16:30/開演17:30
愛知・名古屋DIAMOND HALL
9月7日(日)開場17:00/開演18:00
東京・LINE CUBE SHIBUYA


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