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故エイミー・ワインハウスによる2007年の「バック・トゥ・ブラック」のミュージック・ビデオが、ついにYouTubeで10億再生を達成した。
フィル・グリフィンが監督したエレガントなモノクロのMVは、エイミーにとって初めて10億再生を達成した作品だ。【グラミー賞】受賞ソウル/R&Bシンガー・ソングライターだった彼女は、2011年にアルコール中毒により27歳の若さで悲劇的な死を遂げた。
急に名声を得た彼女の酒と薬物乱用への転落、そして早すぎる死というドラマチックな人生に合わせたかのようなこのMVは、発表当初、彼女が葬式で”R.I.P.エイミー・ワインハウスの心”と彫られた墓石に花をたむけていた。この箇所は彼女の死後に削除された。
英ロンドン北東部にあるアブニー・パーク墓地で撮影された映像の大部分は、厳粛な葬列が始まるのをバンドが待つ中、トレードマークだったビーハイヴ・ヘアにドラマチックなアイライナー、そして黒いドレス姿の彼女がこの失恋ソングを歌っているシーンに焦点が当てられている。至近距離から撮影された映像で彼女は、一点をじっと見据えながら、「私たちは言葉で別れを告げただけ/私は100回死んだ」などと歌っている。
このシンガーの2枚目の、そして最後のスタジオ・アルバムからの3rdシングルは、エイミーと頻繁にコラボレートしていたマーク・ロンソンが書いてプロデュースした。エイミーと付き合ったり別れたりを繰り返していたボーイフレンドのブラック・フィールダー=シヴィルとの悩ましい関係から着想を得ている。MVの中盤では、彼女が墓地をゆっくりと歩き、一輪の白いバラを墓に投げ入れるシーンが映し出されており、往年のガールズ・グループにインスパイアされたこの楽曲は、ダウンテンポのストリングスとタンバリンのセクションに移行し、エイミーは”black…black…black…black”と繰り返す。
最後は、エイミーが墓に一握りの土をかけながら、恋人が別の元恋人の元に戻ってしまったことを嘆く場面で終わる。アルバム『バック・トゥ・ブラック』にはシングル「リハブ」、「ユー・ノウ・アイム・ノー・グッド」、「ティアーズ・ドライ・オン・ゼア・オウン」なども収録されており、2008年の【グラミー賞】で<最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム>、<最優秀レコード>と<最優秀楽曲>(「リハブ」)を受賞し、エイミーは<最優秀新人賞>も獲得した。
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