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ピアニスト五条院凌が、12月20日に長野・レザンホール(塩尻文化会館)にてクリスマス特別公演【Raw Fabulous Sound】を開催した。
本公演のテーマは“静寂”。音と音の“あいだ”、そして客席の呼吸までもが溶け合うような、極めて親密で品格ある一夜となった。
公演は2部制になっており、各部で異なる“静寂”を彼女の世界で表現してくれた。
1部では彼女の原点でもあるクラシックを軸に、「幻想即興曲」「Ave Maria」「ラ・カンパネラ」など、五条院凌の“音の源流”とも言えるレパートリーが静かに、しかし確かな存在感で響き渡った。
2部は一転して静寂の中に色彩を帯び、オリジナル楽曲「FLASH」や「クリスマスカバーメドレー」、さらに「Can’t Take My Eyes Off of You」や「Bad Romance」など、ジャンルを越境する五条院のアレンジと引き込まれる映像演出で会場を包み込んだ。
2部最後には新曲 「メドゥーサが愛したお薔薇」 を披露し、五条院の演奏と映し出される神殿をモチーフにした演出は、神話の世界に誘うような不思議な感覚を味わえた。
本編終了後も鳴り止まない拍手の中、再登場した五条院は、来場者に語りかけるように感謝の思いを伝えた。
「今夜は、前回よりも少しだけ静かな夜でございました。けれどその分、皆さまお一人おひとりの気配や呼吸が、音の中に深く溶け込んでいくのを感じておりました。だからこそ……わたくしは、この場所で、もう一度、音を咲かせたいと思っております」。
アンコール最後には「Rose Waltz」が演奏され、“お薔薇”を象徴にした美しくも余韻深いフィナーレを迎え、“静寂”をテーマに掲げながら、同じ場所での再会をそっと願う言葉が、会場に温かな余韻を残した。
なお、五条院の年内ラストステージは12月24日のクリスマス・イブ公演となっている。年明けには新たな試みも決定しており、教会という特別な空間での新シリーズ公演が始動する。
◎公演情報
【GOJOSSIC – The Glorious Eve】
2025年12月24日(水)東京・イイノホール
【GoJoin Ryo Piano Concert Series — Five Months / Five Days —】
2026年1月5日(月)東京・代官山教会(Daikanyama Church)礼拝堂
2026年2月5日(木)東京・代官山教会(Daikanyama Church)礼拝堂
2026年3月5日(木)東京・代官山教会(Daikanyama Church)礼拝堂
2026年4月5日(日)東京・代官山教会(Daikanyama Church)礼拝堂
2026年5月5日(火・祝)東京・代官山教会(Daikanyama Church)礼拝堂
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