ドリー・パートンが、癌を患うあるファンの願いを叶えた。ステージ4の大腸がんで闘病中の米ユタ州の男性ルグランド・ゴールドがバケットリストを作ってから約2年後、77歳のパートンは電話を通じて彼のために歌い、その夢のひとつを叶えた。
このほろ苦い瞬間はYouTubeで公開されており、ベッドに横たわるゴールドがパートンとスピーカーフォンで会話をする様子が映し出されている。パートンは、「こんなにも献身的なファンがいて、自分がこのような旅路を歩んでこられたことが、ただただ嬉しいです」とゴールドに語りかけ、「長年私のファンでいてくれたと聞いたので、そのことに感謝したいです」と述べた。
「この人生で、私たちが一緒に旅ができたことを幸せだと感じます」とパートンは続け、「私は常に、自分の音楽、行動、発言で人々を幸せにしたいと思っています。私があなたの人生に何らかの形で影響を与えたと知れるだけで嬉しいです。このような名誉を与えてくれてありがとうございます」と語った。
【グラミー賞】を10回受賞し、2022年に【ロックの殿堂】入りを果たした彼女は、ロック・デビュー・アルバム『ロックスター』をリリースしたばかりで、先月米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で3位を獲得した。ゴールドとの会話を締めくくる際に、彼女は自身の最も有名な曲を「私はいつもあなたを愛しています、いつもLGを愛しています」と一部歌い、最後に彼のニックネームを付け加えた。
ゴールドは、米NBC系列のKSLの取材に対し、2021年にがんの診断を受けた後、希望を保つ方法として妻のアリスと一緒に最大の夢をナプキンにリストアップしたと説明した。このリストの7番目がパートンに会うことで、「“まあ、実現することはないだろう”と思っていた」と彼は地元メディアに語り、「彼女は自分のために歌ってくれ、歌詞に自分の名前も入れてくれました。不死身になったような気分です」と続けた。