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ヒップホップのイメージを更新してきたパイオニアバンド、アレステッド・ディベロップメントが2023年12月31日、東京・ビルボードライブ東京にて【Arrested Development ~Celebrating 50th year anniversary of Hip Hop~】を開催。2019年の前回来日時以来4年ぶりのカウントダウン公演を行った。
開演15分前からオープニングアクトのアントワン・マックが場内を温めたあと、午後11時に大歓声に迎えられて主役たちが登場。ステージに上がったメンバーは、バンドの顔とも言えるスピーチ(Vo)に加え、前回公演にも同行していたワン・ラブ(Vo)、ターシャ・ラレイ(Vo)、ファリーダ(Vo/Dance)、ジェイソン”ジェイ・ジェイ・ブギー”ライヘルト(Gt)、ダレン・フローノイ(Key)、リチャード・ベンジャミン(Ba)、デヴィン・ウェイ(Dr)という8人編成だ。スピーチは「It’s celebration tonight!」と、特別な夜の始まりを告げてライブをスタートさせた。
ステージのフロントでは、ファリーダがアグレッシブなダンスと共に「新年を迎えるよ、東京!」とフロアを煽り、ターシャがソウルフルなハイトーンボーカルを響かせる。そんなボーカル陣のアジテーションを支えるのは、机が割れるような重低音とメロディアスかつファンキーなプレイをドロップし続けるバンド陣。この阿吽のコンビネーションから生み出される強靭なグルーヴこそ、アレステッド・ディベロップメントのライブの現場で体感すべき醍醐味と言えるだろう。
中盤では、メロウな「Ease My Mind」からアドリブ満載の横揺れパートに。スピーチの流れるようなフロウとワン・ラブのラップで見せ場を作り、コール&レスポンスの応酬でオーディエンスとの一体感は高まるばかり。ノンストップなメドレー形式の曲運びの中には、自分たちの楽曲に加えて、マーヴィン・ゲイの名曲「What’s Going On」をサンプリングしたスピーチのソロ楽曲「Like Marvin Gaye Said (What’s Going On)」などが散りばめられ、ヒップホップ誕生50周年の今年を締めくくるにふさわしい時間を届けてくれた。
そして小休憩を挟んだ後、客席にはグラスシャンパンが配られ、2023年のビルボードライブの出演アーティストを振り返る映像をスクリーンで上映。今年を振り返りつつお酒を補充する観客の姿も見受けられ、年またぎの準備が進む。60秒前からメンバーが再登場し、スピーチが声をあげながら場内全員でカウントダウン。いよいよやってきたその瞬間は、大歓声とクラッカーの音がこだまし、スピーチの「Stand up!」の呼びかけで場内はたまらず総立ちに。
ここからはキラーチューンの連続だった。まずは1曲目「Inner City」から、アッパーな曲調に応えて全員が諸手を挙げてジャンプ。スピーチは「Tokyo!」と何度も呼びかけ、センセーションを巻き起こした伝説のデビュー曲「Tennessee」へなだれ込む。新年の幕開けにふさわしく、アーティスト、観客、そしてスタッフまでも場内にいる全員が盛大に楽しむ光景が広がった。
ラストは彼らの代名詞の1つでもある「People Everyday」。この日最大のシンガロングが沸き起こり、圧巻の熱演に身を任せて自由に踊りまくる観客たち。曲の途中で照明が落ちると、自然とあちこちからスマートフォンのライトが点灯して揺れ始め、ステージとフロアの境目なく全員でひとつの大きなグルーヴを生み出した。スピーチは「今日はインクレディブルな夜だ! 最高な2024年になるよ」と締めくくり、メンバーは観客たちと熱く握手を交わしながら興奮冷めやらぬムードのままステージを去っていった。
終始、彼らが放つポジティブなメッセージと、グルーヴィでパワフルなエネルギーが観客を巻き込み続けた夜。コロナ禍を経て久しぶりに華やかな祝祭が戻ってきた喜びに包まれる、最高のカウントダウン・ライブとなった。なお、このビルボードライブ・ツアーは1月3日に大阪・ビルボードライブ大阪でファイナルを迎える。
Text by 鳴田麻未
Photo by SHUN ITABA
◎公演情報
【Arrested Development
~Celebrating 50th year anniversary of Hip Hop~】
2023年12月28日(木)神奈川・ビルボードライブ横浜 ※終了
2023年12月30日(土) 東京・ビルボードライブ東京 ※終了
2023年12月31日(日)東京・ビルボードライブ東京 ※終了
2024年1月3日(水)大阪・ビルボードライブ大阪
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