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WurtSが、2月6日に東京・Zepp Hanedaでツーマンツアー【WurtS LIVEHOUSE TOUR IV】のファイナル公演を行った。
1月15日から全国で計9公演を行ったこのツアー。これまで各公演のゲストにはyama、Saucy Dog、Chilli Beans.、クリープハイプ、にしな、[Alexandros]、PEOPLE 1、UNISON SQUARE GARDENという面々が並び、ツアーファイナルのこの日に迎えたのはASIAN KUNG-FU GENERATIONだ。
この日のMCでも語っていたが、WurtSにとっては人生の初ライブが中学生の時に観たASIAN KUNG-FU GENERATIONだったという。憧れのバンドを迎えてのツアーファイナルは、世代を超えた音楽の喜びと興奮を分かち合うような、とても幸せな場所となった。
開演時間を迎え、まず登場したのはASIAN KUNG-FU GENERATIONだ。冒頭から「Re:Re:」「リライト」と代表曲を続けてフロアに一気に熱気をもたらす。ダブの浮遊感に満ちた「リライト」の中間部で後藤正文(Vo./Gt.)がメンバー紹介のMCに続けて「どうか自由に楽しんで」と告げると、曲後半ではオーディエンスのシンガロングが巻き起こる。そこから「Easter」「You To You」とエネルギッシュなナンバーを続け、貫禄のパフォーマンスを見せる。
「音楽って、録った時の気持ちを作品の中に閉じ込めておけるから。そうしたら後から来た人たちがそれを真新しく開くことができる」と後藤は語る。「『リライト』を作ったときには、その当時生まれてなかった人と一緒に歌う機会があるなんて思ってなかった。でも、そういう瞬間があるから、音楽を記録したり、いろんな街をまわって演奏することが止められない。尊いな、幸せなことだなと思いながら演奏しています」と思いを告げた。
包容力あふれるメロディを歌い上げる新曲の「ライフ イズ ビューティフル」に続いて、終盤は「ソラニン」、「転がる岩、君に朝が降る」、「遥か彼方」と再び代表曲を連発。時代を超えて受け継がれる音楽のパワーを実感させてくれるようなライブだった。
そして主役のWurtSが登場。ミラーボールがキラキラと輝き、フィリーソウルを彷彿とさせるトラックのラップナンバー「ライフスタイル」からライブはスタート。オーディエンスが心地よく身体を揺らし、ウサギ(DJ)と城戸紘志(Dr.)を背にWurtSはハンドマイクでステージを歩き回りながら歌う。さらに新井弘毅(Gt.)と黒川バンビ(Ba.)が登場しバンドセットの「Talking Box (Dirty Pop Remix)」でさらにテンションを上げ、オーディエンスが飛び跳ねた「SWAM」、「NERVEs」と序盤はダンス・ミュージックのスタイルの楽曲を続けてオーディエンスを踊らせる。
MCでは「ENCOUNTERS」というサブタイトルを掲げた今回のツアーのテーマについて、いろんなアーティストとの出会いに影響を受けてきたと語ったWurtS。昨年にリリースした2ndアルバム『元気でいてね。』も出会いと別れがテーマの作品だ。「その中から出会いの曲を」と「没落天使」を披露。そして「ブルーベリーハニー」「BORDER」とエネルギッシュなナンバーを畳み掛ける。
「YOU AND I」を情感たっぷりに歌い上げたWurtSは、続くMCでアジカンのライブを初めて観た時の思い出を語る。その時はライブハウスの最後列で観ていたらしく、「いざステージに立ってみると、一番遠くの人も見えるんですよ。こうやって見えてたんだと思って、グッときました」と感慨深そうにしていた。
後半は「地底人」「ソウルズ」「ユートピア」とエッジの効いたロックナンバーを続けてフロアに興奮をもたらす。「NOISE」の性急なグルーヴを畳み掛けると「めちゃめちゃ楽しいです! 羽田、ありがとう!」と告げ、本編ラストは「ふたり計画」。クライマックスの盛り上がりを生み出し、ステージをあとにした。
オーディエンスの大合唱に迎えられてアンコールに登場したWurtSは「9公演、本当に濃い時間を過ごせました」と語る。今回のツアーでは毎公演のアンコールで対バン相手の曲をカバーしてきたのだが、この日はASIAN KUNG-FU GENERATIONの「或る街の群青」をアコースティック・ギターの弾き語りでカバー。歌い出しを間違えてやり直したりと緊張がありありと伝わってくるパフォーマンスだったが、アジカンの楽曲をWurtSらしさの伝わる歌い回しで披露した歌声からは、真っ直ぐな愛とリスペクトの思いが伝わってきた。
そして最後は「分かってないよ」。大きなシンガロングを巻き起こし、ライブを締めくくった。
WurtSはツアーの9公演を振り返り「奇跡だと思っています」と語った。様々な出会いによってアーティストとして大きく成長を果たしている今のWurtSをまざまざと感じさせてくれるライブだった。
Text by 柴 那典
Photo by takeshi yao(WurtS)、山川哲矢(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
◎公演情報
【WurtS LIVEHOUSE TOUR IV】
2024年2月6日(木)
東京・Zepp Haneda(Tokyo)
<セットリスト>
WurtS
1.ライフスタイル
2.Talking Box (Dirty Pop Remix)
3.SWAM
4.NERVEs
5.没落天使
6.ブルーベリーハニー
7.BORDER
8.YOU AND I
9.地底人
10.ソウルズ
11.ユートピア
12.NOISE
13.ふたり計画
【Encore】
EN1. 或る街の群青(ASIAN KUNG-FU GENERATION 弾き語りカバー)
EN2. 分かってないよ
ASIAN KUNG-FU GENERATION
1.Re:Re:
2.リライト
3.Easter
4.You To You
5.出町柳パラレルユニバース
6.ライフ イズ ビューティフル
7.ソラニン
8.転がる岩、君に朝が降る
9.遥か彼方
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