菅原文太「政治と行政は変わってない」 俳優業は「いったんなしに…」と休業宣言

2012年2月24日 / 13:50

 日本消防協会による表彰式が23日、東京都内で行われ、宮城県出身の俳優・菅原文太が特別講演を行った。

 その後、会見を開いた菅原は、東日本大震災後に変わったことと、変わらないことは何か?との質問に「変わったことは、日本の半分が壊滅状態になってしまった。だが、それを取り巻く政治や行政はちっとも変わっていない。(震災後)日本は変わるんじゃないかと期待したが、変わらなかった」と苦言を呈した。

 また、山田洋次監督の映画「東京家族」で主演する予定だったが、今月初めに降板したことの理由を聞かれ「クランクイン直前のところにドンと(震災が)来た。どんなテーマであれ、映画を撮っている時期じゃない。こういう時代に、どういう映画をどんなふうに出すかは、非常に難しい。(被災した)現地の人から見たら、どんな映画を見ても癒やされるもんじゃない。俺自身の中では(と言って両手で“バツ印”をつくり)いったんなしに」と、休業宣言とも取れる発言をすると、会場はざわめいた。

 菅原を待っているファンがいるのでは?との質問にも「待ってないよ、こんなロートル」と苦笑いを見せ「若い監督や若い俳優がこれからもいろいろな作品を作っていくと思うけど、東北の状態は変わらずにある、ということを頭の片隅において仕事をしてほしい」と、メッセージを残した。


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