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クリスマスを間近に控え、メタリカのジェイムズ・ヘットフィールドが「A Visit From St. Nicholas」(サンタクロースがやってきた)の朗読を公開した。ホリデー・シーズンに合わせて披露されたこの朗読は、定番のクリスマス物語を通じて、ファンに向けた特別なコンテンツとなっている。
ヘットフィールドはギターを置き、文学教授クレメント・クラーク・ムーアが自身の6人の子どもたちのために書いた詩を読み上げた。この作品は1823年12月23日に米ニューヨーク州トロイの新聞『トロイ・センティネル』に無名で初掲載され、その後クリスマスの定番として広く流布した。冒頭の有名な一行「’Twas the night before Christmas」(クリスマスのまえのばん)で呼ばれることも多い。
この朗読は現地時間2025年12月19日にバンドのSiriusXMチャンネル『マキシマム・メタリカ』で初公開され、その後インスタグラムにも投稿された。インスタの投稿にはパチパチと音を立てる暖炉のアニメーションが添えられているが、その炉棚にはメンバー全員(ドラマーのラーズ・ウルリッヒ、ヘットフィールド、ベーシストのロバート・トゥルヒーヨ、ギタリストのカーク・ハメット)の靴下が丁寧に掛けられている(「hung by the chimney with care」)。プレゼントとリボンが暖炉の周囲を彩る一方、いかにもメタリカらしく、マントルピースには牙をむいた不穏なドクロも飾られている。
キャプションには「Gather ‘Round… It’s Story Time with Papa Het」(さあ集まって……パパ・ヘットの読み聞かせの時間だ)と書かれている。ステージでの咆哮とはほど遠い穏やかな声色で、ヘットフィールドは温もりと驚きをもって物語を紡ぐ。ただし、「子どもたちはベッドにすっぽりとくるまり/頭の中ではシュガープラムが踊っていた」という一節には、わずかに不気味なニュアンスも滲ませた。
サンタのトナカイの名を読み上げる場面では、聞き覚えのあるざらついた声が顔を出し、「dash away all!」(さあ一気に飛び立て!)には確かな威圧感が付与される。その直後、「器に入ったゼリーのように」揺れながら笑うサンタクロースの描写では、思わずクスリと笑い声も漏れる。締めの名文「Happy Christmas to all, and to all a good night!」(みなさん、メリー・クリスマス。そしてよい夜を!)は、実に豪快に言い切り、あるコメント投稿者は「これを曲にしたら、間違いなく最高だ」と評した。
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