<ライブレポート>Asilo、自身初となるワンマンライブを開催「この2年で夢ができました」

2023年10月10日 / 19:05

 Asiloが、9月10日に渋谷WWWで初のワンマンライブ【Asilo with the Bouquet】を開催した。

 2001年生まれのシンガーソングライター峰清(ホウセイ)によるソロプロジェクトであるAsilo。2020年4月からYouTubeに弾き語りのカバー動画をアップし始め、2021年よりAsiloとして本格的に音楽活動を行っている。これまで、柏倉隆史(toe、the HIATUS)やShin Sakiura、SUKISHA、澤村一平(SANABAGUN.)、いけだゆうた(BREIMEN)、LAGHEADSらと楽曲制作を行い、甘くビターな歌声を届けてきた。

 今回の公演タイトル【Asilo with the Bouquet】について、以前Billboard JAPANで実施したインタビューでは(https://www.billboard-japan.com/special/detail/4003)、「ファンの皆さんを花に例え、花束のように一丸となって素敵な時間を過ごせたら良いな」という意味が込められていることを語っていた。コロナ禍から音楽を始め、満を持して憧れの舞台に立ったAsilo。ワンマンライブでは、そんな彼の魅力的な歌声だけでなく、ファン想いの人柄などが窺えた。

 キーボードの煌びやかなグリッサンドでステージに登場したAsilo。バンドメンバーはギター、ベース、ドラム、キーボードとシンプルな構成だ。Asiloにスポットライトが当たると、静かに息を吸って最新曲「Stay Here」でライブの幕が上がった。ビターで大人っぽさを残す曲調で観客の心をグッと掴む。「はじまして。一緒に歌って踊って楽しんでいってください」と挨拶をすると「Talk」へ。アコースティックギターの音色に乗せてしっとりと歌い上げていく。

 11月3日にアーティスト活動2周年を迎えるAsilo。MCでは、初めての仕事だったというアーティスト写真撮影について振り返っていた。そして、3年前は調理師学校の生徒だった自分が、今こうしてステージに立っていることについて「人生何が起こるかわからないですね」と一言。そんな彼は初心に戻って、アコースティックギターを手に持ち始める。弾き語りでずっとやりたかったというキリンジのカバー「エイリアンズ」、踊れる曲をやりたいということから選曲したハナレグミのカバー「踊る人たち」など次々に披露。さらに、歌声が最大限に引き出されたと感じたのは、レディオヘッドのカバー「High and Dry」だ。緊張が段々とほぐれたAsiloの裏声が伸びやかに広がっていくのを感じる。

 Shin Sakiuraとの共作で特に思い入れがあるという「Lonely」では、切なさの残る歌詞の世界観をそっと描き出していく。オーディエンスも曲に合わせて手拍子を行ったり身体を揺らしたりするなど、ドラマティックなライブ展開に酔いしれていた。そんな思いも束の間、「Melody」で本編の幕が下りた。

 鳴り止まないアンコールの中で再登場したAsiloは、「Swim」の原型でもあり、同じ世界線だという貴重な「I know」をワンコ―ラス歌い上げた。その後は、アットホームな雰囲気に包まれたウォーのカバー「Why can’t we be friends」で、オーディエンスとの距離を縮めていく。そんなAsiloはステージを自由に歩き始め、笑顔を見せていた。そして、拘りが詰まった色味のTシャツや、ファンから募集した花のデザインが刺しゅうされたタオルなど、個性あふれるグッズを紹介した後は、改めて「この2年で夢ができました。皆さんを大きい舞台に連れて行きたいです」と今の心境を語る。そんな姿を見た幅広い年齢層のオーディエンスからは大きな拍手が起こり、これからの活動に期待が高まった瞬間だった。最後はデビューシングルである「Beautiful Rain」をグルーヴィに轟かせ、自身初となるワンマンライブは大団円を迎えた。

Text by Tatsuya Tanami

◎公演情報
【Asilo with the Bouquet】
2023年9月10日(日)
東京・渋谷WWW
<セットリスト>
1. Stay Here
2. Days
3. Talk
4. エイリアンズ – キリンジ
5.踊る人たち – ハナレグミ
6. High and Dry 
7. Lonely
8. Swim
9. Melody
<アンコール>
10. I know
11. Why can’t we be friends
12. Beautiful Rain


音楽ニュースMUSIC NEWS

ずっと真夜中でいいのに。、LIVE Blu-ray『本格中華喫茶・愛のペガサス ~羅武の香辛龍~』ダイジェストトレーラー映像公開

J-POP2024年9月16日

 ずっと真夜中でいいのに。が、9月25日に発売するLIVE Blu-ray『本格中華喫茶・愛のペガサス ~羅武の香辛龍~』のダイジェストトレーラー映像を公開した。  本作には、2024年5月4日・5日の2日間にわたって神奈川・Kアリーナ横浜 … 続きを読む

【ビルボード】BOYNEXTDOOR『19.99』13.9万枚でアルバムセールス首位獲得 あいみょん/米津玄師が続く

J-POP2024年9月16日

 2024年9月18日公開(集計期間:2024年9月9日~9月15日)のBillboard JAPAN週間アルバム・セールス・チャート“Top Albums Sales”で、BOYNEXTDOORの『19.99』が当週139,650枚を売り … 続きを読む

櫻坂46、10thシングル『I want tomorrow to come』発売決定

J-POP2024年9月16日

 櫻坂46の10thシングルが、10月23日に発売することが発表された。  新曲のタイトルは「I want tomorrow to come」。自身のオフィシャルXにてティザー映像が投稿され、メンバーと思われる人物がフォーメーションダンスを … 続きを読む

【ビルボード】WEST.『まぁいっか!』24.6万枚でシングル1位

J-POP2024年9月16日

 2024年9月18日公開(集計期間:2024年9月9日~9月15日)のBillboard JAPAN週間シングル・セールス・チャート“Top Singles Sales”で、WEST.『まぁいっか!』が初週246,731枚を売り上げて、首 … 続きを読む

iScream、新曲「Kira Kira」9/20配信リリース 全国ツアーの開催も決定

J-POP2024年9月16日

 iScreamが、ニューシングル「Kira Kira」を9月20日に配信リリースする。  「Kira Kira」は、今年でメジャー・デビュー25周年を迎えたm-floの☆Taku Takahashiプロデュースによる疾走感たっぷりのダンス … 続きを読む

Willfriends

page top