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SEVENTEENが2024年5月18日と19日に大阪・ヤンマースタジアム長居、25日と26日に神奈川・日産スタジアムで開催した初のスタジアム・ツアー【SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW’ AGAIN TO JAPAN】を完走、4公演で合計25.4万人を熱狂させた。本稿では、ツアー最終日であり、デビュー9周年記念日でもあった26日の公演の模様をレポートしていく。約4時間にわたりCARAT(SEVENTEENのファンネーム)を魅了した本公演は、まさに“孫の孫の代まで自慢したい”最高のライブだった。
昨年のドームツアーではS.COUPS(エスクプス)が怪我のため出演が見送られ、JEONGHAN(ジョンハン)も途中から休養していたが、本ツアーでついに13人の完全体となってステージへ。「Super」のイントロが流れ、いよいよ幕が上がると、72,000人のCARATで埋め尽くされた会場は大歓声に包まれた。冒頭ではWOOZI(ウジ)が、メンバーからもらったネックレスに笑顔でキスを! まだライブは始まったばかりなのに、すでにCARATは端の端まで大絶叫。その絶叫を聞いて、満足げに笑う確信犯のWOOZIが、またたまらなかった。最終日ということもあり、この日の「Super」はメンバーの気合いがさらに感じられ、パワフルなパフォーマンスに会場も大きく揺れた。
そのCARATの熱気に応えるかのように、「DON QUIXOTE」ではMINGYU(ミンギュ)がジャケットを脱ぎ、自慢の筋肉をあらわに。この日のMINGYUは久しぶりに前髪を下ろしていたこともあり、CARATの歓声は鳴り止まない。さらにDINO(ディノ)もジャケットを脱ぎ、鍛え抜かれた肉体を披露した。
興奮冷めやらぬまま、HOSHI(ホシ)の「日産スタジアム、make some noise!」の掛け声から始まった「CLAP」。S.COUPSの「SEVENTEEN RIGHT HERE!」が久しぶりに聞けて嬉しかった。SEUNGKWAN(スングァン)とDK(ドギョム)の美しい高音は、スタジアムで聴くとより一層感動する。曲に合わせて会場全体がクラップを打ち鳴らし、まだ3曲目にもかかわらず、すでに会場のボルテージは最高潮に達した。
「Don’t Wanna Cry」では横一列になり、全員が会場を嬉しそうに目いっぱい見渡しながら歌う姿が印象的だった。「F*ck My Life」ではムービングステージを使って会場後方に設けられたバックステージへ。そのまま「Rock with you -Japanese ver.-」をパフォーマンスした。SEVENTEENといえば揃いすぎているダンスが魅力だが、〈どこにいても 世界が終わっても I wanna ride with you〉〈走り続けるよ 君のためなら〉と歌いながら、激しく踊る13人に虜になってしまう。もうこんなの、好きが止まらないではないか……!
13人への想いが溢れて止まらない中、公演はユニットステージへ突入。VOCAL TEAM(SEUNGKWAN、WOOZI、JEONGHAN、JOSHUA(ジョシュア)、DK)は「Pinwheel -Japanese ver.-」、「Dust」、「Yawn」を披露。「Yawn」では時折目を閉じながら、歌詞をかみしめるように気持ちを込めて歌い上げる5人の姿に、涙するCARATも見られた。
全員がブラックの衣装に身を包み、クールに登場したPERFORMANCE TEAM(HOSHI、JUN(ジュン)、THE 8(ディエイト)、DINO)は、「I Don’t Understand But I Luv U」、「HIGHLIGHT -Japanese ver.-」、「Back 2 Back」の3曲を。「HIGHLIGHT -Japanese ver.-」では、ムービングステージの上でパフォーマンス。動くステージで踊り続けるのはかなり難易度が高いと思うが、4人ともそんなことは全く感じさせないキレッキレのダンスで魅了した。
HIPHOP TEAM(S.COUPS、WONWOO(ウォヌ)、MINGYU、VERNON(バーノン))は「Fire」、「Back it up」、「Monster」で会場をこれでもかと沸かした。余裕たっぷりな表情で、強気なラップをバチバチにぶちかます4人。HIPHOP TEAMのステージはいつもあまりにもかっこよすぎて、観客全員を性別関係なく“ヒポチの女”にしてしまう魔力がある。
ライブ後半戦は、「FOLLOW FESTIVAL」から華やかに幕開け! 「HOME;RUN -Japanese ver.-」と「Left & Right」で会場をめいっぱい盛り上げた。「Left & Right」の冒頭ではDKが左右に動くオリジナルの振り付けを考案し、それに合わせてメンバーも踊るのが恒例となっている。この日はツアー最終日のため、最後の“DKタイム”となったが、DKは、「ひだりひだり! みぃぎみぃぎ!」と、気合いのこもった渾身のオリジナルダンスを繰り出していた。もうあの楽しくて面白い“DKタイム”が見られないと思うと寂しいので、どうにか次のツアーでもやってくれないだろうか。また、曲の途中でMINGYUとWONWOOの“ミーニー”コンビが日本語で毎回違うセリフを言い合う場面は、「SEVENTEEN! 9周年! 誕生日!」(MINGYU)、「お疲れ様~」(WONWOO)だった。他にも「FOLLOW FESTIVAL」ではメンバーのわちゃわちゃがたくさん見られて、毎公演とても楽しめた。
「Beautiful」ではJOSHUAとJEONGHANが仲良く肩を組み歌う姿に、会場からは大歓声が起こった。この曲はライブだと〈Beautiful~〉というフレーズから始まるサビ前に、主にHOSHIが「CARATちゃんはー?」と付け加えてくれるのが嬉しい。「God of Music」をパフォーマンスする頃には、いい感じに空が暗くなってきており、会場中のペンライトの光が綺麗に輝いていた。その美しい光景の中、笑顔で歌い踊る13人を見て、今この瞬間、SEVENTEENには本当に音楽の神様が舞い降りているように感じた。
トークタイムではJEONGHANが、「THE 8さんのエネルギーが不足してるから、SEUNGKWANビタミン注入お願いします~」と、SEUNGKWANにお願いを。SEUNGKWANがTHE 8に向けて「ビタミーンBOO!」と注入すると、THE 8は可愛すぎるリアクションで会場を沸かせた。また、WONWOOにも注入しようとしたが「僕は今エネルギー十分なんだけど!?」と拒否(笑)。最後にビタミンを欲していたS.COUPSに「ビタミーンBOO!」を送ると、S.COUPSは照れながらも「パワーBOO!」とSEUNGKWANに抱きついた。さらにMINGYUが流暢な日本語で「次の曲はSEUNGKWANさんが一番好きな曲じゃん?」「今日が本当に最後ですじゃん?」と振ると、SEUNGKWANは「僕が本当にすごく、たくさんめっちゃ好きな曲です!」と、「April shower」を紹介した。
「April shower」は、シャボン玉のシャワーを浴びながら歌う13人がとても幻想的。途中、風で乱れた髪を手でわしゃわしゃして直そうとしたS.COUPSを、SEUNGKWANとWOOZI、MINGYU、HOSHIが真似してイジり、会場は笑いに包まれた。
いよいよライブも終盤へ。4月29日に発売されたベストアルバム『17 IS RIGHT HERE』のタイトル曲「MAESTRO」を披露。「MAESTRO」のパフォーマンスは本当に圧巻だった。ライブ終盤にもかかわらず、まだこんなにパワフルに力強く歌って踊れる13人がさすがすぎる。デビュー9周年を迎えた彼らだが、10年目だろうが、この先何年経とうが、常に進化していく……そんな彼らの覚悟と気迫が感じられた。日本では今ツアーで初披露となったが、CARATの掛け声もバッチリだった。
次の曲のヒントをCARATに伝えることが使命の“ヒントマン”JUN。毎公演、JUNワールド全開のヒントで場を和ませてくれたが、「夜通し考えました」というこの日の渾身のそれは、「僕たちのことが好きでコンサートに来てるわけですよね? だから何の歌を歌おうと、どうせ喜んでくれるでしょ? ヒントって必要ですか? ヒントよりは皆さんの笑い声が聞きたいです。1、2、3で『ハッハッハッ』って笑ってください」だった。その後、「HOT」のイントロが流れると、ついさっきまでJUNのヒントにケラケラと笑っていた人たちとは思えないほど、全員がバチバチに激しいダンスで魅了した。SEVENTEENは、普段メンバー同士でふざけている時とパフォーマンスとのギャップが本当にたまらない。ステージ上空には花火が打ち上げられ、華々しく本編は幕を閉じた。
アンコールでは13人が円陣を組み、S.COUPSの「CARAT、メンバー、ほんとにほんとに愛してるよ~!」の掛け声から「今 -明日世界が終わっても-」がスタート。曲の最後には、テンションの上がったMINGYUがJEONGHANを抱っこしていて微笑ましかった。
そして、メンバーが一人ずつ挨拶を。「さっき会社の人と話していたんですけど、日産よりもっと大きいところがあるんだって? 僕はそこにも行ってみたい。その夢を一緒に歩もう!」(S.COUPS)、「いつも愛情たっぷりの目で見てくださっているCARATの皆さんのおかげで頑張れます」(JEONGHAN)、「CARATの皆さんがくれた愛に答えられるように頑張ります。これからもよろしくね」(JOSHUA)、「大切なデビュー9周年の日にこんなにたくさんのCARATの皆さんと一緒に過ごすことができて本当に嬉しいです」(JUN)、「歌手としてこんなに大きな会場でコンサートができるのは光栄です。本当に本当に、孫の孫の代まで自慢になりそうです。これからも皆さんの最高で最後のアイドルになります」(HOSHI)、「これからもCARATの皆さんに素敵な公演を見せ続けられるように努力したいと思います。愛してます」(WONWOO)、「これからも皆さんのために音楽を作ります。これからもずっと見守ってください」(WOOZI)、「9年もの間、本当にたくさんの変化がありました。それでもこのステージを愛する気持ちは変わりませんでした。そしてCARATを愛する気持ちも変わりませんでした」(THE 8)、「どこでもいつでも皆さんがいるなら僕たちはいつも一生懸命に頑張ります。SEVENTEENは今からがスタートだと思います!」(MINGYU)、「僕たちは9年ですけど、90年、900年、9000年、9万年と一緒にいられるような歌手でいたいと思います」(DK)、「本当に辛いこともたくさんありましたけど、今こうして13人が公演できることが本当に嬉しいです」(SEUNGKWAN)、「この9周年という日を意味のある一日にしてくださったことは、大きな福だと思っています」(VERNON)、「今ここにいるのが信じられないです。たまに皆さんに愛されすぎている気がします。これからも皆さんと一緒に、歴史に残るアーティストになりたいです」(DINO)と、それぞれが想いを届けた。
そして最後はお待ちかねの「VERY NICE」。まだまだSEVENTEENのライブは終わらない! “無限アジュナ”が始まった! この日は、メンバー全員で円陣を組み、笑い合いながら「VERY NICE」を踊るという尊すぎる場面も。ツアー最終日、さらに9周年記念日ということもあり、楽しそうな13人を見てウルっとしてしまった。また、6月に1stシングルアルバム『THIS MAN』をリリースするJEONGHAN×WONWOOのフリーダンスなど、見どころ満載。そして一度はステージを後にしたメンバーたちだったが、CARATたちがデビュー曲「Adore U」コールを続けていると、再び元気よくステージに登場! 最後の最後までCARATと一緒に思いっきり楽しんでくれた。「これがSEVENTEENのコンサートです!」と誇らしげに言うDINOが微笑ましかった。
HOSHIが「CARATの皆さんにはそれぞれ悩みや辛いことがあると思います。僕たちもそうなんです。でもこのコンサート会場の中だけでは、そんなものは僕たちが吹き飛ばしてあげたい。皆さんを必ず幸せにしてあげます」と言ってくれたが、間違いなくあの瞬間、CARAT全員が幸せだったと思う。こんなにもたくさんの幸せを与えてくれてありがとうという気持ちでいっぱいだ。これからもSEVENTEENと一緒に、夢を歩んでいきたい。
Text by 紺野真利子
(P)&(C) PLEDIS Entertainment
◎セットリスト
【SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW’ AGAIN TO JAPAN】
1. Super
2. DON QUIXOTE
3. CLAP
4. Don’t Wanna Cry
5. F*ck My Life
6. Rock with you -Japanese ver.-
7. Pinwheel -Japanese ver.-
8. Dust
9. Yawn
10. I Don’t Understand But I Luv U
11. HIGHLIGHT -Japanese ver.-
12. Back 2 Back
13. Fire
14. Back it up
15. Monster
16. HOME;RUN -Japanese ver.-
17. Left & Right
18. Beautiful
19. God of Music
20. April shower
21. All My Love -Japanese ver.-
22. MAESTRO
23. HOT
24. 今 -明日世界が終わっても-
25. Run To You -Japanese ver.-
26. Together -Japanese ver.-
27. Headliner
28. VERY NICE
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