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カニエ・ウェスト(イェー)とタイ・ダラー・サインの「カーニバル feat. リッチ・ザ・キッド&プレイボーイ・カルティ」が、Hot 100史上1,165番目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
2月24日付で3位に初登場した「カーニバル」は、3月2日付で4位に順位を下げたが、先週(3月9日付)で2位に上昇し、今週(3月16日付)登場4週目で1位に到達した。
「カーニバル」は、今週の集計期間(2024年3月1日~3月7日)にストリーミングが3,370万回(4%増加)、エアプレイが390万回(85%増加)、セールスは3,000(15%増加)をそれぞれ記録して、ストリーミング・ソング・チャートで3週目の首位を獲得。デジタル・ソング・セールス・チャートでは、19位から13位に最高位を更新した。
その他、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートでは、それぞれ2週目の首位を獲得している。
カニエ・ウェスト(イェー)にとってHot 100での首位獲得は、2011年4月から5月に通算5週を記録したケイティ・ペリーの「E.T. feat. カニエ・ウェスト」以来で、「ストロンガー」(2007年 / 1週)、「ゴールド・ディガー feat. ジェイミー・フォックス」(2005年 / 10週)、トゥイスタの「スロー・ジャムス feat. カニエ・ウェスト&ジェイミー・フォックス」(2004年 / 1週)に続く5曲目のNo.1タイトルとなる。
なお、首位に到達するまでの期間は「E.T.」の7週間を上回る自身の最速記録(4週間)を更新している。
「E.T.」が最後に首位を獲得した2011年5月から今週「カーニバル」が首位を獲得するまでの期間は12年10か月で、ブレンダ・リーが「アイ・ウォント・トゥ・ビー・ウォンテッド」(1960年10月24日付)から「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」(2023年12月9日付)で達成した63年1か月2週間以来の最長記録を更新した。ホリデー・ソングを除くと、コールドプレイが「美しき生命」(2008年6月28日付)から「マイ・ユニバース with BTS」(2021年10月9日付)で達成した13年3か月2週間以来の最長記録となる。
カニエ・ウェスト(イェー)は、これでビヨンセ、マライア・キャリー、レディー・ガガに続く2010年代、2010年代、2020年代の3つの年代で首位を獲得した4組目のアーティストとなり、この3つの年代では男性アーティスト、ラップ・アーティストとして初の快挙を達成した。
カニエが初めて首位を獲得した「スロー・ジャムス」から「カーニバル」が今週首位を獲得するまでの期間は20年1か月で、ブランクの記録としては以下に続く10番目、ラップ・アーティストとしては最長記録を更新している。
ブレンダ・リー「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」63年5か月3週間(1960年7月18日~2024年1月6日)
マライア・キャリー 33年4か月3週間(1990年8月4日~2023年12月30日)
シェール 28年5か月 (1971年11月6日~1999年4月3日)
エルトン・ジョン 24年11か月1週間(1973年2月3日~1998年1月10日)
ビーチ・ボーイズ 24年4か月 (1964年7月4日~1988年11月5日)
マイケル・ジャクソン 22年10か月3週間 (1972年10月14 日~1995年9月2日)
スティーヴィー・ワンダー 22年6か月 (1963年8月10日~1986年2月8日)
ロッド・スチュワート 22年4か月 (1971年10月2日~1994年2月5日)
ビヨンセ 20年8か月 (2003年7月12日~2024年3月9日)
カニエ・ウェスト(イェー) 20年1か月(2004年2月21日~2024年3月16日)
先週1位だったビヨンセの「Texas Hold ‘Em」から今週カニエに首位が入れ替わったことで、両者は20年以上のスパンをもつアーティストとして首位争いをするチャート・アクションを展開した。なお、その他にはブレンダ・リーとマライア・キャリーが昨年のホリデー・シーズンに2回首位を入れ替えたことがある。
タイ・ダラー・サインは、ポスト・マローンの「サイコ feat. タイ・ダラー・サイン」(2018年 / 1週)以来約6年ぶり、2曲目の首位獲得で、ゲストのリッチ・ザ・キッドとプレイボーイ・カルティにとっては「カーニバル」が初の首位獲得曲となる。
「カーニバル」が収録されたアルバム『Vultures 1』は、2月24日~3月2日付のアルバム・チャート“Billboard 200”で2週連続で首位をマークし、登場4週目の今週も3位にランクインしている。
続いて今週2位にはテディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」が先週の5位から上昇して、2月17日付と同率の最高位に到達した。3月1日にアカペラ・バージョンとインストゥルメンタル、3月5日にフリーク・フリーリーによる“Live at the Ryman”バージョンがリリースされ、集計期間中には11のバージョンが69セントに値引きされたことで売り上げが急増し、前週から230%増加の26,000を記録してデジタル・ソング・セールス・チャートでは2週目の首位を獲得している。
ジャック・ハーロウの「ラヴィン・オン・ミー」は先週に続き3位をキープ。今週7,650万回(4%減少)を記録して、エアプレイ・チャートでは8週目の首位を獲得した。ベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」も4位をキープしている。
先週まで2週連続で1位を獲得したビヨンセの「Texas Hold ‘Em」は今週5位にランクダウンしたが、カントリー・ソング・チャートでは4週目の首位を獲得している。
テイト・マクレーの「グリーディー」は先週の8位から6位に上昇。ザック・ブライアンの「アイ・リメンバー・エヴリシング feat. ケイシー・マスグレイヴス」は7位をキープして、ロック&オルタナティブ・ソング・チャートとロック・ソング・チャートでそれぞれ28週目の首位を獲得した。
シザの「スヌーズ」は9位から8位に上昇し、R&Bソング・チャートでは31週目の首位を獲得。これで、前曲「キル・ビル」の30週を上回り女性アーティストとしての最長記録を自身の曲で更新した(全アーティストでは48週を記録したザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」がトップ)。
9位は、ドージャ・キャットの「アゴラ・ヒルズ」が先週の12位から上昇して再びTOP10入りを果たし、10位はテイラー・スウィフトの「クルーエル・サマー」が同位をキープした。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは3月15日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「カーニバル」カニエ・ウェスト&タイ・ダラー・サイン feat. リッチ・ザ・キッド&プレイボーイ・カルティ
2位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ
3位「ラヴィン・オン・ミー」ジャック・ハーロウ
4位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン
5位「Texas Hold ‘Em」ビヨンセ
6位「グリーディー」テイト・マクレー
7位「アイ・リメンバー・エヴリシング」ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス
8位「スヌーズ」シザ
9位「アゴラ・ヒルズ」ドージャ・キャット
10位「クルーエル・サマー」テイラー・スウィフト
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