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「Texas Hold ‘Em」と「16 Carriages」のリリースでカントリー・ミュージックに大きく舵を切ってから約1か月が経った現地時間2024年3月19日、ビヨンセがニュー・アルバム『カウボーイ・カーター』の公式アルバム・ジャケットをついに公開した。
『ルネッサンス』の美学を明確に継承した『カウボーイ・カーター』のアルバム・ジャケットは、颯爽と駆け抜ける白馬の上に腰掛けて堂々とポーズをとるビヨンセが描かれている。彼女は赤、白、青の革ズボンを履き、シンプルな白いカウボーイハットをかぶり、プラチナブロンドの髪をなびかせながらアメリカ国旗を掲げている。『ルネッサンス』のアルバム・アートワークのように、背景は真っ黒で、フレームの下にわずかに照らされた未舗装の道路が見えるだけだ。
19日に自身のインスタグラムで『カウボーイ・カーター』のジャケットを公開したビヨンセは、長いキャプションに“5年間”制作を続けてきたという新譜のインスピレーションについて綴っている。彼女の前作、ダンス・アルバムの『ルネッサンス』は、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で首位を獲得、ソング・チャート“Hot 100”で2曲がTOP10入りし(1位の「Break My Soul」と6位の「Cuff It」)、4つの【グラミー賞】を受賞したほか、記録的なワールド・ツアーと興行収入でトップになったドキュメンタリー・コンサート・フィルムを生み出した。
インスタの投稿でビヨンセは、「このアルバムは5年以上の歳月をかけて制作されました。何年も前に経験した、自分が歓迎されていないと感じた経験から生まれたのですが、明確に歓迎されていませんでした」と書いており、これはおそらく2016年の【CMAアワード】でザ・チックスと並んでカントリーを意識した「Daddy Lessons」を披露した経験に言及しているとみられる。「ただ、その経験があったからこそ、私はカントリー・ミュージックの歴史をより深く掘り下げて調べ、私たちの豊かな音楽的アーカイブを研究しました。音楽がいかに世界中の多くの人々を団結させることができるかを目の当たりにし、同時に私たちの音楽の歴史を教育するために人生の多くを捧げてきた人々の声を増幅させることができるのは、とても良いことだと感じています」と彼女は続けている。米ビルボードはカントリー・ミュージック協会(CMA)に問い合わせたが、同協会はビヨンセの3月19日のインスタ投稿についてノーコメントだった。
2024年にビヨンセは、【スーパーボウル】の最中に2曲のカントリー・シングルをリリースした。アメリカーナ調のゴージャスなバラード「16 Carriages」とともに、「Texas Hold ‘Em」を発表したが、この楽曲で彼女は、黒人女性として初めて米ビルボードの”Hot Country Songs”チャートで首位に輝き、黒人女性として初めてカントリー・ソングでHot 100でNo.1を獲得した。楽曲の商業的成功にもかかわらず、ビヨンセはこのジャンルのプレイヤーたちからの批判に直面した。あるカントリー・ラジオ局は当初「Texas Hold ‘Em」を流すことを拒否していたが、最終的には流す方針に切り替わった。
「このジャンルに初めて足を踏み入れたときに直面した批判により、私は自分に課せられた制限を乗り越えることを余儀なくされました」と彼女は続け、「[act ii]は、自分自身に挑戦し、時間をかけてジャンルを曲げたり融合させたりしながらこの作品群を作り上げた結果です。このアルバムにはいくつかのサプライズもありますし、深く尊敬する素晴らしいアーティストたちとのコラボレーションもあります。私の心と魂、そして細部と音の一つ一つに注いだ愛と情熱のすべてを聴いていただけたらと思います」と述べている。
このメッセージでビヨンセは、『カウボーイ・カーター』が『ルネッサンス』の継続であることを強調し、「Texas Hold ‘Em」で米ビルボード・チャートの歴史に名を刻んだことにも触れている。彼女は、「黒人女性として初めてHot Country Songsチャートで1位を獲得したことを光栄に思います。皆さん一人一人からの応援がなければ、このようなことは起こりませんでした。何年か後には、音楽ジャンルのリリースに関連するアーティストの人種についての言及は関係なくなっていることを望んでいます」と綴っている。
ビヨンセは、『ルネッサンス』の時と同様に、『カウボーイ・カーター』のビジュアルをこれまで明かしておらず、今回のアルバム・ジャケットの公開はその一歩となる。この投稿は、3月29日に予定されている『カウボーイ・カーター』発売までの10日間のカウントダウンと重なっている。
投稿の最後に彼女は、「これはカントリー・アルバムではありません。ビヨンセのアルバムです。これがact ii “カウボーイ・カーター”であり、それをみんなと分かち合えることを誇りに思います!」と綴っている。
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