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4月19日に大阪・ビルボードライブ大阪、4月25日と26日に神奈川・ビルボードライブ横浜で開催されたビルボードライブ公演。近年、堂珍嘉邦がビルボードライブでソロライブを行うのは一昨年、昨年に続いて3年連続で、ソロ公演としては今年初となるバンド形式でのワンマンとなった。今回も堂珍は自身のオリジナル曲に加え、バラエティ豊かなカバー曲、CHEMISTRYの楽曲を披露し、観客を楽しませた。ここでは4月26日にビルボード横浜で行われた2nd公演の模様をレポートする。
ビルボードライブではフードやドリンクに舌鼓を打ちながらパフォーマンスを観ることができることも魅力の1つで、今回も通常メニューに加えて堂珍とのコラボメニューが用意されていた。新たに登場した、堂珍が過去に出演したミュージカル【殺人の告白】のワンシーンをイメージしたコラボフードである、あの“ジャージャー麺”。横浜のローカル牛である横濱ビーフの粗挽きを使用した肉そぼろが生フィットチーネに絡み合い、しっかりとした食べ応えのある逸品だ。そして、堂珍の楽曲「My Angel」をイメージした創作カクテルも新たに登場。本公演では定番化しつつあるミュージカル【ジャック・ザ・リッパー】をイメージしたコラボスイーツも。観客は開場時間中から、遊び心溢れる趣向の凝らされたフードやドリンクを堪能しながら、今か今かと開演を待ち望んでいた。
そしていよいよ開演時間を迎えると、まずサポートメンバーのDr.kyOn(Band Master, Key / B.Vocal.)、木暮晋也(Gt.)、真城めぐみ(B.Vocal. / Perc.)、関谷友貴(Ba.)、山下あすか(Dr. / Perc.)、後関好宏(Sax. / Fl.)がステージに現れ、初披露のインストゥルメンタル・ナンバー「April Stomp」を演奏。陽気なメロディや軽やかなリズムでオーディエンスを歓迎する。芳醇なアンサンブルで場内が期待感に満ちたところで、80年代を彷彿とさせるスタイリッシュなオーバーサイズのジャケットに身を包んだ堂珍が客席の間を縫って登場し、「Caravan」から会場を沸かす。
伸びやかで声量のある歌声はもちろん、ミュージカルや芝居で培われたであろう豊かな感情表現豊かな仕草や表情も彼の魅力の1つ。堂珍はこの曲でさっそくそれらの武器を駆使して観客の心を一気につかむ。その後、甘い恋心を艶やかに歌う「ALL MY LOVE」を経てMCへ。堂珍はビルボードライブについて「ざっくり言うと制約がなくて。新たな挑戦ができたり、次につながるようなイメージを掴む、とっても素敵な場所だなと思っております」と語った。
ラフなトークで会場にリラックスムードが漂ったところでカバー曲コーナーへ。このコーナーは1980年代から2010年代までの楽曲が幅広くカバーされ、選曲の妙が感じられる構成となっていた。まず堂珍は80年代のナンバーとしてアメリカのR&Bグループのアトランティック・スター「Always」をセレクト。堂珍と真城がデュエットで美しい歌声を重ね、抜群のコンビネーションを見せる。さらに堂珍は今回のビルボードライブ公演で初披露となるBARBEE BOYS「チャンス到来」を歌唱。80年代らしいギターリフが印象的なこの曲で、堂珍は憂いを帯びた眼差しで客席を見つめる。原曲へのリスペクトを込めつつも、真城めぐみと共に切なげな歌声を響かせて、しっかりと自身の世界観を打ち出した。
続けて堂珍が「音楽に出会って、ステージに立つことを夢見ていた頃に聴いていた曲です。ビルボードライブで素敵なバンドメンバーと共に一緒に演奏したいなということでカバーさせていただきます」と前置きしてから歌い始めたのは、1990年にリリースされた久保田利伸のアルバム『BONGA WANGA』の収録曲「君に会いたい」。冒頭はキーボードとボーカルのシンプルな編成で始まるこの曲を、堂珍はソウルフルに歌い上げて観客の胸を打った。このコーナーのラストで彼は、2012年に発表された七尾旅人の「サーカスナイト」をカバー。星が煌めくようなライトのもと、堂珍のハイトーンボイスが優しく場内を包み込む。
カバー曲コーナーからシームレスに演奏されたのは、昨年11月にリリースされた堂珍のシングル「BETWEEN SLEEP AND AWAKE」。堂珍はパーカッションやシェイカーの小気味いいリズムに乗って艶のある歌声を重ね、自身の最新のモードを提示する。続く「How I love you so」では堂珍が情感たっぷりに「どんな日も歌って行く」と歌い上げ、場内は感動的なムードに。そして本編ラストナンバーはミュージカル【モーツァルト!】より「僕こそ音楽」だ。美しいピアノの調べに乗せて、堂珍が抑揚をつけ、まるでミュージカルの舞台かのように歌唱し、観客を楽曲の世界観に引き込んでいく。彼はスケール感のあるサウンドに引けを取らない情熱的なパフォーマンスで、シンガー、そして俳優としての矜持も示した。
アンコールではCHEMISTRYのベストアルバム『The Best & More 2001~2022』にも収録されている、この季節にぴったりの春らしいナンバー「RAINBOW」を披露。同曲への思い入れを語りつつ、堂珍は観客の背中を押すように、力強くも優しく声を響かせた。さらにツアー・オーラス限りのダブルアンコールとして、2017年発表のシングル曲「BIRDY」もパフォーマンス。ブラックミュージックやエレクトロ、アンビエント、ギターロックといった多彩なジャンルを内包したこの曲を最新モードで堂珍は高らかに歌い上げ、今回のビルボードライブ公演は大団円を迎えた。
なお、CHEMISTRYはライブツアー【CHEMISTRY TOUR 2025『MORE FREEDOM』】を6月から7月にかけて実施する。さらに堂珍は9月から10月に東京・大阪で上演されるミュージカル【キルバーン】へ出演する。詳細はCHEMISTRYや堂珍のオフィシャルサイトにて確認を。
Text:堀口里奈
Photo:柴田恵理
◎セットリスト
【堂珍嘉邦 Billboard Live Tour 2025】
2025年4月26日(土)神奈川・ビルボードライブ横浜
2ndステージ(Tour FINAL)
1. April Stomp (Instrumental)
2. Caravan
3. ALL MY LOVE
4. Always (アトランティック・スター Cover)
5. チャンス到来 (BARBEE BOYS Cover)
6. 君に会いたい (久保田利伸 Cover)
7. サーカスナイト (七尾旅人 Cover)
8. BETWEEN SLEEP AND AWAKE
9. How I love you so
10. 僕こそ音楽 (ミュージカル【モーツァルト!】より)
En1. RAINBOW
En2. BIRDY
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