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今週の米ビルボード・ソング・チャートは、ケンドリック・ラマー&シザの「Luther」が8週目の首位を獲得。先週3位にTOP3入りしたドレイクの「Nokia」は2位に最高位を更新して、TOP10には新たにビッグXザプラグとアレックス・ウォーレンの2組がランクインした。
R&B界のレジェンド=故ルーサー・ヴァンドロスへのオマージュとして名付けられ、そのルーサーとシェリル・リンによる「イフ・ディス・ワールド・ワー・マイン」をサンプリングした「Luther」は、ケンドリック・ラマーにとってソング・チャート“Hot 100”での通算6曲目の首位獲得、シザにとっては3曲目のNo.1タイトルで、両者にとって現時点での首位最長記録を更新し続けている。
2020年代におけるラップ・ソングとしては、2020年から2021年に同8週間を記録した24kゴールデンの「ムード feat. イアン・ディオール」以来の首位獲得週を更新して、2020年に11週間を記録したロディ・リッチの「ザ・ボックス」に続く、2番目の記録に到達した(ラップ・ソングの定義はラップ・ソング・チャートにランクイン、またはランクインする可能性のある曲とする)。
8週目の首位を獲得した「Luther」は、今週の集計期間(2025年4月4日から4月10日)にラジオ・エアプレイが6,310万回(前週比3%増加)、公式ストリーミング再生回数が2,270万回(前週比7%減少)、週間セールスは2,000(前週比8%減少)をそれぞれ記録。
ストリーミング・ソング・チャートでは先週の1位から今週3位に、デジタル・ソング・セールス・チャートは21位から23位にそれぞれランクダウンしたが、エアプレイ・チャート(総合)では先週に続き2週目の首位を獲得を獲得して、R&B/ヒップホップ・ソングとラップ・ソングの両チャートでは、それぞれ通算16週目の首位を獲得している。
なお、「Luther」は4月11日に公式ミュージック・ビデオが公開されたため、来週のチャートではさらなる上昇が予想されている。
同様に、3月31日に公式ミュージック・ビデオが公開された反響を受けて先週3位にTOP入りしたドレイクの「Nokia」は、今週2位に上昇して最高位を更新した。
「Nokia」は、今週の集計期間中に公式ストリーミング再生回数が前週から9%増加の2,340万回、ラジオ・エアプレイ回数は28%増加の1,970万回、週間セールスは20%増加の8,000にそれぞれ数字を伸ばしている。
ドレイクは、同曲で通算24曲目のTOP2入りを果たし、自身の記録をさらに更新した。この記録は、同23曲で並んでいたザ・ビートルズとマライア・キャリーを上回る史上最多記録となる。以下は、その内訳(1位および2位の曲数)を含むTOP2ヒットのアーティストの一覧。
・24曲 ドレイク(1位:13曲/2位:11曲)
・23曲 ザ・ビートルズ(1位:20曲/2位:3曲)
・23曲 マライア・キャリー(1位:19曲/2位:4曲)
・22曲 テイラー・スウィフト(1位:12曲/2位:10曲)
・18曲 リアーナ(1位:14曲/2位:4曲)
・18曲 マドンナ(1位:12曲/2位:6曲)
・15曲 マイケル・ジャクソン(1位:13曲/2位:2曲)
・14曲 シュープリームス(1位:12曲/2位:2曲)
・14曲 ジャネット・ジャクソン(1位:10曲/2位:4曲)
・13曲 エルトン・ジョン(1位:9曲/2位:4曲)
なお、1位のケンドリック・ラマーと対立関係にあるドレイクが、同時(同週)に1位と2位にランクインしたのは、今週が初のチャート・アクションとなる。
今週は、新たに以下の2曲がTOP10入りした。まず4位には、米テキサス州ダラス出身のラッパー=ビッグXザプラグの「オール・ザ・ウェイ feat. ベイリー・ジマーマン」が初登場。ビッグXザプラグは自身初、ゲストのベイリー・ジマーマンにとっては、2023年4月に最高10位を記録した「ロック・アンド・ア・ハード・プレイス」に続く2曲目のTOP10入りを果たした。なお、ビッグXザプラグのこれまでの最高位は、「Mmhmm」が2024年4月に記録した63位だった。
4月4日にリリースされた「オール・ザ・ウェイ」は、初週公式ストリーミング再生回数が2,410万回、ラジオ・エアプレイ回数が30,000回、週間セールスは8,000をそれぞれ記録して、ストリーミングとセールスの同チャートで1位に初登場した。両チャートでの首位獲得は、両者にとって「オール・ザ・ウェイ」が初のタイトルとなる。
また、カントリー・ソング・チャートでは初登場にしてNo.1デビューを飾り、ビッグXザプラグは同チャート初のランクインにして初の首位を獲得。米イリノイ州出身のカントリー・シンガー=ベイリー・ジマーマンにとっては、5曲目のTOP10入りと自身初のNo.1タイトルを獲得した。
その他、ラップ・ソング・チャートでは3位に初登場。UnitedMastersレーベルにとっては初のTOP10入りした楽曲になるなど、様々な記録を達成している。
続いて今週7位には、米カリフォルニア州カールスバッド出身のシンガー・ソングライター=アレックス・ウォーレンの「オーディナリー」が先週の14位からジャンプアップして、自身初のTOP10入りを果たした。
「オーディナリー」は、今週の集計期間中に公式ストリーミング再生回数が前週から9%増加の2,040万回、ラジオ・エアプレイ回数は71%増加の830万回、週間セールスは19%増加の6,000に、それぞれ数字を伸ばしている。
今週4位に初登場したビッグXザプラグと、7位にランクインしたアレックス・ウォーレンは、それぞれ2025年に自身初のTOP10入りを果たした。なお、2024年は以下の13組がそれぞれ初のTOP10入りを果たしている。
・4Batz
・グレイシー・エイブラムス
・ベンソン・ブーン
・サブリナ・カーペンター
・チャペル・ローン
・Dody6
・ノア・カーン
・リッチ・ザ・キッド
・セクシー・レッド
・トミー・リッチマン
・ロゼ
・テディ・スウィムズ
・タイラー・ザ・クリエイター
1月から通算5週間1位を獲得したレディー・ガガ&ブルーノ・マーズの「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」は、先週の2位から3位に順位を下げて、チャペル・ローンの「ピンク・ポニー・クラブ」は、今週も5位をキープ。
昨年7月からソング・チャート“Hot 100”史上最長記録となる通算19週間首位を獲得したシャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」は4位から6位、昨年の年間チャートを制したテディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」も、6位から8位にランクダウンしている。
「ルーズ・コントロール」は、今週でTOP10のランクイン総週を86週目に更新。現時点では史上4番目の記録で、あと1週間TOP10にランクインすればイマジン・ドラゴンズ「レディオアクティヴ」と同率の3番目の記録に並ぶ。
※()は最高位到達年度
• 91週間 グラス・アニマルズ「ヒート・ウェイヴス」(2022年/最高1位)
• 90週間 ザ・ウィークエンド「ブラインディング・ライツ」(2020年/最高1位)
• 87週間 イマジン・ドラゴンズ「レディオアクティヴ」(2013年/最高3位)
• 86週間 テディ・スウィムズ「ルーズ・コントロール」(2024年/最高1位)
モーガン・ウォレンの「アイム・ザ・プロブレム」(最高2位)は先週に続き9位をキープして、ベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」(最高2位)は先週の11位から10位に、再びTOP10入りした。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月18日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「Luther」ケンドリック・ラマー feat. シザ
2位「Nokia」ドレイク
3位「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」レディー・ガガ&ブルーノ・マーズ
4位「オール・ザ・ウェイ」ビッグXザプラグ feat. ベイリー・ジマーマン
5位「ピンク・ポニー・クラブ」チャペル・ローン
6位「ア・バー・ソング(ティプシー)」シャブージー
7位「オーディナリー」アレックス・ウォーレン
8位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ
9位「アイム・ザ・プロブレム」モーガン・ウォレン
10位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン
Photo: Dave Free
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