<ライブレポート>Sunset Rollercoaster/Silica Gel/ena moriら出演【BiKN shibuya 2023】まとめレポ

2023年11月13日 / 22:00

 アジアで注目を集めるアーティストが一堂に会するサーキットイベント【BiKN shibuya 2023】が、11月3日に東京・Spotify O-EAST、Spotify O-WEST、Spotify O-nest、渋谷duo MUSIC EXCHANGE、club asia、渋谷7th FLOORの6会場にて開催された。

 今年初開催となる【BiKN shibuya 2023】。本イベントには、今年の【コーチェラ】や【SUMMER SONIC】で抜群の存在感を発揮した台湾出身のギターバンドSunset Rollercoasterや、韓国出身のSilica Gel、マレーシア出身のbabychair、フィリピン出身のena moriらが参加。日本からはヒグチアイやDYGL、She Her Her Hers、The fin.など、すでに海外で高い評価を得ているアーティストが参加し、全35組のアーティストが出演した。本稿では、当日のイベントの模様を厳選してレポートする。

 この日、渋谷duo MUSIC EXCHANGEのトップを飾ったのは日本のロックバンドDYGL。「おはようございます。DYGLです!よろしくお願いします」の秋山(Vo./Gt.)の掛け声とともに「Waves」でスタート。優しく温かみのあるバンドサウンドが途端に会場に響き渡る。今年10月に開催されたアジアツアーで台湾や中国などを回り、今回のライブは彼らにとって日本に戻ってきて1発目とのこと。そして続けて10月11日にリリースされた最新曲「Acervation」を披露すると、そこから「New Song」「Evil」「Ain’t Nothing」「Shadow」とさらに新曲を4曲を連続で届け、オーディエンスの心身を魅了していった。「今日はBiKNに出れて本当に嬉しいです」と感謝を改めて伝えるとラストは「All I Want」を熱唱。トップバッターに相応しくフロア全体を満たし、ステージを後にした。

 14時20分、Spotify O-EASTのステージに登場したのは日本のCody・Lee(李)。哀愁漂うアルペジオが印象的な「おどる ひかり」で美しくステージはスタート。心地よい音像で初っ端からオーディエンスの身体を揺らしていく。そこからダンサブルな「トゥートルズ」、ファンキーな「異星人と熱帯夜」と続け、フロアもどんどん熱量が増す。その後も、切ないレトロな空気感が染みる「さよなら」や、パワフルな「ウォーアイニー」「悶々」と多彩なサウンドを展開。出演時間帯が被っていた拍謝少年に触れ、台湾への愛を明かすと、その台湾の夜市で作ったという「在夜市再見」に突入。中華圏の影響も感じさせるスローなサウンドは絶品だ。高橋(Vo./Gt.)がタイムテーブル被りへの悔しさを改めて語り、始まったのは拍謝少年のカバー「歹勢中年」。楽曲の後半では出番を終えた拍謝少年のメンバーがゲストとして登場し、共に曲のクライマックスを盛り上げるというスペシャルコラボが実現した。最後はパンキッシュな「When I was cityboy」で生々しい初期衝動を叩きつけ、マルチジャンルなステージは終わりを迎えた。

 本イベント中盤のclub asiaには、フィリピンと日本をルーツに持つena moriがTim(Key.)、Cairo(Dr.)と共に来日公演では初のフルバンドセットで登場。歓声と拍手が飛び交うなかダンサブルな「VIVID」でエネルギッシュにスタート。時折タンバリンを鳴らしながら1曲目からパワフルな歌声を届け、ポップでキュートなパフォーマンスはみるものを一瞬で虜にしていった。会場にオーディエンスがどんどん詰めかけるなか、パーティーソング「KING OF THE NIGHT」、「TALK TALK」などキラーチューンを次々と炸裂。グイグイとテンションを上げるバンドサウンドは凄まじいグルーヴで、club asiaのボルテージは最高潮に。そして自身の経験から“あまりエクスペクトしないように”という意味をこめて書いたという「A HIGHER PLACE」、クラップが沸き起こった「SOS」を立て続けに披露。途中、15歳でフィリピンに留学してからずっと住んでいるというena moriは、日本で今日のようにライブすることが10代の頃からの夢だったと喜びを口にするシーンも。そこからTomgggとのコラボ曲「いちごミルク」、「WHITE ROOM」を披露し、ラストは「RUNAWAY HOLIDAY!」へ。音楽そのものを体現した唯一無二のパフォーマンスで、会場中を魅了しステージを後にした。

 19時10分、韓国のSilica Gelがduo MUSIC EXCHANGEのトリとして約5年ぶりに日本のステージに立った。シンセが際立った、荒々しさも内包する幻想的な音像の「Sister」で幕を開けると、イントロで大きな歓声が上がった「NO PAIN」、メンバーのエモーショナルな演奏とステージングが光った「Budland」、そして重厚なグルーヴがエネルギッシュに鳴る「Realize」と今年リリースされた『Machine Boy』の収録曲を中心に畳み掛けていく。「Tik Tak Tok」ではファンキーでダンサブルなリズムに鋭利なギターが絡む。アンサンブルが次第に狂気的に変化していくような展開は圧巻だった。MCでは日本語と英語を交え、久しぶりに日本でライブを行える喜びを表現していたが、その想いは確かにオーディエンスに伝わっていたと思う。続くブロックでは「Mercurial」や「Desert Eagle」でバンドのクールな一面を表現。「また日本に来るから、みんなもまた来てね」とファンと約束すると、最後はアップテンポな初期ナンバー「Everybody Does」で大団円を迎えた。だが、ファンの盛り上がりはそれだけでは収まらず、メンバーはすぐにアンコールで再登場。予定していなかった“本当のラスト”として切なくも温かい「9」を響かせ、久しぶりの来日公演を締めくくった。

 【BiKN shibuya 2023】の大トリとしてSpotify O-EASTに登場したのは、今年の【コーチェラ】や【SUMMER SONIC】へ出演を果たした台湾出身のギターバンドSunset Rollercoaster。フロア後ろまでびっしりと埋め尽くすオーディエンスのなか、1曲目にセレクトしたのは「Burgundy Red」。70年代ポップスを彷彿とさせるどこかノスタルジーを感じるゆったりとしたサウンドが心地よく体を揺らしていく。スクリーンには、楽曲にあわせて少しシュールなVJが映し出されていたがそれがまた良い。MCを挟まず「Summum Bonum」「New Drug」「Teahouse」「Vanilla」など立て続けに披露し、曲を終えるごとに歓声と拍手が飛び交った。アーバンかつメロウでゆったりとした中にも、うねるようなベース、サックスやシンセの抜群なプレイなど、絶妙なバランス感で奏でるバンドサウンドは美しく、グルーヴ感がとにかく凄まじい。その後もサウンドは熱を帯びていき、アンセム曲「My Jinji」や「Greedy」などタイムレスな極上ポップスを立て続け、ラストは「Candlelight」をパフォーマンス。すかさず温かい拍手が沸き起こり、迎えたアンコールでは「I Know You Know I Love You」を披露。「愛してる東京! Thank you so much!」と笑顔でTseng Kuo-Hung(Vo./Gt.)が感謝を伝え、最後はメンバー横一列に並び一礼し、大熱狂のなかステージは幕を閉じた。

Text:Haruki Saito、Rumi Miyamoto
Photo:渡邉隼(cody lee/Sunset Rollercoaster)、木下マリ(DYGL/Silica Gel)、Masushi Watanabe(ena mori)

◎イベント情報
【BiKN shibuya 2023】
2023年11月3日(金・祝)
東京・Spotify O-Eastほか
<セットリスト>
■DYGL
01. Waves
02. Acervation
03. New Song
04. Evil
05. Ain’t Nothing
06. Shadow
07. I Wish I Could Feel
08. Bushes
09. Under My Skin
10. All I Want

■cody lee
01. おどる ひかり
02. トゥートルズ
03. 異星人と熱帯夜
04. さよなら
05. ウォーアイニー※
06. 悶々
07. 在夜市再見
08. 歹勢中年 (拍謝少年コラボ)
09. When I was cityboy
※05タイトル=本来漢字表記

■ena mori
01. VIVID
02. KING OF THE NIGHT
03. TALK TALK
04. A HIGHER PLACE
05. SOS
06. OH,BLEEDING HEARTS?
07.いちごミルク
08. WHITE ROOM
09. RUNAWAY HOLIDAY!

■Silica Gel
01. Sister
02. NO PAIN
03. Budland
04. Realize
05. T
06. Tik Tak Tok
07. Mercurial
08. Kyo181
09. Desert Eagle
10. Everybody Does
En. 9

■Sunset Rollercoaster
01. Burgundy Red
02. Summum Bonum
03. New Drug
04. Teahouse
05. Vanilla
06. Little Balcony
07. No Man’s Land
08. Little Monkey Rides on the Little Donkey
09. Let There Be Light Again
10. My Jinji
11. Greedy
12. Slow
13. Candlelight
En. I Know You Know I Love You


音楽ニュースMUSIC NEWS

Uru、映画『おいしくて泣くとき』主題歌の配信シングル「フィラメント」MV公開

J-POP2025年4月5日

  Uruが、ニューシングル「フィラメント」のミュージックビデオを公開した。   「フィラメント」は、映画『おいしくて泣くとき』主題歌としてUruが作詞・作曲を手掛け、幾田りら等の楽曲でも編曲を手掛けるKOHDがアレンジを担当し、この映画の … 続きを読む

水瀬いのり、6/18発売映像作品『Inori Minase MUSIC CLIP BOX 2』ジャケ写&アー写公開

J-POP2025年4月5日

  水瀬いのりが、6月18日に発売するミュージッククリップ集『Inori Minase MUSIC CLIP BOX 2』のジャケット写真と最新アーティスト写真を公開した。   『Inori Minase MUSIC CLIP BOX 2』 … 続きを読む

WurtS/PEOPLE 1/Chilli Beans.、共催3マンイベント【UPDATE】開催決定

J-POP2025年4月5日

  WurtS×PEOPLE 1×Chilli Beans.による3マンイベント【UPDATE】が、2025年7月17日に東京ガーデンシアターにて開催されることが決定した。   本イベントはこれまでもそれぞれの楽曲やライブツアーで共演し、互 … 続きを読む

寺嶋由芙、岡崎市ゆるキャラ10周年記念ソング「ちょっとだけエトランゼ 岡崎たび編」配信開始

J-POP2025年4月5日

  寺嶋由芙が、愛知県岡崎市のご当地キャラクター“オカザえもん”10周年記念ソング「ちょっとだけエトランゼ 岡崎たび編」を配信リリースした。   この曲は2021年に制作され、当時、数量限定でCDが配布されたり、オール岡崎ロケのミュージック … 続きを読む

マオ(シド)、ツアー【MAO TOUR 2025 -夜半の銃声-】詳細発表

J-POP2025年4月5日

  シドのヴォーカル・マオのソロプロジェクト「マオ」が7月より開催するライブハウスツアーの詳細を発表した。   2024年、プロジェクト名義を「マオ」に改め全国14か所を回るツアーを開催。今回開催される【MAO TOUR 2025 -夜半の … 続きを読む

Willfriends

page top