<ライブレポート>ExWHYZ、念願のライブハウスで全国ツアー完走「無敵になれたと思っています」

2024年8月10日 / 19:00

 ガールズグループ・ExWHYZが7月31日に東京・Zepp Shinjukuで全国ツアー【ExWHYZ TOUR 2024 ‘Futura Free’】のファイナル公演を開催した。

 5月にスタートした本ツアーは、初めてワンマンで訪れる鹿児島、宇都宮、埼玉、山形、岩手を含む全国19都市、全20公演。その“最終地”は「絶対にExWHYZと相性抜群、ずっとやりたかったZepp Shinjuku」とメンバーが公式ホームページにもコメントを寄せる念願のライブハウスで幕を開けた。

 オーディエンスの熱気で充満する場内が暗転し、スタイリッシュな映像演出の中で4人のメンバーが登場(midorikoは持病の治療に専念する為に先日グループを脱退、mayuは活動休止中)。すぐにマスター(ExWHYZのファンの名前)から「おー!!」と声が上がり、1曲目「DIVE」から全員が手を高く揺らして一体感を作り上げた。ソロパートでメンバー名のコールが響いた「You & Me」は緩急のあるダンスで魅了し、「FIRST STEP」ではnowが「みんなでツアーファイナルを最高のものにしていきましょう!」、yu-kiが「東京のみんな、今日は会えてうれしいよ!」とストレートに気持ちを伝えた。

 最初のMCではmikinaが突然「ビックリする事実があります」と告げ、ファンが何かと耳を澄ますと「ツアーファイナルの今日が一番、雨降っとる!」と力を込め、yu-kiは「雨女でやらせてもらってるんです~(笑)」と付け足す。この日の東京はライブの数時間前からゲリラ豪雨に見舞われ、会場にはびしょ濡れのファンも…。“yu-kiは雨女”説をより一層裏付ける展開にメンバーもファンも爆笑。当のyu-kiは「雨でビチョビチョになった人もいると思いますが、それよりも熱さでビチョビチョになるくらい盛り上がりましょう!」と笑顔で呼びかけた。

 その後は会場中が一斉にシンガロングした「STAY WITH Me.」でジャンプを繰り返し、夏曲「フラチナサマー」は大人っぽいムードで酔わせる。イントロのポーズから期待感を高めた人気ソング「Shall We」はミラーボールの光に照らされながらファンもメンバーと同じ振り付けで一つに。大沢伸一がプロデュースを手掛けた「Wanna Dance」は4人のエネルギッシュかつセクシーなパフォーマンスが圧巻。yu-kiが「心も体も解放していきましょう! 音に乗れますかー!?」と絶叫し突入した。「xANADU」~「BLAZE」のメドレーはバキバキに踊るExWHYZを絶え間なく見せつけ、ラストは全員で上体を反らすインパクトのあるポーズで締めくくった。

 中盤のMCではツアーファイナルに向けてyu-kiの家で決起集会をしたエピソードが明かされ、その日の思い出を楽しそうに話る4人。ホラー映画を見ながら大量のピザやドーナツなどを食べ、お開きはなんと朝5時だったそう。彼女たちのチームワークと仲の良さが伝わるクロストークに、ファンは笑顔で耳を傾けていた。

 後半戦は、mahoの「みんな好きにしていってねー!」の呼びかけから重低音サウンドが刺激的な「ANSWER」を。青や緑のレーザーの下で鮮やかなステージを構築した「Des Speeching」、打って変わってチャーミングな姿を見せた「虜」ではnowが「皆さんを虜にしちゃいま~す!」とニッコリ。yu-kiの「うちら今日で全部出し切るからさ! もっとかかって来いよ!」の煽りで「Obsession」が始まると、イケイケのデジタルサウンドに会場が大興奮。mikinaのクールなセリフ「見逃さないで」にも胸を掴まれた。少し間を置いて始まった「Unknown Sense」はファンの「オイ! オイ!」コールが地鳴りのように響き、「NOT SORRY」は4人が一斉に拳を突き上げる姿がエモーショナル。ボルテージは最高潮に達し、最後はマイクを通さない肉声で「ありがとうございました!」と伝えて袖にはけた。

 全く冷めやらぬ熱量に引っ張られるように登場したアンコールでは、まずメンバーそれぞれが今の気持ちを伝える。mahoは「今日、この日を実現できて良かった」と感無量の表情を浮かべ、yu-kiは「今日めちゃめちゃ楽しいです! みんなとの出会いが宝物」と。未だ興奮が抑えられない様子のnowは「これからもよろしくー! ありがとう!」と伝え、最後にマイクを握ったmikinaは「ExWHYZとしては不完全な状態でも活動を続けられたこと、皆さんに感謝しかありません」と述べた上で「(今回のツアーで)無敵になれたと思っています。どんどん最強になると思うので、今日よりもいい日を一緒に作っていきましょう!」と力強くコメントした。

 そして披露されたのは、この日がリリースの新作EPのタイトルトラック「Sweet & Sour」。後ろのモニターにミュージック・ビデオが映し出される中、独創的な振り付けを丁寧に踊り、ポジティブに楽曲を届ける4人。本当のラストチューン「Our Song」はnowが「みんな最後に声聞かせて!」と叫び、会場が大合唱。盛大な花火が打ち上げられたかのような賑やかなフィナーレでライブは幕を閉じた。

 ステージを降りる瞬間まで名残惜しそうに手を振り、ファンに想いを伝えるメンバー。nowは「今日が一番、汗かいたぁ!」とうれしそうな表情を見せ、mahoは「完走できてよかった!」と。ファンもそれに呼応するようにいつまでも温かい拍手を送っていた。9月8日には同じくZepp ShinjukuでサポートにShin Sakiura、堀正輝を迎える本ツアーの追加公演を、9月28日には沖縄・桜坂セントラルで再追加公演を開催する彼女たち。その勢いと快進撃からまだまだ目が離せない。

Text by 川倉由起子
Photo by Tetsuya Yamakawa

◎公演情報
【ExWHYZ TOUR 2024 ‘Futura Free’】
2024年7月31日(水)
東京・Zepp Shinjuku


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