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バッド・バニーの新作『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』が登場2週目で首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』は、2024年12月25日にリリースが告知された後、2025年1月5日(日)に17曲を収録したデジタル・ダウンロードとストリーミングが解禁され、先週(2025年1月18日付)のチャートで2位に初登場。アルバム・チャート“Billboard 200”の集計期間は金曜日から木曜日までとされていて、先週のチャートでは集計期間が2日間少ない状態でのデビューとなった(実質5日間の集計期間)。なお、先週に続き今週の集計期間でも公式サイトとiTunes Storeで4.99ドルに値引きされている。
7日間(2025年1月10日~1月16日)で集計された今週のチャートでは、前週から67%増加の累計203,500ユニットを獲得。その内訳は、ストリーミングによるアルバム・ユニット(SEA)が195,000(72%増加)、アルバム・セールスが7,500(3%減少)、トラックによるアルバム・ユニット(TEA)は1,000(123%増加)だった。
ストリーミングの週間再生回数は2億6,403万回を記録して、ストリーミング・アルバム・チャートでは2週目の首位を獲得。この記録は、2024年12月7日付でケンドリック・ラマーの『GNX』(今週4位)が打ち出した3億7,972万回以来の最高値で、ラテン・アルバムとしては、2022年5月21日付で自身の『Un Verano Sin Ti』が記録した3億5,655万回以来の週間再生回数を更新している。一方、セールス・チャートでは先週の6位から8位にランクダウンした。
アルバム・チャート“Billboard 200”での首位獲得は、2023年10月28日付で1位に初登場した『Nadie Sabe Lo Que Va a Pasar Mañana』以来、約1年3か月ぶりで、『Un Verano Sin Ti』(2022年)、『El Último Tour Del Mundo』(2020年)を含めて通算4作目のNo.1タイトルとなる。
『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』は、スペイン語をメインとしたアルバムで、英語以外の言語で首位を獲得した史上28作目、2025年では初のNo.1タイトルを獲得した。英語以外の言語で首位を獲得した全28作のうち、18作が韓国語をメインとしたアルバムで、スペイン語をメインとしたアルバムが本作を含めて6作、イタリア語をメインとしたアルバムが1作、フランス語によるアルバムが1作、残り2作がスペイン語、イタリア語、フランス語を含むアルバムとなっている。
続いて今週2位には、テイラー・スウィフトのライブ・アルバム『ラヴァー:ライヴ・フロム・パリ』がリエントリーしている。2019年に録音された8曲のライブ音源を収録した本作は、2023年にテイラー・スウィフトの公式ウェブサイト限定でアナログ盤がリリースされ、同年3月に58位にデビューしたが、それ以降はチャートインすることはなかった。
今週再エントリーしたのは、アナログ盤の再リリースとデジタル・ダウンロードが初めて解禁されたからで、その反響により202,500ユニットを獲得した。202,500ユニットの内訳は全てアルバム・セールスによるもので、セールス・チャートでは1位に初登場している。202,500ユニットのうち、アナログ盤の売上が161,000で、ライブ・アルバムのLPの週間セールスとしては1991年にルミネイトが集計を始めて以来の最高値を更新した。
週間ユニットの内訳が全てセールス・ポイントだったのは、本作が現時点でストリーミングが解禁されていないからで、iTunesをはじめとした小売店でも楽曲単体の購入ができないため、トラックによるアルバム・ユニット(TEA)も反映されていないことになる。
アルバム・チャート“Billboard 200”でのTOP10入りは、テイラー・スウィフトにとって本作が通算18作目で、女性アーティストではバーブラ・ストライサンド(34作)、マドンナ(23作)に続く、マライア・キャリー(18作)と同率の3番目に記録を更新した。また、これまでランクインした20作(2006年から2025年まで)全てのアルバムがTOP20入りするという快挙も達成している。
テイラーにとってライブ・アルバムとしては、2023年5月に『フォークロア:ザ・ロング・ポンド・スタジオ・セッションズ』が3位を獲得して以来、2作目のランクインで、その記録を上回るライブ・アルバムとしての最高位も更新した。全アーティストでのライブ・アルバムとしては、2019年8月31日付で2位に初登場したライオネル・リッチーの『ハロー・フロム・ラス・ヴェガス』以来の最高位となる。
『ラヴァー:ライヴ・フロム・パリ』は、テイラー・スウィフトが2019年9月9日にフランス・パリのオランピア劇場で開催したスペシャル・ライブ“City Of Lover”を録音したアルバムで、同年にリリースしたアルバム『ラヴァー』の発表を記念した唯一のコンサートだった。翌2020年には本作のツアーが予定されていたが、新型コロナウィルス感染症 (COVID-19)の影響により中止され、2023年3月に【The Eras Tour】がスタートするまでライブ活動は再開されなかった。なお、その間2020年5月17日には、米ABCテレビの特別番組で本作に収録された8曲がパフォーマンスされている。
『ラヴァー:ライヴ・フロム・パリ』は、2023年に公式ウェブサイト限定でハート型のカラーバイナル仕様の2枚組のアナログ盤がリリースされ、初週13,500枚を売り上げて2023年3月4日付で58位にデビューした。それ以降ランクインしなかったのは、本作のリリースがその1週間限定だったからで、同仕様のアナログ盤が2025年1月初旬に公式サイト限定で再リリースされたため、今週リエントリーしたたという経緯がある。なお、当初アナログ盤は1月20日までに出荷されるとアナウンスされていた。
『ラヴァー:ライヴ・フロム・パリ』は、アナログ盤の再発に加えて2025年1月16日にデジタル・ダウンロードも解禁された。デジタル・ダウンロードもテイラー・スウィフトの公式ウェブサイト限定でリリースされ、同日6時間限定で4つのバリエーションが販売されている。4種類のデジタル・ダウンロードはそれぞれ4.99ドルで販売され、そのうち1種類は8曲入りのライブ・アルバム、残りの3種類はその8曲に加えて、アルバム『ラヴァー』から【The Eras Tour】で披露されたライヴ音源「フォールス・ゴッド」、「アイ・シンク・ヒー・ノウズ」、「ペーパー・リングス」がそれぞれに収録されている。
前述の通り、本作に収録された8曲は現時点(今週の集計期間中)でストリーミングの解禁や公式サイト以外での販売はされていないが、2020年5月にテレビのスペシャル番組が放送された際、デジタル・ダウンロードとストリーミングが一時的にリリースされている。
先週3位にランクインしていたシザの『SOS』は同位をキープ(102,000ユニット/前週比10%減少)。ケンドリック・ラマーの『GNX』(64,000ユニット/前週比4%減少)も先週に続き4位にランクインして、先週1位に初登場したリル・ベイビーのニュー・アルバム『WHAM』(55,000ユニット/前週比60%減少)は5位にランクダウンした。
TOP5以下、サブリナ・カーペンターの『ショート・アンド・スウィート』(48,000ユニット/前週比6%減少)は5位から6位にランクダウンして、ビリー・アイリッシュの『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』(40,000ユニット/前週比7%減少)は7位をキープ。映画サウンドトラック『ウィキッド ふたりの魔女』(39,000ユニット/前週比15%減少)は6位から8位、モーガン・ウォレン『ワン・シング・アット・ア・タイム』(39,000ユニット/前週比4%減少)は8位から9位、グレイシー・エイブラムスの『ザ・シークレット・オブ・アス』(36,000ユニット/前週比4%減少)は9位から10位に順位を下げた。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは1月24日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』バッド・バニー
2位『ラヴァー:ライヴ・フロム・パリ』テイラー・スウィフト
3位『SOS』シザ
4位『GNX』ケンドリック・ラマー
5位『WHAM』リル・ベイビー
6位『ショート・アンド・スウィート』サブリナ・カーペンター
7位『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』ビリー・アイリッシュ
8位『ウィキッド ふたりの魔女』サウンドトラック
9位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
10位『ザ・シークレット・オブ・アス』グレイシー・エイブラムス
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