<ライブレポート>GARNiDELiA、“ウチらの本気”を見せたワールドツアーファイナル

2023年9月12日 / 21:00

 5月にスタートしたGARNiDELiAのツアー【GARNiDELiA stellacage 2023 -stella ship-Re:CoNNeCT】の東京公演が、9月2日、東京・大手町三井ホールで開催された。

 自分たちの意地とプライドを掲げて鼓舞する「起死回生」で幕を開けたライブ。ベールをかぶった神秘的なスタイルで登場したMARiAは、ダンサーと共に艶めかしいダンスを披露しながら、胸の奥で炎を滾らせるような熱いボーカルで歌い上げた。

 序盤はGARNiDELiAのライブを代表するデジタルサウンドとダンスパフォーマンスで観客を圧倒した。ステージにスモークが吹き出し、ブルーのペンライトとクラップで会場が埋め尽くされた「EXXXTASY」。疾走感溢れるサビメロに〈ハイ!ハイ!〉とかけ声がこだました「Real」。『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』主題歌「SPEED STAR」では「行くよ東京!」のかけ声で、会場にはサビを歌う大合唱が広がった。

 「国内千秋楽。東京でソールドアウトは4年ぶり。やっとウチらの本気を観てもらえる時が来たんじゃない?」と息巻いたMARiA。「ホールだからって大人しくしてんじゃないよ!みんなの力見せてよ!」と檄を飛ばす。

 続いてのターンでは、MARiAの小悪魔チックな可愛いさが溢れた。明るくポップなシンセサウンドに乗せて、はにかむようなダンスと共に聴かせた「アイコトバ」。サビではファンと掛け合いを繰り広げ、最後にパッと笑顔を輝かせる。言わずと知れた代表曲「Lamb.」は、ダンサーと3人で動画を再現するようにダンスを繰り広げ、ミラーボールが回って会場がキラキラと輝いた。昨年配信リリースした歌謡チューン「幻愛遊戯」では、「みんな踊るよ~!」と呼びかけ最後は全員でジャンプ。そしてジャジーなサウンドの「オトメの心得」では会場にクラップが響き、MARiAは手でハートを作ってそれに返した。

 迫力あるダンスパフォーマンスを繰り広げながら、息一つ切らさず歌声をブラすこともない。MARiAの圧倒的な歌唱力と歌心は、中盤のミディアム~バラードゾーンで存分に発揮された。テレビアニメ『贄姫と獣の王』エンディングテーマ「OnlyONLY」は、〈あなた〉と客席に向かって手を広げて語りかけるように歌う。この曲に込めたメッセージに絡めて「私は自分に自信が無いタイプの人間だけど、今は強がりではなく本当に自分に自信を持って、みんなに歌を届けることができています。私がこんなに強く逞しくなれたのは、みんなのおかげです。いつもみんなの愛に支えられています。本当にありがとう」と感謝の気持ちを口にしたMARiA。ミディアムナンバーの「march」は、間奏で「私がそのままの君を全部受け止めるから。ちゃんと愛してるから、一人じゃないってことを絶対忘れないで!」と伝え、最後に〈ラララ〉と合唱して彼女のメッセージを分かち合った。

 このターンのラストは、GARNiDELiAを象徴する星をモチーフにした「StarTrail」で締めくくった。「私たちも結構遠くまで来たね。これからも一緒に行こうね」とMARiA。これまでの道のりを辿ったら、どんな形の星座ができあがるのか。これからも追いかけ続けたいとファンも思っただろう。

 ライブ後半戦は、ダンスに和や中華を融合させたアイデアで中華圏でも絶大な人気を誇る楽曲を連続でパフォーマンス。「響喜乱舞」は、観客は〈ウッハッ〉〈ソレソレソレソレ〉とかけ声を合わせる。エキゾチックなメロディが印象的な「桃源恋歌」は、拳法を模した振り付けが印象的。祭り囃子とエレクトロが融合した「謳歌爛漫」は、華やかなダンスで会場を盛り上げる。そしてこのターンの最後では人気ナンバー「Hysteric Bullet」を繰り出し、畳みかけるサビメロに合わせて会場は〈オイ!オイ〉とかけ声を合わせて、会場はまさしく狂喜乱舞となった。

 「反逆を始めよう!」。ライブ終盤は、ダンサーがフラッグを掲げた「REBEL FLAG」でスタート、「grilletto」などGARNiDELiAを代表する人気のアニソンを連発した。「BLAZING」ではtokuがショルダーキーボードを提げ、ステージの前でソロを演奏。ヘッドバンギングのように体を前後に揺らした「ambiguous」は、客席にマイクを向けると観客の大合唱が巻き起こった。最後に「みんなのおかげで最高の1日になりました」と叫んで歌ったのは、「約束-Promise code-」。溢れる疾走感と胸を締め付けるメランコリックさが、体だけでなく胸も熱くさせた。

 アンコールは、YouTube〈踊っちゃってみた〉動画の公開から7年を経て9600万回再生を超え1億回に迫る勢いの「極楽浄土」。人気に安穏とすることなく既存曲のパフォーマンスもアップデートするという、tokuの音楽オタク魂も感じさせた。

 MCでは「私たちの約束の場所へと続くツアー。起死回生を誓ってここまで駆け抜けて来た。私は1人で中国に渡って活動し、挫けそうな日や実はこっそり泣いた日もあった。でもその先に絶対掴めるものがあると信じて、待っててくれるみんなの顔を思い浮かべて震える足を前へと進めて来た。その結果GARNiDELiAは中国で1番有名なアーティストだと呼ばれるまでになった。間違いなく世界で唯一の存在になりました」と、ツアーを振り返ったMARiA。「見える景色は変わったけど、私たちは何も変わらない。交わした約束も何もかも。私たちの約束の場所、日本武道館まで突っ走って行くから、私たちを信じてこれからもついて来てね!」。

 ラストに届けた「変わらないモノ」。〈隣にキミがいてくれるのなら世界だって変えられる〉〈カタチの無いこの繋がりはそうさずっと変わらないモノ〉との歌詞の通り、2人の変わらぬ思いが込められた。同曲を収録したアルバム『Violet Cry』は、喜びの赤と哀しみの青が入り交じった人生をモチーフにした作品で、このツアーでは同作から「EXXXTASY」「Real」「約束-Promise code-」「極楽浄土」「かわらないモノ」がセレクト。またメジャーデビューアルバム『Linkage Ring』や『G.R.N.D.』からアルバムを象徴する選曲が多かったのも印象的。まさしく総力戦といったセットリストから、“ウチらの本気”が溢れていた。

◎公演情報
【GARNiDELiA stellacage 2023 -stella ship-Re:CoNNeCT】
2023年9月2日(土)
東京・大手町三井ホール


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