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人気急上昇中のセイクリッド・ソウルズのライブが、米ロサンゼルスのグリーク・シアターで開催された。もともとは1日公演の予定だったが、チケットの好調な売れ行きを受けて追加公演が決定。収容人数5,900人の会場を2日間ソールドアウトさせた。本稿では、その2日目の公演をレポートする。
筆者は昨年の【コーチェラ・バレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル】で彼らのパフォーマンスを観ているが、巨大なメインステージで、まだ観客が十分に集まっていない昼間の時間帯だったこともあり、ステージと観客とのコネクションはやや希薄で、正直なところ期待を下回る内容だった。
しかし今回は一転してソールドアウトということもあり、早い時間からロサンゼルスらしい多様な人種のオーディエンスが集まり、普段のコンサートに比べてラティーノの観客がやや多い印象を受けた。年齢層は30代を中心とした比較的若いリスナーが目立つ。
小気味よいベースとパーカッション、ホーン隊によるアップテンポなイントロでライブはスタート。「Love Comes Easy」でのジョシュの歌い出しに、思わず鳥肌が立つ。女性ボーカルのヴィエンとの掛け合いが心地よい「Let Me Feel Your Charm」、観客に「一緒に歌って」と呼びかけた「Price I’ll Pay」など、序盤から会場の一体感は高まって行った。
「Happy and Well」では、会場にいる恋人たちに捧げると語り、女性ボーカルのヴィエンを紹介。彼女はエモーショナルな歌唱でそれに応えた。そして、一度聴いたら忘れられないギターリフで始まる「Will I See You Again?」へ。さらに「ツアー中に何度も演奏していて、数週間前にリリースした」ことを紹介した「Any Old Fool」では、それまでのスローテンポから一転し、ホーンが加わったエネルギッシュで爽快なサウンドが会場を盛り上げた。
コンサートの折り返し地点で、ジョシュは「ちょっとだけ、みんなに話をさせて欲しい。次の曲は2019年に書きました」と語り始める。「私たちがこれを書いたのは、みんなも知っているように、自分たちの目で見てきた不正義――ジョージ・フロイドやアーマード・アーベリーに起きたようなことがあったからです。残念ながら、今日では、これまで以上にこの曲の意味が強くなっています。ここロサンゼルスでは、移民税関捜査局によって家族が引き裂かれている現実があります」と説明した。「時には、自分たちの感じていることを表に出すことが大切だと思います。それはみんなにとってカタルシスになるからです」と語り、「もしよかったら、この曲を一緒に歌ってください。正義を信じているなら、私たちと一緒にその正義を求めてください」と呼びかけ、「Give Us Justice」へ。会場は「There’ll be no peace until there’s justice」と大合唱となった。
「Running Away」では、タイトルにふさわしいアップテンポな展開の中、ジョシュがステージを降りて客席へ。中央通路を抜けて会場上部まで駆け上がると、観客の熱気は最高潮に達し、この日のハイライトのひとつとなった。本編ラストの「Weak for Your Love」では、イントロのピアノが鳴り響いた瞬間に歓声が上がり、「I go crazy for your love」のフレーズを観客が大合唱で応えた。
アンコールでは「Live For You」を披露しながら、観客のアナログレコードにサインをするというサービスも。最後は代表曲「Can I Call You Rose?」で締めくくり、約80分にわたるショーは幕を閉じた。
全体を通して印象的だったのは、ジョシュの甘美なボーカルと、今回は4人のストリングスを加えた豪華編成による安定感のあるバンド演奏だ。サウンドはレトロでありながら、「Give Us Justice」のように現在アメリカが抱える問題を真正面から歌う。その“懐かしさと現在性の共存”こそが、若い世代を中心に支持を集めている理由なのだろう。2日間で約12,000人を集めた彼らが、5月に来日公演を行う。それももっとインティメイトな会場で。彼らの素晴らしい演奏、時に切なくなるようなボーカル、そしてエネルギーに溢れたグルーヴをライブで体感して欲しい。
Text by Tomoya Ogawa
Photo by CAROLINE BRODT
◎セットリスト
【Thee Sacred Souls】
2026年4月23日(木)ロサンゼルス・グリーク・シアター
1.Love Comes Easy
2.Lucid Girl
3.Let Me Feel Your Charm
4.We Don’t Have to Be Alone
5.Easier Said Than Done
6.Lady Love
7.Price I’ll Pay
8.Happy and Well
9.Will I See You Again?
10.Any Old Fool
11.My Heart is Drowning
12.Somebody Knew
13.Give Us Justice
14.On My Mind
15.Running Away
16.Future Lover
17.Waiting on the Right Time
18.Weak for Your Love
EN1.Live For You
EN2.Can I Call You Rose?
◎公演情報
【Thee Sacred Souls】
大阪・ビルボードライブ大阪
2026/5/17(日)
1stステージ OPEN16:00 / START17:00
2ndステージ OPEN19:00 / START20:00
神奈川・ビルボードライブ横浜
2026/5/19(火)
1stステージ OPEN16:30 / START17:30
2ndステージ OPEN19:30 / START20:30
東京・ビルボードライブ東京
2026/5/21(木)-22(金)
1stステージ OPEN16:30 / START17:30
2ndステージ OPEN19:30 / START20:30
<メンバー>
Joshua Lane(Vo)
Sal Samano(Ba)
Alex Garcia(Dr)
Riley Dunn(Key)
Shay Stulz(Gt)
Viane Escobar(B.G.Vocals)
Andy Delos Santos(B.G.Vocals)
Alex Santilli(Perc)
Steven Schlosberg(Tb)
Camille Kerani(Sax)
Julian Johnson(Tp)
<チケット>
大阪:
BOXシート ¥22,100-(ペア販売)
S指定席 ¥10,500-
R指定席 ¥9,400-
カジュアル ¥8,900-(1ドリンク付)
横浜:
DXシートDUO ¥22,100-(ペア販売)
DXシート カウンター ¥10,500-
S指定席 ¥10,500-
R指定席 ¥9,400-
カジュアル センターシート ¥10,000-(1ドリンク付)
カジュアル サイドシート ¥8,900-(1ドリンク付)
東京:
DXシートDUO ¥23,200-(ペア販売)
DUOシート ¥22,100-(ペア販売)
DXシート カウンター ¥11,600-
S指定席 ¥10,500-
R指定席 ¥9,400-
カジュアル ¥8,900-(1ドリンク付)
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