<連載>石若駿のワッツアップ通信 Vol.11 ~初武道館日記。~

2026年6月5日 / 18:00

 Answer to Remember、SMTKといった自身のプロジェクトも展開しながら、MILLENNIUM PARADE、くるり、椎名林檎、星野源など数々のアーティストのバンドメンバーとしても活躍する石若駿。国内外問わず各地を飛び回り、”日本一忙しいドラマー”ともいわれる音楽家が、徒然なるままに連載中。

~初武道館日記。~

 11回目を迎えた『ワッツアップ通信』。今回は、初めて武道館で演奏した“あの日”のことをお届けします!

 2月23日、【藤原さくら 10thAnniversary武道館大音楽会】。 武道館で遂に演奏できる日がきました! そして、藤原さくら武道館公演のバンマスです。緊張します!

 高校生の頃、YouTube でくるりの動画を観まくっていたあの武道館でっせ! 2004年のも好きだし、2009年のも好きやし、2011年のも好きです。初めてライブを観に行ったのは、星野源さんの【ひとりエッジ】の公演だっただろうか。

 朝起きて、とても良いお天気。わくわくして、朝飯食って、準備して、妻と娘を乗せて自走で向かいます。武道館に近づいてきました。道ゆくジョギングの人たち気持ちよさそう! 物販を目指しているファンの方々も楽しそうです。

 噂の玉ねぎが見えました。武道館の屋根のてっぺんにある金色のやつ。調べたら、あれは擬宝珠(ぎぼし)という伝統的な魔除けの装飾らしいです。車を停めて、いざ楽屋口へ。当たり前ですが、ライブハウスと全然違う雰囲気です。なんだか緊張感がとてもあります。案内されて、バンド楽屋へ。広め! ちょっとゆっくりしてドラムをチェックしにステージへ。

 ステージに着きました。すごい! お客で行ったときはステージが遠い印象だったけど、ステージからの景色は想像していたよりギュッとして客席と近い印象。センターに立ってみて見上げれば国旗が! テンション上がりました。サウンドチェックが始まり、センターステージのチェックもして、リハも全曲順調に終了! 想像以上にやりやすい響きです。

 本番始まった記憶がほぼ薄いです。サウンドプロデュースとアレンジャーとして、さくらちゃんとガッツリ一緒に作りましたアルバム『uku』の中より「My summer」でスタートです。冒頭の波の音が気持ち良かったー! 新旧の作品たちを織り交ぜながら、さくらちゃんの10年の軌跡をみんなで祝います。今回のバンドの編成を紹介しましょう。Marty Holoubek(Ba)、井上銘(Gt)、閑喜弦介(Gt)、渡辺翔太(Key)、ermhoi(Cho)、松井泉(Per)、Taikimen(Mnp, Synth, Per, Cho, Gt)、石若駿(Ds, Key)というイツメンです。すごく自由な演奏スタイルの面々です。リハもたくさんしましたが、毎回すごいです。本番始まってもうみなさん炸裂です。細かいところまで面白味がたくさん散りばめられてるフレーズたちが、四方八方から飛んできます。それでいて、オリジナルへの敬意やその場の音楽にとって最良のジャッジのできる、バランスの優れた面々です。ステージに上がって、お客さんの距離が近く感じてちょっと緊張します。見渡すと娘と妻の母の姿もここから見えます。音スッキリめちゃめちゃやりやすい! あっという間に前半の8曲が終わり、さくら氏とduoしに袖からセンターステージへ向かいます。なんだか、ここで更なる緊張の波が訪れました。センターステージで「sunshine」という曲を演奏します。曲紹介が始まってミニ鍵盤に手を置いて準備しますが、なんだか手が震えちゃってて、明らかに身体が緊張しています。いよいよ曲が始まって、ミニ鍵盤でイントロから1番サビまでいって、2番から右手ミニ鍵盤、左手両足はドラムセットという技巧的なプレイ。ドラムセットのバスドラが本革系の物で、湿度がカラカラでリハの時よりピッチが高いです。踏んだ瞬間びっくりして更に身体が緊張します。手が震えていて鍵盤がいつもより狭く感じます。ピアノソロきました。体と脳が分離して、良い感じになってひとまず終えました。武道館のセンターステージに立つ日が来るなんて! 2曲やって、メインステージへ戻ります。ここからはもういぇーーい!ってアンコール含め、20曲やって、あっという間に終演。さくらちゃんの10年の感謝MCにウルっと来ました。すごいことだー! お客さんたちもナイスな方々でした。終演後には、ミュージシャン友達もたくさんいらしていて軽くハング。そのまま打ち上げへ行って、この日は深くまでとことんいきました。この記念すべき公演を作り上げたスタッフ&チームみんながホント素晴らしかったです。気持ちよく演奏できたのもみなさんのおかげでした。ありがとうございました!

 藤原さくらの『uku』もすごく良いアルバムだから、ぜひみなさん聴いてくださいね! 参加ミュージシャンも錚々たる方々です。チェックよろしくお願いいたします!

Photo:Kana Tarumi(6-12)

◎公演情報
【MUSIC AWARDS JAPAN WEEK SPECIAL LIVE
~“NOT A SCENE. A STATEMENT. | WaJAZZ”~】
2026年6月8日(月)東京・ビルボードライブ東京

【石若駿 Songbook Project 10周年記念コンサート】
2026年7月20日(月)大阪・ビルボードライブ大阪

※この記事は、2026年6月1日発行のフリーペーパー『bbl MAGAZINE vol.219 7月号』内の特集を転載しております。記事はHH cross LIBRARYからもご覧いただけます。


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