X


ZAZEN BOYS さりげなくブチ込む、師走の大合唱

 この日、最もそのバンドTシャツを着ているファンを多く見かけたマキシマム ザホルモンのステージが佳境を迎えているであろうその頃、ZAZEN BOYSがスルっとGALAXY STAGEに登場。

 おなじみ本人によるサウンドチェックの後、「幕張、マクハリ、時には女まぐわり…」の前口上から、鋭角に研ぎ澄まされたサウンドで一気に会場全体をZAZENワールドにずずずっと引きずり込む。オープニング・セッションからなだれ込んだ「Honnoji」に続き、今年リリースされた4年ぶりのニュー・アルバム『すとーりーず』からのナンバー「泥沼」では、“ズボッ、ズボッ、ズボーーーーーッ”と、泥沼にハマるその様を、向井秀徳のみぞ知る独自のタイミングで繰り出し続ける。最初は単純にその言葉遊びに向けられていたであろうオーディエンスの笑みは、いつしか向井の言葉に完璧に応酬し続けるメンバーの超絶ブレイクへの“笑いを禁じざるを得ない”といった種ものへと変遷していく。その見事なまでの完成度は、ニュー・アルバムのを引っさげたツアーを通じ、もはや究極の域に到達しているのは言うまでもない。

 まるで異種格闘技のような超人的セッションを経て、同じく『すとーりーず』からのナンバー「サイボーグのオバケ」改め“パンツ行進曲”に突入。え?タイトル変えたの?その真意か否か、鋭いギター・カッティングとともに“パンツ”にまつわる卑猥なワードを含即興をひとしきり吐き出すと、今度はややリラックスした笑い、いや、大爆笑が巻き起こる。音、言葉、そして空気さえも自在に操る男、それが向井秀徳なのだ。

 ライブ終盤「COLD BEAT」の途中、チャルメラの音階に合わせて“さりげ~なく、抱きしめてよ~”“とめど~なく、くちづけてよ~”と、ギターのカシオマンとベースの吉田一郎の2人に歌わせハモらせると、さらにはオーディエンスを巻き込んで“さりげ~なく、ブチ込んでよ~”と大合唱させる。そして最後に「フリースタイルで、思い思いに。」と散らかす(笑)。大合唱団を率いるマエストロと化した向井の、音と言葉を巧みに使った壮大なるアソビに会場全員が弄ばれ、得体の知れない快感と一体感に包まれたのだった。

音楽ニュースMUSIC NEWS

エド・シーラン、『X』発売10周年を記念してNY公演開催&ボーナス・トラック入り記念盤リリース

洋楽2024年5月2日

 エド・シーランが、2ndアルバム『X(マルティプライ)』の10周年記念に全力を尽くしているようだ。リリースから10年後、シーランは6月21日に『X(マルティプライ)テンス・アニバーサリー・エディション』をリリースする。このアルバムは、12 … 続きを読む

ミッシー・エリオット、ファレル製作の青春ミュージカル映画に出演へ

洋楽2024年5月2日

 ファレル・ウィリアムスが製作する青春ミュージカル映画のキャストにミッシー・エリオットが加わった。【グラミー賞】受賞歴を持つヒップホップ界のスーパースターである彼女は、ファレルがプロデュースし、『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンド … 続きを読む

【RUSH BALL 2024】第1弾アーティストに[Alexandros]/クリープハイプら決定

J-POP2024年5月2日

 8月31日、9月1日に、大阪・泉大津フェニックスにて開催される【RUSH BALL 2024】の第一弾出演アーティストが発表となった。  出演アーティストは、8月31日に、[Alexandros]、クリープハイプ、にしな、そして9月1日は … 続きを読む

シェール、恋人に教えてもらった2パックが最近好きなアーティストと語る

洋楽2024年5月2日

 シェールが、最近お気に入りだという意外なウェストコースト・ラップのレジェンドに愛を示した。  現地時間2024年5月1日、米トーク番組『ジェニファー・ハドソン・ショー』に出演したシェールは、ボーイフレンドのアレクサンダー・“A.E.”・エ … 続きを読む

ドレイク、ケンドリック・ラマーのディス・トラック「Euphoria」に反応

洋楽2024年5月2日

 ドレイクはカナダ出身だが、そのアメリカン・ポップ・カルチャーへのレファレンスは相変わらず的を得ている。  現地時間2024年4月30日の朝、ケンドリック・ラマーによるドレイクへ向けた辛辣なディス・トラック「Euphoria」が公開された。 … 続きを読む