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今週の米ビルボード・アルバム・チャートは、シザの『SOS』が約4か月ぶりに返り咲き、通算13週目の首位を獲得。TOP10に初登場した作品はなかったが、ドーチーの『アリゲーター・バイツ・ネヴァー・ヒール』が前週の24位から10位に上昇して、自身初のTOP10入りを果たしている。
『SOS』は、2022年12月9日に23曲を収録した通常版がリリースされ、同年12月24日付で1位に初登場した後、2023年3月4日付まで非連続で通算10週間の首位を獲得。その後も上位を維持して、2025年1月4日付で22か月ぶりの首位復帰を果たした。
今年の1月に22か月という長い期間を経て1位に復帰したのは、2024年12月20日に『SOS』のデラックス版に位置づけられるアルバム『LANA』(ラナ)がリリースされたからで、1月4日付に続き翌週1月11日付の2週間首位をマークして、通算12週目の首位を獲得した。
さらに、2025年2月9日にはデラックス版『LANA』に4曲を追加した再発版がリリースされたため、そのリリース効果により上位を維持して、今週のチャート(2025年5月3日付)で前週の3位から1位に上昇し、通算13週目の首位を獲得したという経緯がある。
なお、23曲が収録された『SOS』の通常版と、15曲および19曲を追加したデラックス版『LANA』の各ポイントは統合されて、チャート上では『SOS』というタイトルで引き続きランクインしている。
『SOS』は、今週の集計期間(2025年4月18日~4月24日)にストリーミングによるアルバム換算ユニットが49,500(前週比1%減少)、アルバム・セールスは2,500(前週比5%減少)を記録して、累計52,000ユニット(前週比1%減少)を獲得した。
今週のオンデマンド公式ストリーミング再生回数は6,820万回で、ストリーミング・アルバム・チャートでも前週の2位から1位に上昇し、通算3週目(非連続)の首位を獲得している。
1位を獲得したアルバムの週間ユニット数としては、2022年4月23日付でリル・ダークの『7220』が47,000ユニットで2週目の首位を獲得して以来の最低値となる。
女性アーティストによるR&B/ヒップホップ・アルバム、R&Bアルバムにカテゴライズされる作品としては、1986年に通算14週間を記録した故ホイットニー・ヒューストンの『そよ風の贈りもの』以来、男性アーティストの作品を含めると、2016年5月から10月に同13週間を記録したドレイクの『ヴューズ』以来の首位獲得最長記録を達成した。
なお、ホイットニー・ヒューストンが主演を務めた映画『ボディガード』のサウンドトラックは、1992年から1993年に通算20週間(非連続)という大記録を打ち立てて、現時点でR&Bアルバムの最も長い首位獲得記録を保持している(ジャンルの定義はR&B/ヒップホップ・アルバム・チャート、R&Bアルバム・チャートにランクインした作品とする)。
シザは、4月19日に米ミネソタ州ミネアポリスにあるUSバンク・スタジアムで【グランド・ナショナル・ツアー】をケンドリック・ラマーと共にスタートしている。そのケンドリック・ラマーのアルバム『GNX』(51,000ユニット/前週比7%減少)は、前週に続き今週も2位をキープして、両者がワンツーフィニッシュの快挙を達成した。
上位2作に続き、今週のチャートは3位以下9位までは全て1位を獲得したアルバムで構成されている。
先週6位にランクインしていたモーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』(48,000ユニット/前週比4%増加)は今週3位に上昇して、サブリナ・カーペンターの『ショート・アンド・スウィート』(47,000ユニット/前週比9%減少)は、先週に続き今週も4位に、ドレイク&パーティネクストドアの『$ome $exy $ongs 4 U』(46,000ユニット/前週比11%減少)も5位をそれぞれキープした。
バッド・バニーの『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』(39,000ユニット/前週比7%減少)は先週の8位から6位にランクアップして、プレイボーイ・カルティの『ミュージック』(38,000ユニット/前週比15%減少)は7位をキープ。先週TOP10復帰したレディー・ガガの『メイヘム』(37,000ユニット/前週比6%減少)は10位から8位、モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(34,500ユニット/6%増加)は14位から9位に順位を上げた。
今週のチャートでTOP10に初登場したアルバムはなかったが、米フロリダ州出身の女性ラッパー=ドーチーの『アリゲーター・バイツ・ネヴァー・ヒール』が前週の24位から10位にジャンプアップして、自身初のTOP10入りを果たしている。なお、TOP10に初登場した作品がなかったのは、2025年2月22日付以来のチャート・アクションで、同週でデビューした最高位はドリーム・シアターの『パラソムニア』が記録した41位だった。
ドーチーの『アリゲーター・バイツ・ネヴァー・ヒール』は、2024年8月に19曲収録のアルバムとしてリリースされた後、2025年3月に新曲「Anxiety」を追加収録した拡張版のデジタル・ダウンロードとストリーミングが解禁された。
4月17日まではデジタル・ダウンロードと2種類のアナログ盤がリリースされていたが、4月18日からアナログ盤の流通が拡大し、TargetとUrban Oufittersでは2種類の限定カラー・アナログ盤も販売され、CDも初めてリリースされた。なお、すべてのフィジカルにはオリジナルの19曲が収録されている。
アナログ盤の流通拡大と初のCDリリースを受けて、今週のアルバム換算ユニット数は前週から43%増加の33,000に上昇。ストリーミングによるアルバム換算ユニットは18,500(オンデマンド公式ストリーミング再生回数は2,590万回)を記録して、ストリーミング・アルバム・チャートでは28位から27位に順位を上げた。
アルバム・セールスは前週から325%増加の14,000に数字を伸ばし、週間セールスとしては自己最高値を更新。アルバム・セールス・チャートでは1位にランクインして、自身初のNo.1タイトルを獲得している。
トラックによるアルバム・ユニット(TEA)は500を記録していて、中でも追加収録された新曲「Anxiety」は3月29日付のソング・チャート“Hot 100”で10位に、自身初のTOP10入りを果たす大ヒットとなっている。オリジナル版からは、「Denial Is a River」が2月に最高21位を記録した。
ドーチーは、現地時間2025年2月2日に米ロサンゼルスのクリプト・ドット・コム・アリーナで開催された【第67回グラミー賞】で、本作『アリゲーター・バイツ・ネヴァー・ヒール』で<最優秀ラップ・アルバム>を受賞。また、現地時間3月29日に米カリフォルニア州イングルウッドのYouTube Theater at Hollywood Parkで開催された2025年の【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック・アワード】では<ウーマン・オブ・ザ・イヤー>に選ばれた。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは5月2日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『SOS』シザ
2位『GNX』ケンドリック・ラマー
3位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
4位『ショート・アンド・スウィート』サブリナ・カーペンター
5位『$ome $exy $ongs 4 U』ドレイク&パーティネクストドア
6位『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』バッド・バニー
7位『ミュージック』プレイボーイ・カルティ
8位『メイヘム』レディー・ガガ
9位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
10位『アリゲーター・バイツ・ネヴァー・ヒール』ドーチー
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