2026年の【ロックの殿堂】候補者発表、ウータン・クラン/ピンク/ローリン・ヒル/シャキーラら初ノミネート

2026年2月26日 / 11:30

 【ロックの殿堂】ノミネート発表の日が再び到来し、2026年の殿堂入りにふさわしい候補を巡るロビー活動や議論、そして賛否の声が改めて活発化している。

 現地時間2026年2月25日、【ロックの殿堂】は今年の殿堂入り式典に向けたノミネート17組を発表した。近年は14~15組が選出されることが多かったため、今回はやや多めの候補数となっている。今回の17候補(厳密には18アーティスト)には、初ノミネートが10組含まれる一方、過去に少なくとも1度ノミネート経験のあるアーティストも7組含まれる。

 2026年の殿堂入り候補者は、サザン・ブルース・ロックのブラック・クロウズ、陰影あるシンガーソングライターの故ジェフ・バックリィ、アイコン的ポップ系SSWのマライア・キャリー、革新的ポップ・ロックのヒットメーカーであるフィル・コリンズ、ルーツ志向のSSWとして長年活躍するメリッサ・エスリッジ、R&B/ラップの先駆者ローリン・ヒル、ニューウェーブ・パンクのビリー・アイドル、1980年代ヒットメーカーのINXS、ヘヴィメタルを代表するアイアン・メイデン、ポストパンクからダンス・ミュージックの先駆者へ進化したジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダー、R&Bボーカル・グループの代表格ニュー・エディション、ブリットポップの象徴オアシス、パワフルなポップ・スターのピンク、洗練されたR&Bグループのシャーデー、コロンビア発ポップ・スーパースターのシャキーラ、スムースR&Bの伝説の故ルーサー・ヴァンドロス、そして文化的影響力を持つヒップホップ集団ウータン・クランとなっている。

 【ロックの殿堂】にノミネートされるためには、アーティスト/グループの最初の商業的リリースが、ノミネート年の少なくとも25年前に発表されていなければならない。今回の初ノミネート勢の中では、2000年にデビュー・アルバム『キャント・テイク・ミー・ホーム』を発表したピンクが最も新しい存在となる。ローリン・ヒルは1998年にソロ・デビュー作『ミスエデュケーション』を発表し、同作は【グラミー賞】で<年間最優秀アルバム>を受賞した。ジェフ・バックリィの評価の高い唯一のアルバム『グレース』は1994年発表、ウータン・クランの重要なデビュー作『燃えよウータン』(原題:『Enter the Wu-Tang (36 Chambers)』)は1993年リリースとなる。またシャキーラは1990年代半ばから後半に国際的成功を収めたが、正式なデビューは10代で発表した1991年の『Magia』にさかのぼる。

 そのほかの初ノミネートでは、メリッサ・エスリッジの鮮烈なセルフタイトル・デビュー作が1988年、R&Bの成熟したグループへと発展する前のニュー・エディションは1983年にティーンポップ色のLP『キャンディ・ガール』でデビューした。1970年代に人気バック・シンガーとして活躍した故ルーサー・ヴァンドロスは1981年にソロ・デビュー作『ネヴァー・トゥー・マッチ』で成功を収めた。同じ1981年にはフィル・コリンズのソロ・デビュー作『フェイス・ヴァリュー』も登場している。今回の新規候補の中で最も古いデビュー作を持つのはINXSで、セルフタイトル・デビュー作は1980年発表だ。

 なおフィル・コリンズはソロとしては初ノミネートだが、プログレッシブ・ロック・バンドのジェネシスのメンバーとしてすでに【ロックの殿堂】入りしている。2026年に殿堂入りすれば、同殿堂で少なくとも2度選出された29人目のアーティストとなる。

 一方、過去にもノミネート経験のある候補にも注目が集まる。マライア・キャリー(2024年・2025年)、アイアン・メイデン(2021年・2023年)、ジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダー(2023年・2025年)、オアシス(2024年・2025年)はいずれも今回が3度目のノミネートとなる。ブラック・クロウズとビリー・アイドルは2025年以来2度目、シャーデーは2024年以来2度目のノミネートだ。

 ヒット実績という観点では、マライア・キャリーが突出した商業的成功を収めている。米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”の歴代アーティスト・ランキングでは5位に位置し、同チャートで19曲のNo. 1を記録しており、ソロ・アーティストとしては最多、ザ・ビートルズに次ぐ歴代2位の記録となっている。フィル・コリンズも同ランキング27位に入り、ソロで7曲のHot 100首位を獲得し、ジェネシスとしても1曲が1位に到達している。ピンクは同ランキング51位で、4曲が1位を獲得している。

 2026年の殿堂入りアーティストは、世界各国のアーティスト、歴史研究者、音楽業界関係者など1,200人以上による投票で決定される。現在実施中のファン投票も最終結果に反映される。2026年の殿堂入りは4月に発表され、式典は今秋開催予定となっている。


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