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藤原大祐が、10月2日リリースの1stフルアルバム『pocket beats』を引っさげたツアー【TAIYU FUJIWARA POP SHOW Ⅲ “pocket beats”】の東京公演を、11月9日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて開催した。下記にて同公演のオフィシャルレポートを掲載する。
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アーティスト/俳優の藤原大祐が11月9日、【TAIYU FUJIWARA POP SHOW Ⅲ “pocket beats”】の東京公演をZepp DiverCity(TOKYO)で開催した。
2022年10月に「TiU」名義で活動をスタートさせ、翌年10月に1st EP『SHOW TiME』でメジャーデビュー。今年5月にアーティスト名義を藤原大祐に変更し、全国各地で弾き語りライブを行うなど確実にステップアップを果たしてきた。今回のライブは、大阪(なんばhatch)、東京の2公演。“あなたの日常に寄り添った音楽を届けたい”をテーマにした初のフルアルバム『pocket beats』の楽曲を中心に、アーティストとしての華やかで奥深い魅力を存分に発揮してみせた。
軽やかな足取りで登場し、ステージの中央に置かれたキーボードの前に座る藤原大祐。オープニングナンバーは、彼が初めて書いた楽曲「なにげない日常」。バンドメンバー(Gakushi/Key、Kyohei Ariga/Gt、Luthfi Kusumah/Ba、Desire Nealy/Dr)とともにイントロを奏でた後、ハンドマイクで「こんにちは!」と笑顔で語り掛け、〈なにげない日常に 幸せは隠れている〉というフレーズを響かせる。さらに穏やかなで前向きなイメージをまとった「おまじない」とアルバム『pocket beats』の楽曲を続け、ナチュラルな一体感を生み出してみせた。笑顔でピースサインをする自然体のステージングも印象的だ。
「こんにちは、藤原大祐です! 始まりました、【TAIYU FUJIWARA POP SHOW Ⅲ】」とLIVEの開幕を告げる挨拶を挟み、EP「SHOW TiME」の収録曲を披露。ソウルフルな歌唱と〈当たり前は奇跡なのさ祝おうよ〉というフレーズが共鳴する「PLEASURE SONG」、力強いメロディとともにポジティブなメッセージを響かせた「JUST SOMETHING BEAUTIFUL」を放ち、観客をさらに強く惹きつけた。
「今年は弾き語りで全国各地を回ったんですけど、ワンマンライブではバンドのグルーヴを楽しんでほしくて。カバーで遊んでみたいと思います」と自らキーボードを演奏し、メンバーと一緒にSuchmosの「STAY TUNE」をカバーセッション。そしてこの後はアルバム『pocket beats』の世界を体現するコーナーへ。ミラーボールの光のなかでクールなグルーヴを描き出した「COOL」、洗練されたメロディとファンクネスを感じさせるサウンドが一つになった「Flavor」、憂いを帯びた旋律、“大人になること”を題材にした歌詞を表現した「Bad Adult」を歌い上げ、シンガー・ソングライターとしての豊かな資質を示してみせた。
「みなさん1回座ってください」と観客に語り掛け、2度目のMCでは皮膚科に行ったときのエピソード。「皮膚科で治療を受けて、想像以上に痛かったんですけど受付のときにちょっとカッコつけてしまったので、我慢して痛いとは言えませんでした」というトークでホッコリした雰囲気に。スター然としたステージングと等身大のMCのギャップもまた、藤原大祐のライブの魅力だ。
ここからはジャズのテイストを押し出した演奏へ。藤原がジャジーなピアノを弾き、バンド全体でインスト曲を披露した後、「Lonely」へと移行。“あなた”への思いを抱えながら未来へ進もうとする姿をシックに奏でてみせた。
しなやかなビート、そして、切なさ、愛らしさを感じさせる歌声が心に残った「Your Toy」からライブは後半へ。「みなさんと一緒に踊りたいなと思って」と揃いの振付をレクチャーしてから披露された「Lucky Dance」は、煌びやかでキャッチ―なダンスチューン。強靭なバンドグルーヴが響き渡った「Pink Pop Peach Time」では官能的なボーカルで観客の心と身体を揺さぶってみせた。
本編の最後は「Human Melody」。〈だから歌うよ 魂の咆哮/やめるなよ止めるなよ奏で続けるぞ〉というフレーズには、アーティスト・藤原大祐の決意そのもの。一つひとつの言葉に強い気持ちを込めた歌唱によって、会場は大きな感動で包まれた。
“大祐コール”と手拍子が鳴り響き、藤原は再びステージに。大きな拍手と歓声に包まれるなか、「ありがとうございます!」と嬉しそうに感謝の言葉を返した。
アンコールはJQ(Nulbarich)をCo-Producerに迎えた「HAPPY HUMAN」から。穏やかな温かさを感じさせるアンサンブルのなかで〈だから今 愛するひとへ/届けたい ありがとう〉というフレーズを奏でる「マイ・ピースフル・ラブ」も、観客一人ひとりの記憶にしっかりと刻まれたはずだ。
ラストは「ぽけっとびーと」。“びーと(=音)”を“ポケット”に忍ばせて、リスナーの日常を彩る。アルバム『pocket beats』のテーマと直結した楽曲が気持ちよく広がり、ライブはエンディングを迎えた。
「たくさんの人に音楽を届けられて、本当に幸せだなと感じました。今年はライブでお会いできる機会もたくさんあって、TiM(ファンネーム)のみなさんとも絆が強まって。これからも少しずつステップアップし、みなさんと一緒に面白い人生にしていけたらなと思っています」と語った藤原大祐。R&B、ネオソウル、ジャズなどをルーツに持ち、質の高さとエンターテインメント性を併せ持った彼の音楽はここから、さらに幅広い音楽ファンを魅了するはず。そのことを確信した素晴らしいステージだった。
Text:森朋之
Photo:Tatsuya Kawasaki
◎公演情報
【TAIYU FUJIWARA POP SHOW Ⅲ “pocket beats”】
2024年11月9日(土) 東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
▼セットリスト
1.なにげない日常
2. おまじない
3. PLEASURE SONG
4. JUST SOMETHING BEAUTIFUL
5. COOL
6. Flavor
7. Bad Adult
8. Lonely
9. Your Toy
10. Lucky Dance
11. Pink Pop Peach Time
12. Human Melody
En1. HAPPY HUMAN
En2. マイ・ピースフル・ラブ
En3. ぽけっとびーと
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