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メジャーデビューから3年目。「9つの声質を操る歌役者」と称される9Lanaの歌声は、ヨーロッパ、そしてアジアへと広がり、世界各国のリスナーの心を打つまでになった。
世界中で根強い人気を誇るTVアニメ『BLEACH 千年血戦篇-禍進譚-』のエンディングテーマ「螺旋」を担当するなか、第45話の感情を揺さぶるシーンで「螺旋 – Acoustic Ver. -」がサプライズ解禁されたことを機に、アジア圏での人気が一気に加速。日本を除く世界でヒットしている日本の楽曲をランキング化した“Global Japan Songs Excl. Japan”では、「螺旋」が18位にランクインし、台湾の日本語楽曲チャートでは堂々の1位を獲得した。そうした勢いを背景に、日本から世界へ、満を持して9Lanaの生の歌声が届けられたのが、10月3日に開催された9Lanaによる1stオンラインライブ【DOLLS】だ。
本ライブのタイトル「DOLLS」を思わせる豪華絢爛なステージセット。音楽シーンの第一線で活躍するアーティストたちのレコーディングやライブを支えてきた実力派サポートミュージシャンが集結した、ドラム、ギター、ベース、キーボードのバンド編成に、ヴァイオリンやチェロのストリングス奏者が加わり、9Lanaの歌声と共鳴し合う。その一方で、ここでの主役は、楽曲に生きる人形たちだったと言っても過言ではない。華のあるオープニングを飾ったのは「Let me battle」。本編の終盤には、彼女の新イラストを再現したステージ装飾の人形が、血の通った生命体に見えた気がした。あくまで命を持たない人形であることに変わりはないけれど。
軽妙なボーカルアプローチが弾け、小気味なビートが躍動するダンスチューン「GAME」、凄みのある歌唱とともに炎が噴き上がったラテンテイストのナンバー「DYNA MIND」。清冽なロングトーンが響き渡るパワーバラード「足跡」。明確に異なる色合いをおびた楽曲ごとの主人公が、9Lanaの歌唱表現によってくっきりと浮かび上がってくる。初のオリジナル曲「右ポケット」がピンポイントでライトアップされていたのは、彼女の歌声が持つ振り幅の大きさゆえだろう。
人形の隣へとポジションを移動して歌い上げた「Never Give Up」。がなりと小粋な歌い回しの間を行き来し、奔放さが強調される。その予測不能なボーカルワークに翻弄されながら、9Lanaという歌い手には、そもそも決まった型など存在しないのだと思い知らされたのが、デフォルメキャラを彷彿とさせる声優顔負けの「なんでもしたいからッ!!。」。何が飛び出すかわからないおもちゃ箱を覗く気分で、その展開に目を奪われていると、静謐な歌唱が際立つ「真似事」、「言っといてよ」が披露され、一瞬にして振り落とされる。手のひらで転がされている感覚になるのも、不思議と愉快だ。豪快さだけにとどまらず、緻密さをも高い次元で成立させる卓越した表現力には、改めて唸らされるばかり。
カオティックなパフォーマンスが放たれた「チンチロリズム」では、アンティーク調のライティングビューローに身を隠した9Lanaの威厳のある佇まいも相まって、思わず傀儡師の姿を重ねてしまった。ステージ上の人形はもちろん、バンドの演奏やステージ装飾、さらには聴き手である私たちまでもが、その歌声に“操られているのではないか”と錯覚するほどに。
そして、世界へと翼を広げ続けるその歌声の強度を象徴する壮大な「螺旋」から、ボカロP・内緒のピアスの楽曲「プロポーズ」のカバー、代表曲「BALALAIKA」へと続く流れも見逃せない。海外リスナーの心を打つに至った彼女の軌跡を、鮮度の高い順から順に辿ることで、その歩みを噛みしめる時間にもなっていた。
どこかおとぎ話の世界に迷い込んだ気分になるこのステージ。あれほどまでに多彩な声色が溢れているにもかかわらず、その歌声は一点の濁りもなく透明で、余白を残していると思えた。ルールを課さない。その自由さが、何色にも混ざれる歌声を生んでいる。9Lanaの歌にある予測を超える意外性こそ、海を越えて広がる“熱狂”の原動力だ。その可能性の果てしなさに、目を見張る約45分間のオンラインライブだった。
Text by 小町碧音
◎セットリスト
1. Let me battle
2. GAME
3. DYNA MIND
4. 右ポケット
5. 足跡
6. Never Give Up
7. なんでもしたいからッ!!。
8. 真似事
9. 言っといてよ
10. チンチロリズム
11. 螺旋
12. プロポーズ
13. BALALAIKA
各種サブスク配信サービスにて、ライブ披露曲がプレイリストとして配信中
https://9lana.lnk.to/1stOnlineLive_setlist
◎配信ライブ概要
【9Lana 1st Online Live『DOLLS』】
StageCrowdにて、2026年10月18日(日)23:59まで見逃し配信あり
チケット受付:
【国内の方】https://stagecrowd.live/9Lana_1st_onlinelive_2026/
【海外の方】https://intl.stagecrowd.live/9Lana_1st_onlinelive_2026/
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