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自由な発想で描く、新たなシェイクスピア喜劇がやってくる。
舞台「十二夜」を今秋、10~11月に東京グローブ座で、11月に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演することが決定した。正門良規(Aぇ! group)がシェイクスピア喜劇に挑む。
本作は、舞台「ジュリアス・シーザー」(21年)や、「バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊」 (23年)、「夜叉ヶ池」(23年)や「ヴェニスの商人」(24年)など、古典から現代劇、ミュージカルまで幅広く演出を手がける森新太郎が演出を務める。
シェイクスピア喜劇の中でも最高作といわれる「十二夜」。今回の森演出では、性別にとらわれず、自由な発想で選ばれた俳優が演じるプランで臨む。
翻訳は、英米の小説や評論、現代劇の翻訳を経て、1995年からシェイクスピア劇の翻訳に取り組み、2021年に全戯曲の個人訳による「シェイクスピア全集」を完成させ、その功績により菊池寛賞、朝日賞など多数の賞を受賞した松岡和子が手掛ける。
作編曲・音楽監督は、「100万回生きたねこ」「虹のかけら~もうひとりのジュディ」など多数の舞台・ミュージカル作品での生演奏、「らんまん」「虎に翼」など映像作品の録音参加のほか、アルバム「Ocean portraits」をリリースするなど、ジャンルや形態を問わず幅広く活動しているBUN Imaiを迎える。
そして、 主人公・ヴァイオラを演じるのは正門良規。Aぇ! groupのメンバーとして2024年に念願のCDデビューを果たし、連続テレビ小説「スカーレット」(20年)や、主演を務めたスペシャルドラマ「京都のお引越し」(23年)では「東京ドラマアウォード2024」ローカル・ドラマ賞を受賞、映画『グランメゾン・パリ』(24年)、さらに主演を務めた舞台「Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド~虚空に触れて~」(24年)など多数の作品に出演し、俳優として際立った存在感を放つ。演出の森とは、舞台「ヴィンセント・イン・ブリクストン」(22年)以来2回目のタッグとなる。
「十二夜」を森と正門のタッグで贈る「十二夜」。祝祭的なにぎやかさと、それが終わりを迎える瞬間の切なさが繊細に織り交ぜられた喜劇を森演出でどのように描かくのか、期待が高まる。
上演決定を受けて、演出の森と主演の正門が、作品への思いを語った。
▢演出・森新太郎
十二夜とは、クリスマスから数えて十二日目の夜のこと、長い祝祭シーズンの最後の夜にあたります。人々のどんちゃん騒ぎはピークに達し、かなりの無礼講が許されたそうです。この時ばかりは社会に引かれたさまざまな境界線が忘れられ、そこはつかの間、混乱に満ちた解放区となりました。
「十二夜」というお芝居は一言で言って、混乱の喜劇です。登場人物の多くがアイデンティティ・クライシスの沼にはまります。自己喪失。思うにシェイクスピアがすごいのは、自分が自分でなくなることの不安だけでなく恍惚(こうこつ)感も描いたところです。さらには、自分がふたたび自分になることの喜びだけでなく、その寂寥(せきりょう)感も。人間という生き物は実にややこしい。われわれは笑いながら、舞台上にわれわれの姿を見つけることでしょう。
正門良規にはシェイクスピアをやらせたいとずっと思ってきました。一本気で、心優しく、たまに天然な正門良規にぴったりな役は ——ヴァイオラしかありません。恋に身を焦がす男装のお姫様です。エリザベス朝の時代には、少年俳優がこれを演じました。すなわち男子が女子の役を演じ、重ねてその女子が男子の役を演じたわけです。この境界線の曖昧さこそがまさに「十二夜」です。今回は、彼に限らず他の俳優の何人かにも性別が逆の役を演じてもらいます。グローブ座という自由空間に、これまで以上にカオスな解放区を出現させたい。混乱をたくましく笑い飛ばしていきたい。ヴァイオラの台詞を借りるなら「時、所、運命のすべてがぴたりと決まった」このたびの公演です。どうぞお楽しみに。
▢主演・ヴァイオラ役:正門良規(Aぇ! group)
シェイクスピアの作品はいつか演じてみたいと思っていましたが、まさか女性の役とは思っておらず、出演が決まりびっくりしました。いままでそうそうたる俳優の方々がヴァイオラを演じてきて、そこに急に男性の僕が入るという驚きの連続ですが、舞台だからこそできるマジックがあると思っています。今から演じることにワクワクドキドキしていて、このチャレンジングな配役だけでも好奇心が刺激されます。ちゃんと綺麗、かっこいいと思われたいです(笑)。
演出の森新太郎さんは役者やお芝居に対して愛情深い方で、またご一緒できることがすごくうれしいし、今から稽古に入るのが非常に楽しみです。3年前の同じく東京グローブ座の作品での稽古も忘れられないくらい濃密で、舞台欲や芝居欲に火がついて学ばせてもらいました。そこからさらに舞台も経験しているので、成長して面白くなっているところを見てほしいです。
ファンを増やし続けている作品の喜劇ですので、お客様に笑って楽しんでいただけるような、新しい「十二夜」をお届けしたいと思います。
舞台「十二夜」の公演日程など詳細は、公式ホームページより。

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