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ビヨンセの「Texas Hold ‘Em」が2週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
先週、登場2週目で首位に到達した「Texas Hold ‘Em」は、3週目となる今週の集計期間(2024年2月23日~2月29日)にエアプレイが2,760万回(72%増加)、ストリーミングが2,550万回(12%減少)、セールスは22,000(24%減少)をそれぞれ記録した。デジタル・ソング・セールス・チャートでは1位から2位に、ストリーミング・ソング・チャートでは先週の1位から3位に順位を下げたが、エアプレイ・チャートでは43位から23位にジャンプアップして、その週最も伸びた曲に贈られるAirplay Gainerを2週連続で獲得した。
ジャンル別では、アダルト・ポップ・エアプレイ・チャートで28位から16位、ポップ・エアプレイ・チャートで25位から17位、リズミック・エアプレイ・チャートで36位から23位に順位を上げて、それぞれのチャートでもGreatest Gainerを獲得している。
その他、アダルトR&Bエアプレイ・チャートで28位から24位、R&B/ヒップホップ・エアプレイ・チャートで36位から32位、メインストリームR&B/ヒップホップ・エアプレイ・チャートで40位から32位に、それぞれ最高位を更新している。
また、アダルト・オルタナティブ・エアプレイ・チャートでは36位に初登場して、カントリー・エアプレイ・チャートでは38位にランクインした。ビヨンセの曲がこの2つのチャートにランクインするのは「Texas Hold ‘Em」が初めてで、これで通算18のエアプレイ・チャートにランクインしたアーティストとなった。この記録は、同18チャートにランクインしたファレル・ウィリアムスと並ぶ最多記録となる。
「Texas Hold ‘Em」はカントリー・ソングとして制作された曲で、カントリー・ソング・チャートでは初登場の2月24日付で自身初のNo.1タイトルを獲得し、今週(3月9日付)まで3週連続で首位をキープした。
「Texas Hold ‘Em」は、現地時間2024年2月11日に開催された【第58回 NFLスーパーボウル】の放送中に出演した米携帯電話会社ベライゾンのCMで発表され、同日にスタンダード・バージョン、3日後の2月14日にはインストゥルメンタルとアカペラ・バージョンがリリースされた。2月11日にはもう1つの新曲「16 Carriages」もリリースされていて、2曲が収録されるニュー・アルバムは3月29日に発売が予定されている。
続いて2位には、カニエ・ウェスト(イェー)とタイ・ダラー・サインの「Carnival feat. リッチ・ザ・キッド&プレイボーイ・カルティ」が先週の4位から上昇して、初登場(2月24日付)の3位を上回る最高位を更新した。ストリーミング・ソング・チャートでは、今週3,220万回(31%増加)を記録して2週目の首位を獲得している。
また、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートの2つのチャートでも首位を獲得し、前者ではカニエが9曲目、タイ・ダラー・サインが2曲目、ゲストのリッチ・ザ・キッドとプレイボーイ・カルティはそれぞれ初のNo.1タイトルを獲得した。後者ではカニエが11曲目、タイ・ダラー・サインが3曲目、リッチ・ザ・キッドとプレイボーイ・カルティにとってはこちらも初の首位獲得曲となる。
ジャック・ハーロウの「ラヴィン・オン・ミー」は先週の2位から3位に順位を下げたが、エアプレイ・チャートでは今週7,940万回を記録して7週目の首位をキープしている。
ベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」は、2月23日にアカペラ・バージョン、アコースティック・バージョン、インストゥルメンタル、ピアノ・インストゥルメンタル、スローダウン・バージョン、スピードアップ・バージョンがそれぞれリリースされたことで売り上げが249%増加の25,000に急増し、先週の5位から4位に浮上。デジタル・ソング・セールス・チャートでは自身初の首位を獲得した。
テディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」を5位に挟み、今週6位にはシザの新曲「Saturn」が初登場。同曲は、現地時間2月4日に開催された【第66回グラミー賞】中に放映されたMastercardのCMで初披露され、2月22日にリリースされた。今週は、ストリーミングが2,500万回、エアプレイが96万回、セールスは2,000をそれぞれ記録している。
シザは、これで今週9位にランクインしている「スヌーズ」に続く通算10曲目のTOP10入りを果たし、R&Bソング・チャートではその「スヌーズ」から自身の曲で首位を交代させて、通算6曲目の1位を獲得した。なお、「スヌーズ」は先週のR&Bソング・チャートで前曲「キル・ビル」と同率の30週目の首位を獲得し、女性アーティストとしての最長記録を更新した(全アーティストでは48週を記録したザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」がトップ)。
タイトルに惑星の名前が含まれる曲がTOP10入りするのは、2001年に最高5位を記録したトレインの「ドロップス・オブ・ジュピター(Jupiter)」以来約23年ぶりで、以下に続く9曲目のランクインとなる。また、「Saturn(土星)」は惑星として4番目にTOP10入りを果たしたことになる。
フランキー・アヴァロン「ヴィーナス」(1959年 / 1位)
ジミー・クラントン「ヴィーナス・イン・ブルー・ジーンズ」(1962年 / 7位)
ショッキング・ブルー「ヴィーナス」(1970年 / 1位)
キャロル・キング「空が落ちてくる(I Feel the Earth Move)」(1971年 / 1位)
ジョージ・ハリスン「ギヴ・ミー・ラヴ(Give Me Peace on Earth)」(1973年 / 1位)
バナナラマ「ヴィーナス」(1986年 / 1位)
ベリンダ・カーライル「ヘヴン・イズ・ア・プレイス・オン・アース」(1987年 / 1位)
トレイン「ドロップス・オブ・ジュピター」(2001年 / 5位)
シザ「Saturn」(2024年 / 6位)
名前に惑星が含まれるアーティストによるTOP10獲得数は以下となる。なお、2020年にはリル・ウージー・ヴァートが「Baby Pluto」(冥王星)という楽曲を6曲に送り込んだ。冥王星は太陽系の第9番惑星とされてきたが、2006年に「準惑星」に変更された。
ブルーノ・マーズ(火星) / 18曲
アース・ウィンド・アンド・ファイアー(地球) / 7曲
レア・アース(地球) / 3曲
マンフレッド・マンズ・アース・バンド(地球) / 1曲
ザ・ネプチューンズ(海王星) / 16曲
アーティスト名、曲名には含まれないが、レーベルとしてはマーキュリー・レコード(水星)がこれまで数多くのTOP10ヒットを輩出している。
以下、ザック・ブライアンの「アイ・リメンバー・エヴリシング feat. ケイシー・マスグレイヴス」が9位から7位に上昇し、ロック&オルタナティブ・ソング・チャートとロック・ソング・チャートでそれぞれ27週目の首位を獲得。テイト・マクレーの「グリーディー」は9位から8位に上昇、テイラー・スウィフトの「クルーエル・サマー」が7位から10位に順位を下げた。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは3月8日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「Texas Hold ‘Em」ビヨンセ
2位「Carnival」カニエ・ウェスト&タイ・ダラー・サイン feat. リッチ・ザ・キッド&プレイボーイ・カルティ
3位「ラヴィン・オン・ミー」ジャック・ハーロウ
4位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン
5位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ
6位「Saturn」シザ
7位「アイ・リメンバー・エヴリシング」ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス
8位「グリーディー」テイト・マクレー
9位「スヌーズ」シザ
10位「クルーエル・サマー」テイラー・スウィフト
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