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2024年4月21日、にじさんじ所属のVTuberユニット、ROF-MAOが初となるワンマンライブ【New street,New world】を大阪城ホールで開催。昨年の夏に本公演が発表されて以来、この日を待ちに待った大勢のファンが会場を埋め尽くした。
会場が暗転し、ステージ上に設置された巨大なスクリーンにメンバー4人の姿が映し出されると、アッパーな「ウィーアーポップスター」でライブはスタート。生バンド編成で奏でられるサウンドは迫力満点だ。「大阪城ホールまで来てまで、顔色を伺ってる君たち、思い切り手を振り上げることを忘れていないか? 今日という日を忘れないでくれ! 会場の皆様だってポップスターだ!」とメンバーが煽ると会場のボルテージも上昇する。そのままの勢いでパワフルでダンサブルな「一撃」、熱量の中にメンバーのクールな魅力が光る「ラックハック」と畳み掛けていく。
「俺たちROF-MAOです! あらためまして、本日はお足元が悪い中お越しいただきまして誠にありがとうございます!」とMCブロックへ。剣持刀也、甲斐田晴、加賀美ハヤト、不破湊の順にそれぞれ個性豊かなコール&レスポンスを交えた自己紹介を披露するなど、普段彼らが配信などで見せているような気さくなやり取りで空気が和む。
メンバーがステージ下段に移動すると、壮大な「フルカウント」で会場を感動的な空気で満たす。曲の途中で白を基調とした新衣装がお披露目されると、大歓声が響き渡る。そこから爽快なお祭りチューン「Life is Onceで候」、タオル回しで会場を一つにした「HANABI」で気分は夏に。「Life is Onceで候」ではバーチャルお神輿、「HANABI」ではバーチャル花火が登場したのも粋な演出だった。
続いて「意外かつスタイリッシュな曲」という紹介から始まったのは「Survivor」(BLUE ENCOUNT)のカバー。疾走するロックサウンドに乗るエモーショナルな4人の歌唱も絶品だ。そこからレトロな雰囲気を醸し出す「Do or Die」、その空気感をガラリと電子音で塗り替えた「感情BONDING」とバラエティに富んだ多彩なジャンルの楽曲を繰り出していく。
再び会場が暗転すると、VTRで冠番組『木10!ろふまお塾』収録後のスタッフとのやり取りが映し出される。セットリストに「前向きフェニックス」と「もちもちハリネズミ」を加える許可を得た番組スタッフが加賀美、剣持と勝負をすることに。スタッフが用意したバラエティ企画をクリアできれば、両者は歌唱を回避できるという趣旨だ。加賀美は椅子取りゲームに敗退し、歌唱が確定。剣持は足つぼビーチフラッグに勝利したため、歌唱回避に成功した。VTRが終わると、不死鳥の翼を身に纏った加賀美が爆発的な熱量で「前向きフェニックス」を披露。歌詞はコミカルでも、メタリックにアレンジされたサウンドはライブ映え抜群だ。
曲が終わると、勝負に勝利した剣持がなぜか椅子に拘束される。なんと、残りの3人がキュートな「もちもちハリネズミ」を剣持に向けて披露することに。振り付けも歌唱も完璧な3人に対し、剣持は始終ご立腹の様子だったが、会場はとてつもない一体感が生まれていた。続いて、「せっかくなんで、今日は皆さんもROF-MAOの一員になってもらっていいですか?」からメンバー紹介ソング「Crazy Buddies!」では観客もコールで盛り上がっていく。そこから流れるようにマキシマム ザ ホルモンのカバー「ぶっ生き返す!!」に突入する。加賀美のシャウトを始め、原曲の複雑な歌唱パートを巧みに歌い分ける4人のスキルは流石の一言。
ライブは早くも最終ブロックに。儚い美しさが光る「Challengers」、アグレッシブなアッパーチューン「前進宣言」と繋げていき、最後は多幸感に満ちた「Thank you, Promise!」でファンへの感謝を伝える。普遍的なポップソングの良さが詰まった名曲が会場を一つにし、温かい空気の中で本編は締めくくられた。
鳴り止まないアンコールに応え、メンバーはすぐに再登場。陽気さの中に妖艶さも漂うパーティーソング「I wanna! You wanna!」で会場の熱気は一瞬で再び上昇する。そして、サポートバンドのメンバー紹介と新グッズ等の告知を経て、“日本に打って出る”新曲「Hands Up」が初披露される。シンガロングしたくなるようなメロディーやラップパートが印象的な、これからのROF-MAOのライブでも重要なピースとなるであろう楽曲だ。そして、初披露で盛り上がったあと、「Hands Up」のデジタル配信、そして同楽曲を収録したシングル『DiVE !N』のリリースが発表となった。
本日の感想を求められ、甲斐田は「(これが)集大成という気持ちですね。楽しんでいただけたなら幸いです! 今日はありがとうございました!」、不破は「最高のステージができた! リハもいろいろやったけど、今日が一番うまくできた(笑)ありがとうございました!」、剣持は「発表した通り、我々にはまだまだ続きがあります! この道を歩んでいく覚悟はありますか? 楽しかったなら何よりです。ありがとうございました!」、そして加賀美は「我々を皮切りに、あらためて“にじさんじ”はなんだってできることを伝えられたら」とそれぞれ語った。
そして、本当のラストとして、本公演のタイトルにもなっているROF-MAOの始まりの歌「New street, New world」が披露される。原点の楽曲ということもあり、会場の一体感はピークを迎え、感動的な光景が広がっていた。前述のMCでメンバーは何度も大阪城ホールを“なかなか立てない場所”と表現していた。この楽曲がリリースされてから約2年5か月、彼らは初のワンマンライブをその“なかなか立てない”大阪城ホールで開催できている。それが彼らの勢いを何よりも証明しているだろう。
Text:Haruki Saito
◎公演情報
【New street,New world】
2024年4月21日(日)
大阪・大阪城ホール
<セットリスト>
1. ウィーアーポップスター
2. 一撃
3. ラックハック
4. フルカウント
5. Life is Onceで候
6. HANABI
7. Survivor(原曲:BLUE ENCOUNT)
8. Do or Die
9. 感情BONDING
10. 前向きフェニックス(加賀美ハヤト)
11. もちもちハリネズミ(加賀美ハヤト、不破湊、甲斐田晴)
12. Crazy Buddies!
13. ぶっ生き返す!!(原曲:マキシマム ザ ホルモン)
14. Challengers
15. 前進宣言
16. Thank you, Promise!
アンコール
17. I wanna! You wanna!
18. Hands Up(新曲)
19. New street, New world
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