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SM ENTERTAINMENTに所属するアーティストたちが集う一大イベント【SMTOWN LIVE】が今年も東京・東京ドームで開催された。2月21日と22日の2日間で動員人数はのべ10万人以上。興奮と熱狂の2日目のライブの模様をレポートする。
イベントのトップバッターとしてステージに登場したのは、2月28日に日本1stシングル「WISH」でデビューを飾ったNCT WISH。昨年、7月に放送がスタートしたSM ENTERTAINMENT 初のプレデビューリアリティ番組『NCT Universe : LASTART』で選ばれ、“無限拡張”を掲げる “NCT”最後のグループとして結成された彼らは、昨年にはNCT初のスタジアム公演【NCT STADIUM LIVE ‘NCT NATION : To The World-in JAPAN’】のオープニングにも登場。スタジアムに続いて東京ドームという大きなステージに立つことになり、トークでは緊張する様子も伺えたがパフォーマンスではフレッシュな魅力を振りまいた。デビューに先駆けてパフォーマンスビデオが公開された「NASA」にはじまり、プレデビュー曲「Hands Up」の2曲で元気いっぱいのステージ披露した。
NCT WISHより一足先にデビューしたRIIZEは、登場するなり大歓声。デビュー曲「Get a Guitar」と最新曲「Love 119」のステージでは昨年デビューしたばかりの新人らしからぬ余裕のあるパフォーマンスでまさに大型ルーキーの面目躍如。前日、声が小さかったのを気にしていたらしいアントンは「今日は大きな声で話します!」と元気のよさを見せ、ウォンビンは「今日もアツいですね。やばい!」とネイティブ級の日本語でファンに呼びかける。ウンソクは自身のニックネーム“シルバーストーン”(韓国語でウンが銀、ソクが石と同じ発音のため)を紹介しつつ、「最後の公演を一緒に楽しみましょう!」と会場を盛り上げた。日本人メンバーのショウタロウは「みんなの究極のアイドル」と自己紹介して、「オレンジ色のライトが見えてすごくうれしいです」と、にっこり。新しいアルバムを準備中であると話すと、会場から期待のどよめきが起こっていた。
aespaやWayV、NCT DREAM、Red Velvetなどグループのステージの他、グループの垣根を超えたコラボステージも【SMTOWN LIVE」ならでは。ヒョヨンはWayVのヤンヤンと「DESSERT」でラッパーらしい華やかでメッセージ性の強いステージを見せ、チョウミはSUPER JUNIORウニョクと「Manana」でしなやかなダンスを見せる。「いつか【SMTOWN】 のステージでみなさんに歌って、聞いてもらいたいと思っていました」という言葉で始まった「Starry Night」ではSUPER JUNIORリョウクとともにデュエット。チョウミの張りのある歌声とリョウクの涼しけな歌声が響き合い、切なくも甘い1曲になった。カンタはNCTのドヨンと「Doll」でピアノを弾きながら歌い、「ドヨンさんの歌声はとても美しいですよね。ドヨンさんと一緒に歌ったら僕の歌声がもっと美しく響いたようです」と感謝のコメント。続く「Eyes On You」ではダンスも。リョウクとRIIZEソヒによる「The Little Prince」は、まるで絵本の世界から飛び出したような2人のルックスも目を引いた。特にソヒは昨年デビューした新人ながら、ボーカルの安定性には定評があるけれど、このステージでもリョウクに引けを取らない透明感あふれる歌唱を見せ、曲が終わるとリョウクが手を広げてソヒをハグし、頭をポンポンして労う一幕も。
この日、一番にステージに登場したNCT WISHはSUPER JUNIORの「U」でも先輩たちとともにステージに立ち、SM ENTERTAINMENTに新たに加わったグループとして懸命にパフォーマンスして会場からあたたかな拍手を引き出した。RIIZEは東方神起とのコラボで「Rising Sun」を披露。昨年末の【2023 MAMA】でもパフォーマンスしているが、真っ白なスーツ姿のRIIZEの群舞のあと、黒スーツにビジューあしらった東方神起の2人がステージに登場すると、それだけで会場が揺れるほどの歓声が沸き上がった。RIIZEのしなやかなパフォーマンスも、東方神起の貫禄を感じさせるパフォーマンスも、どちらも一度に味わえる今回の【SMTOWN】の中でも屈指のステージとなった。
日本の【SMTOWN】ならではの日本語カバー曲も醍醐味。毎回、日本語カバーで楽しませてくれるイェソンの今年の選曲はOfficial髭男dismの「Pretender」。難しい楽曲を難なく自分なりに歌ってしまうところはさすが。Red Velvetウェンディとaespaウィンターによる、あいみょん「空の青さを知る人よ」は、ハイトーンに強い2人の魅力が詰まった1曲に。そして何より盛り上がったのが、東方神起チャンミンとSUPER JUNIORキュヒョン、RIIZEショウタロウがみせたYOASOBIの「アイドル」コラボ。【SMTOWN」では毎回、何をやるのかとファンが楽しみにしているチャンミンとキュヒョン(通称ギュライン)の2人だが、今回はショウタロウをセンターに、完璧で究極なアイドルへと変貌。男性ボーカル用にキーはかなり下げたものの、ピッチを取るのが難しい最高難易度の曲を生歌で、しかもトロッコに乗ったり全力疾走しながら歌いこなせるのはさすが。ショウタロウも先輩2人に挟まれてかわいらしい魅力を振りまき、最後には3人で猫耳を作って愛嬌を振りまいた。
昨年、【ソウル歌謡大賞】を2年連続で受賞したNCT DREAMは、ステージに登場するなり大人気。日本デビュー曲「Best Friend Ever」ではジェノがヘチャンに抱きついたり、ロンジュンがジェノの顎を触りながらよしよししたり、終始にこやかな雰囲気のステージを見せた。MCでもチソンが「僕はちーちゃんです」と日本での愛称で自己紹介したり、ヘチャンが会場中のファンに「アイゴ」を大合唱させたり、チョンロは「みんなのチョンロたんです」とかわいらしくアピールしたり、NCT DREAMらしい自由なトークを繰り広げた。
NCT 127はイベント序盤にも登場したが、後半では「2 Baddies」で再び登場。今やすっかりSM ENTERTAINMENT の中心アーティストに数えられるようなった彼らは、【SMTOWN】でも存在感を発揮。この日一番アツい声援が送られた「Fact Check」では会場も一体となってコールを叫び、東京ドームという大きな会場が一体感で包まれた瞬間だった。
パフォーマンスは真剣に、トークはどのグループよりも面白いSUPER JUNIORは、今年の【SMTOWN】でも本領発揮。彼らの代表曲「SORRY,SORRY」はこの日ドームに来た全員が知っているのではないかというほど、客席も大合唱。初日は与えられた3分という時間を最大限に有効活用するためにメンバーが自分勝手にしゃべっていたトークコーナーだったが、この日はキュヒョンがソロ活動の時に所属している会社の社長が来場しているとのことで、「4月に東京と大阪でソロコンサートをやります!」と宣伝することを許された。それに便乗してウニョクとドンヘも「D&Eの全国ツアーが5月にあります!」とちゃっかり宣伝。メンバーが好き勝手に話し出し、なぜかイェソンが「リョウクもコンサートやります!」と宣伝しながら、ステージは暗転。続く「美人 (BONAMANA) 」ではベテランながらに広いドームをステージの端から端、花道からセンターステージまで使って移動し、会場中にいるファンに挨拶した。
最後に登場した東方神起は彼らのイメージカラーである赤を背負って登場。まずは「Rebel」をパフォーマンスした後、「次の曲を知ってる方は一緒に歌ってくれると嬉しいです」というユンホの言葉で「呪文-MIROTIC-」がスタート。この曲もまた【SMTOWN】に来場するファンならばほとんどの人が知っている曲。会場も一体となって合唱し、まさに最後を飾るにふさわしいステージとなった。昨年末、デビュー20周年を迎えた東方神起だが、彼らがこれまで活動してきた長さと残してきたものに思いを馳せるようなステージだった。
最後には「HOPE from KWANGYA」をイベントに出演した全アーティストが一緒に歌うのも【SMTOWN LIVE】の恒例。2人1組となってメインステージから花道を通り、センターステージへと歩きながら客席に手を降ったり、思い思いの方法でファンサービス。普段はソロ、もしくはグループで活動している彼らが一堂に会することで、いつもは見られないケミや意外なケミが発見できるのも【SMTOWN】の面白さ。最後のステージまで、SM ENTERTAINMENTに所属する全アーティストの魅力がいっぱいに詰まったイベントだった。
Text:尹 秀姫
Photo:高村祐介(※正式表記はしごだか)、釘野孝宏
◎公演情報
【SMTOWN LIVE 2024 SMCU PALACE @TOKYO】
2024年2月21日(水)、22日(木) 東京・東京ドーム
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