<ライブレポート>2PMが10年ぶりに東京ドームに帰還 “戻ってくる”約束を現実にする6人

2026年5月19日 / 14:00

 2026年5月18日に日本デビュー15周年を迎えた2PMの来日公演【2PM Japan 15th Anni-versary Concert “THE RETURN” in TOKYO DOME】が、5月9日と10日に開催された。本稿では2日目の様子をお伝えする。

 2013年、2016年に次ぐ、3度目の東京ドーム公演は、メンバーたち、そして会えない時間も懸命に応援してきたHottest(ファンネーム)たちが共に過ごした時間を思い返し、これからも共に歩んでいく道がしっかりと見えた日になったことだろう。前回のドーム公演のラストを飾った「I’ll be back」で再会を誓った彼らは、2023年10月、実に7年ぶりの来日公演【2PM 15th Anniversary Concert in JAPAN】でその約束を果たした。そこから約2年半ぶりの日本公演でも、6人集まれば昔となんら変わらぬ2PMでいることを再確認したHottestも多いはず。

 快晴に恵まれたこの日、高まる気持ちで溢れる会場が暗転し、ピアノの調べが流れると、メインステージ中央にウヨンの姿が。周りを見渡せば、ニックン、チャンソン、左にジュンケイ、ジュノがいる。思いがけないメンバーの登場に会場は騒然。そして最後、センターステージ中央にテギョンが現れ、彼のもとに5人が集まり、ウヨンとジュノがグータッチして、彼らのデビュー曲「Take off」で今宵は幕を開けた。70名超のダンサーが加わって、そのスケールに感動すると同時に、6人の鼓動が大きな翼となって会場中に広がっていくのが見えた。

 都会にランディングした6人はステージを目いっぱい使って「SET ME FREE」を届ける。ダンサーを従えてリズミカルに歌うウヨンやステップを刻みながら歌うチャンソンなど、それぞれの個性が垣間見える構成だった。ジュノの雄叫びに近い「東京ドーム、are you ready?」に大きなリスポンスが響き、「Everybody」へ。バンドたちが刻むビートが気持ちいい。そして、2PMのコンサートと言えばこの曲、「NEXT Generation」の時間がやってきた。タオルを振り回す演出、ウヨンとテギョンが先導するおふざけリピートダンス、ジュンケイとジュノが重ねる手など、おなじみのシーンがHottestたちの感情を爆発させる。10年前、ドームの本編ラストを飾った4曲が今は“始まり”として鳴っている。10年という月日が、不思議と自然に重なった。

 温度が一気に上がるのを感じる中、「皆さん、こんにちは。2PMです!」の挨拶に東京ドームに集まったHottestが拍手と歓声で迎え入れる。テギョンが「オープニングであちこちから登場して、みなさんを混乱させましたね。ソロ活動を長くやっている僕たちが2PMとしてまた集まる姿を表現してみました」と登場シーンに隠された意味を明かしてくれた。2PMといえばアッパーなナンバーから珠玉のバラードまで幅広いカタログを取り揃えているが、「休みなく突っ走るので、付いてきてください」というジュノの言葉通り、ここから約3時間はアップビートな楽曲が続いた。

 「HIGHER」でオーディエンスの心をつかんだあとは、かなり久々の日本オリジナル曲「GIVE ME LOVE」「Beautiful」に歓声が上がる。刺激的なサウンドに伸びやかな歌声が魅力的な前者は、シャドーダンスとジュノが最後に銃を撃つシーンが楽曲の世界観を際立たせた。2012年リリースの後者は、椅子を駆使したパフォーマンスと手首を意識した華麗なターン、なめらかなウェーブ、そして最後に美しく決めるポーズに息を飲んだ。

 フォーメーションチェンジの多いナンバーに息が上がった2PMは、Hottestへインタビューするという画期的な方法で、休憩時間を確保。最終日のため、前日より緊張しているというジュンケイと、たまご3つしか食べていないというニックン。「10時間くらいできる!」と意気揚々と語るウヨンに、チャンソンは「撤収どうするの?」と現実的なトーンで突っ込んだ。「僕は生まれた瞬間から『歌いたいんでしゅ~』って、いつでも準備OK」と言ってふざけるテギョンは「暑いから寒いギャグをやったんですけど……」と切り返すも、「セクシーなままでいてくださいよ」とジュノから懇願される始末に。そんなやり取りで十分に息を整えたところで、ジュノが「これから近くに行きます。一緒に歌って踊って、もう“勝手に”やってくださいよ」と恒例の一言で笑いを誘い、全員がトロッコに乗り込んだ。「Ultra Lover」に合わせてアリーナをまわり、バンド演奏が際立つ「Jam Session」と「Guilty Love」を届けた後は、「想像してみて」「ミダレテミナ」でタガがはずれたように叫び、踊り狂う。最後は全員が倒れ込んで、この章は終了した。

 心がウキウキして部屋でひとり踊ったり、気持ちが一方通行になったり、寂しくて恋焦がれたり、今いる場所で静かに待ち続けたり、技を磨いたり……まるで2PMとHottestのストーリーを描いたかのような映像を6人一緒に観るVCRを経て、日本デビュー10周年にリリースした「僕とまた」をついに6人でライブ初披露。宮殿を思わせるLEDビジュアルを背に、煌びやかなジャケットを着た6人は、まさにジェントルマンだ。ジュンケイが綴る愛の言葉と積極的な駆け引き、華麗なステップに堂々としたボーカルが円熟味を増した6人にマッチしていた。上着を脱ぎ、場所を部屋に変えて、ガードを下ろしたような親密な空気のなかで、6人の高い表現力が発揮されたのが「My House -Japanese ver.-」。情熱的なボーカルとラップ、アイコニックなダンスパートひとつひとつに歓声が上がる。さらにここで「I’m your man」という2PMを象徴するナンバーを入れることで、相手への一途で献身的な愛情を示し、観客の感情をより深く引き込んだ。ネクタイを使ったパフォーマンス、そして最後のシャツボタンを外すシーンにはこの日一番の歓声が上がった。

 優雅に決めたあと、「6人全員揃ったこの公演で僕らのソロ活動も見たいですよね?」とテギョンが切り出し、前回の公演で大好評だった“テギョンのジュークボックス”コーナーへ。「最近はバラエティ番組を撮影しながら、新しいアルバムを……考えています」と変に期待させたウヨンは、「Off the record」を完璧なダンスとともに披露して会場を沸かせた。絶妙なコピーダンスと謎の営業トークで暴走気味のテギョンは、ここでニックンにつまみ出される。

 そんなテギョンは主演するNetflixシリーズ『ソウルメイト』を宣伝しつつ、「ジュノの隣でケータリングのいなりずしを食べました。あと、プレミアムシュークリームと食パンとイチゴJam Session♪」と再びメンバーたちにため息つかせ、「僕のひとつしかない、“プレミアム”なアルバムの曲を歌います」と「Winter 一人」を選んだ。続くチャンソンも出演するドラマ『ブラッドハウンド』シーズン2がNetflixで配信中。去年リリースしたアルバム『DAWN』のリード曲「甘く 切なく 強く feat. Jun. K」をジュンケイと手をつないで歌い上げた。

 昔から変わらず大トロが大好きなジュンケイはソロ活動を準備中。6月28日にパシフィコ横浜でイベントを控えているという。ジュンケイが選んだのは「Better Man」。メンバーも大好きなこの曲をHottestたちと一緒に完成させた。ニックンは「この公演のために、3か月間、一生懸命に準備しました。いつも皆さんに感謝しています。終わり!」と少し恥ずかしそうに挨拶。披露した「Lucky Charm」はニックンが好きなシリアル『Lucky Charms』から来ていることを日本語で説明した。その甘い歌声に、ジュンケイもチャンソンもジュノも体を揺らしてメロメロだ。ジュノは現在、新しい作品を撮影中。「僕の20代の青春を表現する曲。僕らを好きになってくれた日から今までの時間を思い出させる曲です。初めての東京ドームでも歌いました」と、思い出の曲「SAY YES」で会場を温めた。

 面白トークもここで一旦ストップ。「新しい世界へ皆さんを連れていきます。この曲は本当に頑張って練習しました。『あぁ、20代の2PMは本当に頑張ったんだな』って思うはずです。そして『うわぁ、30代の2PMも本当に頑張っているね~』って感心するはずです(笑)。皆さんは僕たちの“運命”です」とテギョンのジョークと気合いが込められた曲紹介で「運命」へ。ひとつでもずれると崩れてしまうシンクロダンスは完璧だった。テンポも速く、移動も覚える振付も多い。それでも颯爽と決めていく6人の意識が同期していたパフォーマンスだった。ゴングが鳴った「Fight」も“構え”を取り入れたダンスが目を引いた。20代の頃と変わらないパワフルさと、何倍にも増した説得力にキャリアの誇りがにじむ、そんな一糸乱れぬパフォーマンスを届けた直後だというのに、ウヨンとジュノはこそこそと客席へファンサービス。それに負けじとほかのメンバーまでペアでハートを作り始める展開には、思わず笑ってしまった。

 日本で公演を行うのがこの日でなんと104回目を記録。今回は2PMのコンサート史上最も動き回る公演だという。彼らの努力はこの日のステージを見ていたら一目瞭然。キャリアがあるとは言え、気を抜くつもりは一切ないようだ。「もっと頑張らないと! 僕たちがまだまだ頑張らないと(これからもずっと)ファンになってくれるかわかんないじゃん!!」とジュノが電光石火の勢いでまくし立てると、メンバーたちは思わずあっけに取られる。日本デビュー15周年、そして韓国デビュー18年目を迎えてもなお高みを目指す、恐るべし、2PMである。

 気を取り直して、ロングのレザーコートを羽織った2PMは「Promise (I’ll be)」をスタート。入隊前最後に交わした約束を信じ、守り抜いた者たちが今ここにいると思うと、信じるのも悪くないと思えた。「Winter Games」ではコートの裾をはらったり襟で顔を隠したりと、MVから飛び出したかのようなパフォーマンスが最新版にアップグレードされて、息を返した。そして始まった「Heartbeat」は大歓声の嵐。ストリングスと鼓動が鳴り響き、テギョンがどくどくと脈を打つ心臓を自身の体に戻すと、その目つきに会場は騒然とする。心の叫びを、声と身体のすべてでぶつけ、終盤、畳みかけるように繰り出されるダンスは圧巻のひと言。曲そのものが持つエネルギーと、6人の再起を懸けた表現、そしてシグネチャーパフォーマンスの破壊力は、何十年経とうとも色褪せないだろう。血しぶきが会場を真っ赤に染め、鼓動が止まる――そうして本編は幕を閉じた。

 “2PMコール”を浴びて登場した6人は、ジュンケイがグランドピアノに指を伸ばし、「離れていても」でステージを再開。Hottestの合唱に耳を傾ける6人の表情は、どこまでも穏やかで優しかった。ここで、サプライズ映像が6人を待っていた。再会を約束した2016年の活動休止前の映像が流れ、「約束を守ってくれてありがとう。待っててよかった」「2PMを守ってくれてありがとう」「ひとつひとつの思い出がかけがえない」「一緒に過ごした時間は宝物」といったHottestたちの熱いメッセージが直接届けられた。温かく愛おしい時間が流れたあと、6人はそれぞれの思いを口にした。

チャンソン「10年ぶりにこの場所で会えることができて本当にうれしいです。人生の半分以上を2PMとして生きていますが、Hottestの皆さんは、2PMの約束を守るエネルギーであり、僕がステージ上で生きられる存在です。ありがとうございます。皆さんは僕たちの夜空のキラキラな星です。」

ウヨン「日本で2PMとして活動したこと全部、僕の人生の中でいちばん重要なものだと、今日あらためて感じました。本当に楽しかったです。今でも僕たちと一緒に楽しんでくれて39(サンキュー)! 今日があったから、次もありますよ。いつも僕に元気をくれるから、今日は僕があげるよ、元気!」

ジュンケイ「言葉で表せないくらい、感謝の気持ちでいっぱいです。今日は母の日ですね。こんなにも素敵で愛しい皆さんを産んでくださったご両親に感謝します。そして、僕たちを育ててくれた皆さんにも感謝しないと。あと50年くらい、僕たちを育ててください。今日の景色、皆さんの表情、声、絶対に忘れません。必ずまた帰ってきます! 約束のKiss!」

テギョン「コンサートを準備しながら思ったのは、こうやって6人集まると、僕がテギョンとしていられるということです。2PMはそんな家族、友達、仲間。僕は幸せ者です。20代、30代とやってきて……80代までやれたらいいですね。膝を大事にします(笑)。皆さんが僕たちを見守ってくださったら、また6人で必ず戻ります。約束のKiss(笑)!! 僕は約束を守る男だから。」

ニックン「東京ドーム2日間、夢みたいな時間でした。全部皆さんのおかげです。皆さん、よく考えてください。外国人が韓国に行ってデビューして、日本でデビューして、日本語で歌うにも(プロンプターに写る)歌詞は全部ハングルです(笑)。でも、皆さんのおかげで、僕たちはよりカッコいいアーティストになれました。15年間、毎日毎日ありがとうございました。」

ジュノ「東京ドームでライブをするのは奇跡だと思います。活動が長ければ立てるものではありませんよね。Zeppツアーから、初の東京ドーム、そして今日まで、うまくやってきたと思います。ライブの最後の挨拶になると、いつもさみしくなるし、次いつ会えるのか気になります。でも、僕たちには繋がっている気持ちがあるから、きっとまた会えると思います。その日まで一生懸命頑張ります。」

 「以上、皆さんの2PMでした!」と最後に挨拶したところで、巨大な気球が登場。メンバーたちを乗せたバルーンはゆっくりと上昇し、ドーム上空を漂った。地上を任されたジュノはステージを縦横無尽に駆けまわり、「365」ではダンサーたちと一緒にキュートにダンス。再びステージに集合した6人は「Hands Up」で自由奔放にはしゃぎまわり、手を挙げ、跳びはねるHottestたちの高揚感もそこに重なっていった。名残惜しさを抱えながらも、また会える日を願って、最後は「I’ll be back -Japanese ver.-」でお決まりの約束を交わす。何度も再会の約束を守ってきた彼らが「戻ってくる」と言うなら、きっとまた戻ってくるはずだ。

 この日の模様を収録したライブ映像作品は来年1月20日に発売予定。当日のセットリストのプレイリストを聴きながら、何度でもあの日に戻ろうではないか。

Text by Mariko Ikitake
Photos by 田中聖太郎写真事務所

◎セットリスト
【2PM Japan 15th Anniversary Concert “THE RETURN” in TOKYO DOME】
1. Take off
2. SET ME FREE
3. Everybody
4. NEXT Generation
5. HIGHER
6. GIVE ME LOVE
7. Beautiful
8. Ultra Lover~Jam Session~Guilty Love
9. 想像してみて
10. ミダレテミナ
11. 僕とまた
12. My House -Japanese ver.-
13. I’m your man
14. マスカレード ~Masquerade~
15. 運命
16. Merry-go-round
17. Fight
18. Promise (I’ll be)
19. Winter Games
20. Heartbeat
21. 離れていても
22. Falling in love
23. 365
24. Hands Up
25. I’ll be back -Japanese ver.-

◎リリース情報
2PM LIVE Blu-ray『2PM Japan 15th Anniversary Concert “THE RETURN” in TOKYO DOME』
2027/1/20 RELEASE
<完全生産限定盤(Blu-ray 2枚組)>
ESXL-421~422 16,500円(tax in.)
<通常盤(Blu-ray Only)>
ESXL-423 10,000円(tax in.)


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