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大野和士×東京都交響楽団、東京・春・音楽祭にて圧巻のフィナーレ

 3月13日から1ヶ月にわたって開催された【東京・春・音楽祭】のフィナーレ公演として、大野和士指揮によるベルリオーズ『レクイエム 使者のための大ミサ曲』の公演が行われた。

 数あるレクイエムの中でも、上演機会の少ないベルリオーズの『レクイエム』。その理由は、常識をはるかに超えた巨大な編成だ。ベルリオーズの指示では、ホルン12人、ティンパニー8対、シンバル10対など160人以上のオーケストラと、ソプラノ、テノール、バスそれぞれ2部ずつの6声からなる200人以上の合唱、テノール独唱、さらに会場の4ヶ所に4組のバンダを配し、会場にあわせて、より人数を増やすという前代未聞の規模となっており、4月12日も会場に入るや否や、ずらりと並んだティンパニーに目を奪われた。

 滅多に聴くことのできないプログラムであるということに加えて、大野和士が東京都交響楽団の第5代音楽監督に就任したばかりということもあり場内は満席。開演前から熱気を帯びた会場に大野和士が登場すると、第一曲「レクイエムとキリエ」が始まった。第2曲「怒りの日」では、2階席と3階席の計4ヶ所に配置された、トランペット、トロンボーンなどからなる4つのバンダが鳴り響く。まさに、場内は音の渦に包みこまれ共鳴し、独特の音色を創り上げた。テノールソロは、春祭ワーグナーシリーズ【ワルキューレ】での熱演も記憶に新しいロバート・ディーン・スミス。巨大な編成の一番後ろに登場するも、安定した豊かな響きを披露した。

 有料・無料含めて、約160の公演と、指揮者を体験できる【指揮者はあなた!  Conduct Us in 上野公園】や、子供向けの公開リハーサル、さらにはトークショーやドキュメンタリー映画の上映会など様々な企画が開催された東京・春・音楽祭。2016年は、どんなドラマが生まれるのか楽しみに待ちたい。 

◎公演概要
【東京・春・音楽祭 ベルリオーズ≪レクイエム~都響新時代へ、大野和士のベルリオーズ】
日時:412日(日)1500開演
会場:東京文化会館 大ホール
出演:
指揮:大野和士
テノール:ロバート・ディーン・スミス
管弦楽:東京都交響楽団
合唱:東京オペラシンガーズ
合唱指揮:レナート・バルサドンナ
合唱指導:宮松重紀
撮影:堀田力丸 / 提供:東京・春・音楽祭

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