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菅田将暉が、【菅田将暉 LIVE 2026】を1月24日および25日の2日間にわたり東京・東京ガーデンシアターにて開催した。このレポートでは最終日、25日公演の模様をお届けする。
今回のライブは、オール・セルフプロデュースでリリースされたEP『SENSATION CIRCLE』を引っ提げておこなわれた、2日間限りの特別なステージ。レコーディングにも参加したバンドメンバーである、西田修大(Gt.)、越智俊介(Ba.)、タイヘイ(Dr.)、工藤拓人(Key.)とともに“五感”をテーマに作り上げたEPの6曲を中心に、今の菅田将暉を生々しく表現してみせた。開演前に場内に流れていたBGMは、ボブ・マーリーやTLC、マーヴィン・ゲイなど。音に全身を委ねたくなるような選曲が、この日のライブを予告しているように感じられた。
幻想的な青い光が辺りを照らし、水中を思わせる音像が流れる中、暗がりのステージにメンバーたちが姿を見せた。水の中からゆっくりと浮上するように始まったのは、EP冒頭を飾る「Water」。逆光の中から、朴訥とした菅田の声が倍音を響かせる。暗いままのステージから8ビートのリフが鳴り出すと、客席からは一斉に手拍子が起こり、「くじら」の疾走感溢れる演奏がスタートした。サビを迎えてもまだステージは薄暗く、メンバーたちのシルエットを浮かび上がらせていたが、1番の終わりで〈くじらみたい〉と歌った瞬間、一気に明転。菅田の表情が左右のビジョンにアップで映り、彼が「ガーデンシアター!」と叫ぶと、割れんばかりの歓声が上がった。
ミリタリージャケットのポケットに手を入れ、ラフな雰囲気で歌う菅田。ステージはいくつかの円形で構成されており、菅田を中心にバンドの各パートが円を作るように配置されている。頭上には円形の照明が設置されており、『SENSATION CIRCLE』の世界観を表現していた。場内を見渡すように歌い上げた菅田は、曲終わりにアコースティックギターを肩にかけると、すかさず勢いよくストロークして「さよならエレジー」へと続け、客席中がドッと沸き上がる。頭上のサークル照明は点滅して光を放ち、ギターのディレイサウンドが興奮を掻き立てて、情熱が爆発するようにエモーショナルに歌いあげた。畳みかけるように4つ打ちのキックが続き、コートを脱いだ菅田は「踊れますか!?」と呼びかけてから〈ギリギリダンス ギリギリダンス〉と、実弟であるこっちのけんと「はいよろこんで」のフレーズを一節披露する遊び心をみせ、「ソフトビニールフィギア」へ。軽快なギターのカッティングが牽引するサウンドに乗せて、両手を上げ踊りながら、思いっきり陽気なディスコ・チューンで楽しませる。ここまでわずか4曲ながら、目まぐるしく表情を変化させる楽曲たちは、“アーティスト・菅田将暉”の引き出しの多さと表現力の豊かさを感じさせた。
「本当に久々のライブ、2日しかないですけど楽しんでやらせてもらってます。1年半前ぐらいにライブをやって、それ以来なので手探りなんですけど、すごく楽しいです。今日はいっぱい楽しみましょう!」
静かなピアノとは対照的な迫力のリズムに圧倒された「スプリンター」では、両手でマイクスタンドを掴み郷愁を誘うメロディを真っすぐに歌い、「universe」では変拍子で繰り広げられる実験的な演奏にエフェクトのかかったボーカルで絡みつく。対極に感じられたのが、続く「まちがいさがし」だ。ストリングスの音色に乗せた王道のバラードに場内は静まり返り、じっと耳を傾けていた。
イントロのキメ連発も迫力満点に始まったのは、柴田隆浩(忘れらんねえよ)と共作詞の「7.1oz」だ(作曲は柴田)。途中、歌いながら跪くと、ステージで仰向けに横たわる菅田。再び立ち上がり叫ぶように歌う、Tシャツ目線での掻きむしるような切実な歌詞が胸に突き刺さる。物語を演じるように歌い終わると、ビジョンに大写しになった菅田はうつろな目で一点を見つめ、静かに瞼を閉じた。歌い手であるとともに役者でもある、菅田将暉の表現者としての神髄を感じさせた、この日のハイライトとなるパフォーマンスだった。
MCでは、『オールナイトニッポン』のパーソナリティを担当していた際に、番組に投稿してノベルティグッズをもらったというハガキ職人の青年とリハーサルスタジオで再会したエピソードを披露。「すげえナイスガイでした。うれしかったです」とつぶやくと、「あっという間ですね。久々にライブができて楽しいです。楽しんでますか?」と、月日の流れともこの日のライブ経過とも受け取れる言葉で呼びかけて、客席からあたたかい拍手が送られた。
あいみょんが作詞作曲の「キスだけで」は、ベースとピアノの音色が穏やかに紡ぐバンドアレンジで、言葉を静かに置くようにしっとりと歌唱。EPのリード曲「Sensation Season」では緊張感が漂う演奏の中、〈やんなっちゃうな音楽は/やんなっちゃうな音楽は〉と繰り返すフレーズが耳に残る。壮大な広がりを見せるサウンドスケープとともに、強烈なライティングがステージを照らし出したとき、赤裸々な菅田の心情が露わになったように思えた。
様々な曲がコラージュされたバックトラックが流れると、菅田は「2026年、みなさまの健康と成長、さらなる発展を願っています」と一言。インタールード的なバンドセッションから、EPでも異色の一曲「I’m in shock!!」に突入した。ニットキャップにサングラス姿になると、突如シャツを脱ぎ上半身裸になった菅田。味覚をテーマとした歌詞と、ファンキーかつフリーキーな演奏が繰り広げられ、ブレイクしてカウベルを叩く菅田の半笑い気味の表情がビジョンに映ると、客席から笑いが起こる和やかな場面も。シャツを羽織って「骸骨は踊る」では、ダブサウンドに乗ってゆらゆらと気持ちよさそうに歌う。オーディエンスを巻き込みながら、最高に楽しそうにステージを展開していった。
ひと際ポップでキャッチーな曲「ゆだねたギター」では、曲中でメンバー紹介。工藤、越智、タイヘイ、西田の順に紹介すると、「ボーカル、俺」と自己紹介した菅田に大喝采。「ガーデンシアター、まだまだいけますか!?」と煽ってから、Vaundy提供の「惑う糸」へ。ファンキーで洒落た16ビートのダンスチューンに身をくねらせる。
「今年、音楽活動 10周年なんですよ。もちろん、お芝居も頑張らにゃいかんのですが、ツアーみたいなこともできたらなとか思っています。なかなかこうやって直接お話しできることもないので、ひとつ、今年の菅田将暉の宣言として言っておきたいのは、今年大きなチャレンジをします。何かは言いません。僕もやっぱり、頑張っている人とかなにかチャレンジしている人を見ると頑張れるので、そういうエネルギーに僕自身がなれるかなと思って。まあ俺、頑張るんで。みなさんもいい年にしてください」
そんな決意表明のMCから、事務所で「また一緒にやってほしいアーティスト」のアンケートを取った結果、1位だったという米津玄師との「灰色と青」へ。ライブでほとんど披露されることのなかった一曲を、渾身の歌唱で聴かせた。「歌える人は一緒に歌ってください!」と呼びかけて始まった「虹」では、七色の光が輝き、あたたかなメロディと優しい演奏が会場中を包み込んだ。
「今日はありがとうございました」と感謝を伝えてから、アコースティックギターをかき鳴らして、「幸せは悪魔のように」をひとりで歌いだす。菅田を照らしていたスポットライトが扇形に広がると、ダイナミックなバンドの演奏が加わった。ビジョンにクレジットが流れ出し、バンドが延々とアウトロを奏で、メンバーたちがステージを降りていく。ひとりステージ残った菅田はしばらくの間、力強くアコースティックギターをストロークすると、やがてギターを置くと、万雷の拍手に送られてステージを去り、終演となった。この日は終始、ステージ上を動き回ることなく、円形ステージの定位置から外に出ることがなくすべてを表現していた。ステージ上で繰り広げられる研ぎ澄まされた表現を、観る側も集中、没入して体感することができた、特別なライブだった。
Text:岡本貴之
Photo:上飯坂一
◎公演情報
【菅田将暉 LIVE 2026】
2026年1月25日(日) 東京・東京ガーデンシアター
〈セットリスト〉
1. Water
2. くじら
3. さよならエレジー
4. ソフトビニールフィギア
5. スプリンター
6. universe
7. まちがいさがし
8. 7.1oz
9. キスだけで
10. Sensation Season
11. I’m in shock!!
12. 骸骨は踊る
13. ゆだねたギター
14. 惑う糸
15. 灰色と青
16. 虹
17. 幸せは悪魔のように
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