【米ビルボード・ソング・チャート】ケンドリック・ラマー&シザ6週連続1位、4位デビューのモーガン・ウォレンが初快挙

2025年4月1日 / 10:30

 今週の米ビルボード・ソング・チャートは、ケンドリック・ラマー&シザの「Luther」が6週目の首位を獲得。TOP5には、モーガン・ウォレンの新曲「ジャスト・イン・ケース」と、チャペル・ローンの「ピンク・ポニー・クラブ」が新たにランクインした。

 R&B界のレジェンド=故ルーサー・ヴァンドロスへのオマージュとして名付けられ、そのルーサーとシェリル・リンによる「イフ・ディス・ワールド・ワー・マイン」をサンプリングした「Luther」は、ケンドリック・ラマーにとってソング・チャート“Hot 100”での通算6曲目の首位獲得、シザにとっては3曲目のNo.1タイトルで、両者にとって現時点での首位最長記録を更新し続けている。

 ラップ・ソングとしては、2023年から2024年にかけて同6週をマークしたジャック・ハーロウの「ラヴィン・オン・ミー」以来の首位最長記録を更新。それ以前に6週間を超えたのは、2020年から2021年に8週間を記録した24kゴールデンの「ムード feat. イアン・ディオール」で、2020年代における現時点でのラップ・ソングの最長記録は、2020年に11週間を記録したロディ・リッチの「ザ・ボックス」となっている(ラップ・ソングの定義はラップ・ソング・チャートにランクイン、またはランクインする可能性のある曲とする)。

 6週目の首位を獲得した「Luther」は、今週の集計期間(2025年3月21日から3月27日)にラジオ・エアプレイが5,830万回(前週比4%増加)、ストリーミング再生回数が2,630万回(前週比6%減少)、週間セールスは3,000(前週比13%減少)をそれぞれ記録。

 ストリーミング・ソング・チャートでは、前週の3位から1位に浮上し、通算5週目の首位を獲得。エアプレイ・チャート(総合)では現時点での最高位となる2位をキープして、デジタル・ソング・セールス・チャートでは先週の10位から今週15位にランクダウンした(最高位は4位)。

 その他、R&B/ヒップホップ・ソングとラップ・ソングの両チャートでは、それぞれ通算14週目の首位を獲得している。

 TOP5には、3月21日にリリースされたモーガン・ウォレンの新曲「ジャスト・イン・ケース」が4位に初登場。初週のストリーミング再生回数は2,130万回、ラジオ・エアプレイが280万、セールスは7,000をそれぞれ記録した。

 「ジャスト・イン・ケース」は、2025年5月16日にリリース予定の4thアルバム『アイム・ザ・プロブレム』の収録曲で、本作からは同曲を含む以下の5曲がTOP10にランクインしている。

「ライズ・ライズ・ライズ」(2024年/最高7位)
「ラヴ・サムバディ」(2024年/最高1位)
「スマイル」(2025年/最高4位)
「アイム・ザ・プロブレム」(2025年/最高2位)
「ジャスト・イン・ケース」(2025年/最高4位)

 アルバムがリリースされる前に収録曲5曲がTOP10にランクインしたのは『アイム・ザ・プロブレム』が史上初のタイトルで、それ以前にはポスト・マローンの『ハリウッズ・ブリーディング』(2019年)と、テイラー・スウィフトの『レッド』(2012年)がそれぞれ4曲をリリース前にTOP10入りさせているが、『アイム・ザ・プロブレム』はそれを上回る史上最多記録を更新した。

 なお、まだTOP10にはランクインしていないが、『アイム・ザ・プロブレム』からは「アイム・ア・リトル・クレイジー」も17位にランクインして、6曲がTOP20入りしている。

 モーガン・ウォレンは、「ジャスト・イン・ケース」で以下に続く通算14曲目のTOP10入りを果たした。

【モーガン・ウォレン TOP10タイトル】
「7 サマーズ」(2020年/最高6位)
「ウェイステッド・オン・ユー」(2022年/最高9位)
「ユー・プルーフ」(2022年 / 最高5位)
「ドント・シンク・ジーザス」(2022年/最高7位)
「ソート・ユー・シュッド・ノウ」(2022年/最高7位)
「ラスト・ナイト」(2023年/最高1位)
「ワン・シング・アット・ア・タイム」(2023年/最高10位)
「シンキング・アバウト・ミー」(2023年/最高7位)
「アイ・ハッド・サム・ヘルプ with ポスト・マローン」(2024年/最高1位)
「ライズ・ライズ・ライズ」(2024年/最高7位)
「ラヴ・サムバディ」(2024年/最高1位)
「スマイル」(2025年/最高4位)
「アイム・ザ・プロブレム」(2025年/最高2位)
「ジャスト・イン・ケース」(2025年/最高4位)

 今週のTOP5にはもう1曲、チャペル・ローンの「ピンク・ポニー・クラブ」が新たにランクイン。先週の9位から5位に上昇して、最高位更新と以下に続く自身3曲目のTOP5入りを果たした。

「グッド・ラック、ベイブ!」(2024年/最高4位)
「The Giver」(2025年/最高5位)
「ピンク・ポニー・クラブ」(2025年/最高5位)

 「ピンク・ポニー・クラブ」は、大ヒット中のアルバム『ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ア・ミッドウェスト・プリンセス』の収録曲で、本作から初のTOP5ヒットとなった。なお、上記の他2曲は現時点でアルバム未収録曲となっている。

 「ピンク・ポニー・クラブ」は、今週の集計期間にラジオ・エアプレイが3,810万回、ストリーミング再生回数は1,510万回、セールスは6,000を記録した。

 先週のチャートで3位にランクインしていたレディー・ガガ&ブルーノ・マーズの「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」は、今週2位に再浮上。今週の集計期間中に6,110万回(前週比4%減少)のラジオ・エアプレイを記録して、エアプレイ・チャートでは7週目の首位を獲得した。

 ブルーノ・マーズは、BLACKPINKのロゼとのコラボレーション・シングル「APT.」(前週14位)が10位に、今週は2曲をTOP10にランクインさせている。

 シャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」は、先週の6位から今週3位に再びTOP3入りを果たし、カントリー・ソング・チャートでも先週の2位から1位に上昇し、通算39週目の首位を獲得した。

 先週のチャートで初登場した3曲(プレイボーイ・カルティの「Evil J0rdan」、「Rather Lie with ザ・ウィークエンド」、チャペル・ローンの「The Giver」がTOP10圏外にランクダウンしたことで、今週は上記の「APT.」を含む以下の曲がTOP10に返り咲いている。

 先週12位にランクインしていたテディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」は今週6位にTOP10復帰し、TOP10のランクイン総週を通算84週目に更新した。この記録は、以下に続く史上4番目に長い記録となる。

※()は最高位到達年度
• 91週 グラス・アニマルズ「ヒート・ウェイヴス」(2022年/最高1位)
• 90週 ザ・ウィークエンド「ブラインディング・ライツ」(2020年/最高1位)
• 87週 イマジン・ドラゴンズ「レディオアクティヴ」(2013年/最高3位)
• 84週 テディ・スウィムズ「ルーズ・コントロール」(2024年/最高1位)

 ドレイクの「Nokia」は先週の11位から7位、ベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」は15位から8位にそれぞれジャンプアップして、ケンドリック・ラマーの「ノット・ライク・アス」は8位から9位にランクダウンした。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月4日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「Luther」ケンドリック・ラマー feat. シザ
2位「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」レディー・ガガ&ブルーノ・マーズ
3位「ア・バー・ソング(ティプシー)」シャブージー
4位「ジャスト・イン・ケース」モーガン・ウォレン
5位「ピンク・ポニー・クラブ」チャペル・ローン
6位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ
7位「Nokia」ドレイク
8位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン
9位「ノット・ライク・アス」ケンドリック・ラマー
10位「APT.」ロゼ&ブルーノ・マーズ

Photo: Dave Free


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