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4月26日と27日に、千葉・幕張メッセにて開催された【ニコニコ超会議2025】。その中でも、通算7回目となるSANYOブース「SANYO超集合!」が青い存在感を放っていた。外壁に設置された大型の装飾パネルには、マリンをはじめとする海物語シリーズの歴代のキャラクターたちが勢ぞろい。海の入口としても相応しい印象を受けたが、とりわけ筆者の目を強く引き寄せたのは、2015年の始動から今年で10周年を迎えた『アイマリンプロジェクト』のステージだ。
『アイマリンプロジェクト』は、マリンの新しい可能性を探るために生まれたプロジェクト。ア二メーション要素を前面に押し出す初期フェーズを経て、2019年の『新章アイマリンプロジェクト』からは一転。WEB小説の連載や、声優による朗読コンテンツの公開、さらにはWEB小説やミュージックビデオの舞台をVRChatのワールドとして再現し、その中でライブを行うなど、その輪郭を広げていく深化には目を見張るものがある。そんなクロスメディアの展開を軸に、バーチャルとリアルの境界線を溶かしながら、プロジェクトの世界観を拡張させてきた人物が、今ではすっかり『アイマリンプロジェクト』の顔になった映像監督・篠田利隆だ。そして、今後の『アイマリンプロジェクト』の展望に触れられる2日間の頂点は、未来の『アイマリンプロジェクト』を担う4人の声優陣が集結した2日目のステージだった。
ボカロP・YASUHIROが手掛けた楽曲「爽快奪回Sunlight」がフロアの温度を一気に押し上げたDJ Remix LIVE。WEB小説に登場する水晶の都「水晶宮」のもう一人の住人、イチカゼロのステージのスクリーン上のDJパフォーマンスへと音はつながれた。VRChat内のライブハウス「CLUB深海」から鳴り響く「Stand up! Blaze up!」のビート、その後方スクリーンに映るのは、同じくVRChat上に作られたきらめく「水晶宮」。そこから、アイマリンのCG映像が舞い降り、やがてイチカゼロも加わると、「Flustration」へ。リアルとバーチャルが光の速さで交錯し、境界を溶かしていく圧巻の演出だった。腕を振り上げながら歌う観客の姿も見られ、ひとつの音楽としてひとり一人の心に刻まれている事実が可視化された。
スクリーンには『アイマリンプロジェクト』のストーリーを凝縮したプロモーション動画が流れる。その後、MC担当の矢口真里は「我々の知ってるマリンちゃんじゃない、アイマリンちゃん!」と声を上げ、マヂカルラブリー・村上も「すごい分厚い設定だった」とその世界観を大絶賛。アイマリン役の内田彩とイチカゼロ役の佐伯伊織が登場し、WEB小説でお馴染みのキャラクターを演じる新メンバー、イサナ役の砂田理子とオルカ役の松岡洋平も加わった。そこから待望の声優トークショーが始まり、『アイマリンプロジェクト++(プラス)』として一新された、プロジェクトの正式スタートの瞬間を目撃することになった。
トークでは、イサナとオルカのSNSの始動と今後の生配信実施が発表された際、まだアイマリンとしての個人SNSアカウントを持っていない内田が「このプロジェクトの名前知ってる? 『アイマリンプロジェクト』なんだけど、2人だけでやるの?」と切り込む。これに対しイサナ役の砂田が「みなさんとの窓口としての役割を担ってるって聞いてるので…!」と恐る恐る返答。この先輩と後輩のような絶妙な掛け合いが微笑ましく感じられると同時に、アイマリンもいつか顔を出すかもしれないという期待感に空気は包まれた。
さらに注目のトピックは、『アイマリンプロジェクト』のファンクラブが開始されることだった。WEB小説でオルカが団長、イサナが副団長を務める反体制組織「自由機甲楽団」の名称がそのまま現実のファンクラブの名称となり、ユーザーは団員としてプロジェクトを応援する。キャラクターとユーザーが一緒に成長していく自由発想型ファンコミュニティーになるということのみ、知らされているが、一体どのように共創していくのか。プロジェクトが進行するにつれ、バーチャル、リアルの境界線が限りなく曖昧になっていく日も近そうだ。
アイマリンとイサナの初タッグによる新曲のヒップホップナンバー「M.A.D.」が初めて公開されたシーンも見逃せないハイライトだった。全員でスクリーンに映し出されるミュージックビデオに見入る中、声優陣はそれぞれ自分が演じるキャラクターの姿を見つけては「これ、私!」などと声を上げ、とくにイサナの卓越したブレイクダンスには思わず息を呑む場面も。「もしかして、今回モーションキャプチャーもやった?」と問いかけるアイマリン役の内田に、矢口は「あれはレベルが高すぎる。もしかしたら夏のイベントまでには…間に合わないか(笑)」とコメント。まさに、恐るべしCG映像制作陣の技術力をまざまざと体感した。
オルカ役の松岡が明かした「M.A.D.」という曲名のもとになっている「Music of Armored Division(自由機甲楽団の音楽)」。そこから浮き彫りになったのは、「M.A.D.」は「自由機甲楽団」の活動理念を体現した意欲作であることだ。そして、イチカゼロ役の佐伯の「これからもたくさんいろんなことが起こりますので、『アイマリンプロジェクト』をぜひともまたよろしくお願いいたします」というコメントでステージを結んだ。プロジェクトの新時代を告げる狼煙であり、ユーザーとの共創によってより強力な1曲へと磨かれていくことになる「M.A.D.」を手に、『アイマリンプロジェクト++』は新たな航海へと船出していく。
Text by 小町碧音
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