<ライブレポート>UN1CON、新年初のファンミで新曲「JUMP」を披露 渾身の力を込めたステージングに歓喜の声

2025年3月13日 / 19:00

 確かな実力とフレッシュな魅力で音楽シーンに新風を吹き込む女性5人組・UN1CON(ユニコン)が3月2日、2度目となるファンミーティング【Beautiful Work of A.R.T. -追加公演-】を東京・渋谷のSTUDIO FREEDOMで開いた。前回(2024年12月4日)はグループのお披露目ということもあってか、いずれのメンバーも少し緊張気味だったが、今回は自然体でのぞみ、表情も終始晴れやか。2ndシングル「JUMP」のパフォーマンスの初披露をはじめ、ソロステージやゲームコーナーなど見どころ満載の内容で、会場を訪れた大勢のCON1E(コニー/ファンの呼称)たちも満足しただろう。今回のファンミーティングは2部制で行われたが、本稿では2ndステージの模様をお届けしたい。

 強烈な個性を持つAKARI(アカリ)、KOKORO(ココロ)、JOA(ジョア)、NARAE(ナレ)、MANAMI(マナミ)からなるUN1CONは、2024年10月19日にシングル「A.R.T.」でデビュー。『SPECIAL1 ENTERTAINMENT & ACADEMY』(K-POPの育成メソッドを取り入れた少数精鋭のスクール)出身の彼女たちは、地道なトレーニングを重ねてダンス&ボーカルのスキルを身に付けただけあって、ひとつひとつの動きに無駄がなく、しかも他にはないオーラもしっかりと感じさせる。

 オープニングナンバーとして用意された「I AM THE BEST」(韓国のガールズグループ・2NE1の大ヒットナンバー)と初のオリジナル曲「A.R.T.」は、そんな彼女たちの良さを短時間で見せるには最適なセレクトだったように思う。〈私がいちばんイケてる〉〈どこから見ても最高じゃない〉と自信たっぷりに歌う前者と、〈涙の色も笑顔の色も混ぜ合わせて私はここにいる〉と断言する後者。努力を積み重ねてきたからこその自信と輝きをこれ以上ないほどにアピールできる両曲は、今後のステージでも歌っていくに違いない。

 MCとの軽快なやりとりに続いてダンスコーナーへ。これは前回のファンミーティングでも行われたものだが、約2カ月ぶりに見た彼女たちはさらなる高みを目指しているのがよく分かる。ミーガン・ジー・スタリオンの「HISS」をバックに踊るAKARIはよりシャープに細やかになり、NARAEはアマレイ「Angels in Tibet」のトライバルなビートとともにキュートな魅力を発散し、フロー・ライダー「Low」をチョイスしたJOAは難易度の高い動きを笑顔でこなすなど、いずれもテクニックの面で向上したのが印象的だ。そして5人そろっての「XXL」(韓国のヒップホップ系ガールズグループ・YOUNG POSSEの人気曲)では、ダイナミックな振り付けでファンを魅了。ファンミーティングでもライブ感のある演出を忘れないUN1CONは、やはり“別格”の新人である。

 続いては、観客とともに楽しむコーナー「以心伝心!UN1CONとCON1Eのジェスチャーゲーム!」がスタート。メンバーとファンがセットになって得点を競い、優勝チームにはツーショット撮影の機会が与えられる。お題を表現するメンバーと、それが何かを当てようとするファンのコミカルなやりとりで、イベントはすっかり和やかなムードに。

 「みんな一緒に声を出して、身体を揺らしてください!」との呼びかけで始まった次のコーナーは、メンバーのボーカルにクローズアップ。こちらも前回とほぼ同じ選曲だったものの、どのカバーソングも成長の跡を見せたのが興味深い。KOKOROはTLCの「Unpretty」で客席との一体感を生み出す様子が頼もしく、AKARIのSZA「Saturn」における歌唱は以前よりも説得力が増したようだ。MANAMI がクールなフロウで迫るCL「HWA」に続き、締めくくりはMANAMIとJOA、NARAEによるZICO & MINOの「Okey Dokey」。キレのいいラップとコール&レスポンスで盛り上げる3人は、ヒップホップの世界でも十分に通用するだろう。

 ファンミーティングはいよいよ終盤へ。ヒートアップした会場をもっと熱くさせるようにメンバーが次々と感謝の言葉を述べていく。「今日1日があっという間でした。みなさんと楽しく幸せに過ごせたからなんでしょうね」(AKARI)、「みんなの応援がパワーになっているし、がんばろうって思える力にもなっています」(KOKORO)、「本当にこうしてみんなの顔を直接見ることで勇気をもらっています」(NARAE)、「たくさん幸せをもらいました。今は嬉しい気持ちでいっぱいです」(JOA)、「CON1Eでいることを誇りに思ってもらえるように(これからも)全力疾走で駆け抜けていきます!」(MANAMI)。

 それぞれの熱いメッセージの余韻が残るなか、AKARIが「まだまだ盛り上がる準備はできていますか?」と客席に呼びかけて始めたのは、「UGLY」。「I AM THE BEST」とともに2NE1の代表作とされるこのナンバーは、〈自己嫌悪、だから見つめないで〉とネガティブな自分をさらけだしたもので、彼女たちのプロデビュー前の気持ちと重なるところが多い。“どんなに時がたっても初心を忘れない”という強い思いがにじみ出た1曲だと言えよう。

 「まだ聴いていない曲がありますよね?」JOAの問いかけを合図にして披露したのは、2月26日に配信リリースしたばかりの2ndシングル「JUMP」。オールドスクールヒップホップをチルなアレンジで包み込んだクセのあるサウンドメイクと、同世代の背中を押すような歌詞は国境を越えた魅力にあふれている。きっとデビュー曲以上に幅広く愛されることだろう。

 そして再び「A.R.T.」で場内をヒートアップさせた5人は、爽やかな笑顔を見せながら最後の挨拶をした。「新曲の『JUMP』や今日のファンミの感想などを(SNSやブログで)書いてくださったら嬉しいです」「以上、UN1CONでした! ありがとうございました!」。

 最初から最後まで“自分たちらしさ”を貫いた1時間強のステージは、「これからも応援していこう」と強く思わせるような魅力にあふれていた。おそらくメンバーたちにとっても大きな自信につながるイベントだったのではないだろうか。2025年はさらに輝き、より充実したUN1CONの姿を堪能できそうだ。

Text by まつもとたくお
Photo by George

◎公演情報
【Beautiful Work of A.R.T. -追加公演-】
東京・渋谷STUDIO FREEDOM


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