<連載 第4回>スパガ個別インタビュー:嵐・相葉雅紀/沢尻エリカら出演“月9ドラマ”でブレイク前夜の田中美麗、本当の魅力

2015年4月24日 / 12:00

 avex初のアイドル専門レーベル iDOL Streetの第1弾グループにして、同レーベルのトップランカーであるSUPER☆GiRLS。そのメンバーの個別インタビューをお届けしていく連載の第4回は、月9出演女優としても注目を集める田中美麗だ。

<アイドルでありながらモデルや女優としての才能も開花>

 名は体を表す。その美麗なビジュアルでファッションモデルとしても活躍し、昨年は沢尻エリカ主演の大ヒットドラマ『ファーストクラス』へ出演。アイドルでありながらモデルや女優としての才能も開花させ、この4月からは『めざましテレビ』に“イマドキガール”としてレギュラー出演、そして本人もビックリだったという“月9ドラマ”にキャスティングと、田中美麗はまさしくブレイク前夜を迎えている。

 実はスパガ加入と同時に自信を無くしていたと云う彼女だが、それでも「アイドルってまだまだバカにされることが多いんですよ。でも私はそう思われたくないし、憧れられるようなアイドルになりたいです」と我が道を歩んできた結果、見事に今の好状況を手繰り寄せ、新たな火をその胸に灯してみせた。その火は個人の中に収まらず、スパガ全体をスパークさせる起爆剤にも成り得るだろう。何故なら彼女はこのグループにベタ惚れだからだ。

 ファンはもちろん、ドラマや『めざましテレビ』を観て気になっていたという人も、このインタビュー記事を通して田中美麗の本当の魅力、面白さを知ってほしい。

◎SUPER☆GiRLS 田中美麗インタビュー

<自分で見ても「本当に性格悪いな」って思いました(笑)>

--まずは月9(フジテレビ系月9ドラマ『ようこそ、わが家へ』)出演、おめでとうございます! 決まったときはどんな気持ちになりました?

田中美麗:夢かと思いました。マネージャーさんに「月9、決まったから」ってサラッと言われて、「え、今、なんて言いました?」みたいなやり取りを3回ぐらい繰り返して(笑)。現実の出来事とは思えませんでした。ドッキリか、夢の中なのか。こんなことが起きるなんて有り得ないと思って。アイドルっていうカテゴリーの中で活動している私からしたら、月9って天の上の届かない目標ですから。でも何回聞き直しても「月9、決まったよ」って言うし、「おめでとう」とも言ってくれて……頭の中が真っ白になりました。

--田中さんが出演するということで、第1話観させてもらったんですけど、かなりスリリングなドラマですよね。どんな印象や感想を?

田中美麗:怖いなって思いました! これまでの月9のイメージと違う。エンディングもホラーチックだったりして、ちょっとビックリしました。タイトルが『ようこそ、わが家へ』だし、台本もアットホームな感じの作りになっていたんですけど、良い意味で裏切られましたね。

--ネイルを磨きながらの「普通に言え!」で始まる、自分の出演シーンには?

田中美麗:アハハ! 私の役は原作にないオリジナルキャラクターだったので、現場に入って監督と「どういうキャラでやっていくか」っていう話から始まったんですけど、結構ドSキャラというか……裏設定が“コネで入った新入社員”なんです。あんまり仕事はできないんですけど“お偉いさんの友達のお嬢さん”なので、熱心に仕事もせず、それなのに同僚の高橋くんをアゴで使う(笑)。

--普段の自分と重なる部分も……

田中美麗:自分にはない一面です(笑)! だから頑張りました。私って声が結構高いんですよ。それで子供っぽく見られちゃうんで、極力低めでドSっぽい声を出してほしいって言われて、新しい自分を生み出した感じですね。

--寺尾聰さんが竹中直人さんに責められてるときに、それを田中さんが覗き込むシーンの表情が秀逸でした。あのシーンだけで「あ、この娘、性格悪いんだな」って分かるじゃないですか(笑)。

田中美麗:アハハハ! あのシーンも監督と話し合ったんですけど、あの娘は仕事にも興味がないし、上司が怒られていても「私には関係ない」みたいな感じなんです。でもなんか面白そうなことが始まったと思って、「どんなケンカが始まるんだ?」みたいな感じで覗き込むんですけど、自分で見ても「本当に性格悪いな」って思いました(笑)。でもそういうキャラクターの女の子なんで、すごくやり甲斐があります。

<その応援団、300人ぐらいいるんですよ? 私はそのトップ>

--これまでも『ファーストクラス』や『ソフテン』等、様々なドラマや映画に出演されていますけど、元々お芝居は好きなんですか?

田中美麗:好きです! すごく好きですね。

--きっかけは?

田中美麗:スパガに入る前にエイベックスの養成所でレッスンをしていて、そのときはモデル志望というか、ファッション関係の仕事をしたいが為にレッスンをコツコツやっていたんですけど、その一環として演技レッスンも受けていたんです。そしたらハマってしまって。先生にも「モデルとかファッション系よりも演技の道に進んだほうがいいい」って言われて、そこから本格的な演技のレッスンを集中的にやらせてもらっていたんです。で、チョイ役でドラマに出させてもらったりとか、舞台をやったりして、演技の楽しさをどんどん知っていって、その頃から「女優で食べていきたい!」って思ってました。

--憧れや目標の女優さんっていますか?

田中美麗:永作博美さん。他の人にはマネできないような演技をされるんですよね。コメディーからシリアスなものまで演じられて、誰が見ても個性派で実力派じゃないですか。そういう女優さんに私もなりたいですね。

--永作さんも元々アイドルですからね。

田中美麗:そうなんです! そこも共感できて! アイドルだって頑張れば永作さんみたいな女優になれるんだって。それが望みになってます。

--そんな女優としても注目されている田中美麗さんがどんな人なのか、世間に知ってもらうインタビューにもできればと思っているんですが、自分では自分をどんな女の子だなって思いますか?

田中美麗:スパガに入ってからは遠慮しちゃうというか、グループの中ではあんまり前に出ていかない性格になっちゃったんですけど、元々は目立ちたがり屋で「私が1番!」みたいな娘だったんです。気が強くて、明るくて、学校でも休み時間は校庭で遊んでいるような女の子で、泥だんごを持って家に帰ったりとかして、服は汚すし、明るい色が好きだったし、今と真逆の性格。だって、応援団の団長やってたんですよ! 中学校の中で一番声が大きくないとなれない団長になって、袴着て、長い鉢巻まいて「フレーフレー!」って叫んでたんです。しかもその応援団、300人ぐらいいるんですよ? 私はそのトップ。

--凄いですね(笑)。

田中美麗:でもスパガに入ってから前に出たい欲が消えてしまって。負けてしまったんですよね、他のメンバーの濃さに。それで「この中ではトップになれない」って思った日からおそらく“ネガティブ”っていう言葉が当てはまるような娘になっちゃって、いつの間にか「ネガティブアイドルです」って名乗るように(笑)。

--ネガティブアイドルへ移行する具体的なきっかけは?

田中美麗:なんなんでしょう? スパガのオーディション当時はなんかよく分かんないギャグとかやってたんで(笑)、まだ本来の自分でいたんですよ。でもデビューが決まってからメンバーと対面して、「可愛い娘、めっちゃいるやん」って思ったりして、そこで火が消えてしまったんですよね。

--デビューのタイミングで火が消えたアイドル(笑)。

田中美麗:アハハハ! 火が消えたまま5年間やり続けました(笑)。でも最近また新たな火が灯ったんですよ! ドラマに出演させてもらったりとか、いろんなことをやらせてもらう中で自信が生まれたというか、新たな火がボワァ~ってついた感じがしています。

<「ただ一緒にいられることがこんなにも嬉しいんだ」って>

--女優やモデルまでやれるアイドルって多くはないと思うんですが、田中さんはどんなアイドルや存在を目指しているんでしょう?

田中美麗:同性に好かれるアイドル。私の中の永遠のアイドルのイメージは、キャピキャピで、ピンクが好きで、ツインテールで、とにかく可愛くて男性から人気がある娘。でも私はその固定概念を捨てて、私は私らしく、同性にも好かれるようなクールなアイドルを目指したいというか、「アーティスト寄りのアイドルもいるんだぞ!」って見せつけられるような人になりたいです。アイドルってまだまだバカにされることが多いんですよ。でも私はそう思われたくないし、憧れられるようなアイドルになりたいです。

--そんな田中さんにとってスパガはどんな居場所だったりするんですか?

田中美麗:個々の仕事をしていく中で、ひとりでドラマの楽屋とかに入ったときに恋しくなるんですよね、メンバーを。いろいろ助けてもらってきたメンバーでもありますし、すごく支え合って5年間やってきたので。その間にちょっとしたケンカもあったりしたんですけど、だからこそメンバーは家族よりも近い存在になっているんです。だから「掛け替えのない存在なんだな」って常に思いますね。ひとりの仕事のときは自分で全部気付かなきゃいけないし、メンバーをどれだけ頼ってきたかよく分かって、自分の情けなさとかを目の当たりにするんですよ。本当、メンバーには感謝しなきゃなって思う。

--では、スパガのメンバーと居ると安心する?

田中美麗:安心しますね。スパガは私にとって家なんですよ。その家に戻ってきたときに、そこにメンバーがいてくれる安心感って凄くて。今回のドラマの撮影が始まって、なかなかメンバーと会う機会がなかったんですけど、久々に再会したときにウルって来たんですよ……。ずっとひとりでバリア張りながら過ごしていたから、すごく解放された感じがして。本当にメンバーが家族みたいな感じでした。「ただ一緒にいられることがこんなにも嬉しいんだ」って。なので、私にとってスパガは無くてはならない存在です。

取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:内山直也


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