ずっと真夜中でいいのに。/(G)I-DLE/結束バンド――注目の女性アーティスト作品をレコメンド【WIM Weekly Select】

2023年5月27日 / 21:00

 ビルボードジャパンが注目の女性アーティストのトピックをお届けする【WIM Weekly Select】。今週はずっと真夜中でいいのに。、(G)I-DLE、結束バンドの3組を紹介する。

■ずっと真夜中でいいのに。「不法侵入」
 ずっと真夜中でいいのに。が6月7日にリリースする、約2年半ぶりのフルアルバム『沈香学』。同作にも収録される新曲「不法侵入」が、アルバムに先駆けて5月15日よりデジタル・リリースされた。ABEMAにて放送されている『今日、好きになりました。』フーコック島編の主題歌にも起用されている同曲。ときに苦しくなるほどの生々しい感情描写に定評のあるずとまよだが、今回は自身初の恋愛リアリティショーとのタイアップということもあり、人と人とのなんとも名前のつけがたい距離感、おそらく自分から相手へ向けているほうが大きい感情を持て余してしまう苦しさ、やるせなさ(ACAねも、主題歌起用決定時のコメントにて「こういった曖昧な距離のもどかしさも合うんじゃないかと…」と語っていた)が特に切実に描かれている。「不法侵入」という意味深なタイトルも、〈攻略も作戦もいらない/君のぬくもりが不法侵入〉と回収されるのがずとまよらしいひねりだ。

■(G)I-DLE『I feel』
 (G)I-DLEは、韓国出身のソヨンとミヨン、中国出身のウギ、台湾出身のシュファ、タイ出身のミンニと、国籍も個性もさまざまな5人が集まったグローバル・ガールズグループ。なかでも特徴的なのが、メンバー自らが楽曲制作のほか、コンセプトや衣装などのトータルプロデュースを手がける“セルフ・プロデュース”型グループであるということだ。その自立したスタイルで、“ガールクラッシュ”をまさしく体現している彼女たち。自身6枚目のミニ・アルバムとなる今作のテーマは「自己肯定」で、タイトル曲「Queencard」は、韓国のスラングで「外見の優れた女性」の意味を持つ。しかし、それを「適当な服を着ていても、痩せていても太っていても私は”Queencard”」と表現しているところに、みなぎるパワーと魅力を感じる。作詞作曲に参加したリーダーのソヨンが、同曲で伝えたいメッセージについて「『私は、私をとてもかわいがっているから美しいんだ』ということ」と語っていることからも、彼女たちの”ガールクラッシュ”がただのコンセプトにとどまらないことを感じられるだろう。ちなみに、(G)I-DLEの楽曲はギターの存在感が強いロック~ポップス調の楽曲が多く(今作の収録曲もしかり)、EDMをベースにしたK-POPサウンドに苦手意識のある人にも聴きやすい。

■結束バンド『光の中へ』
 昨年10月よりTOKYO MXほかにて放送され、邦ロック・リスペクトを随所に感じられる作風と魅力的なキャラクターたち、そして彼女たちの淡い青春を描くストーリーで、アニメファンのみならず音楽ファンからも人気を博したアニメ作品『ぼっち・ざ・ろっく!』。アニメ終了後も、ダウンロード・アルバム・チャートで上位をキープし続けるなど衰えない人気を誇る同作から、劇中バンドである”結束バンド”の新曲がドロップされた。表題曲「光の中へ」はSAKANAMONの藤森元生(Vo. / Gt.)が作詞作曲を手がけた、ライブやバンドそのものの刹那的なきらめきを歌う眩しいロックチューン。カップリングの「青い春と西の空」では、「あのバンド」「星座になれたら」など多くの結束バンド楽曲で作詞を務めるヒグチアイ(作詞は「樋口愛」名義)が作詞し、風景だけでなく匂いまで感じるような巧みな情景描写が光る一曲だ。その歌詞をなぞる、はつらつとしつつ、ときに切なさをはらむ”喜多ちゃん”こと喜多郁代(CV:長谷川育美)の歌声とのマッチングが今回も絶妙。

<ビルボード・ジャパン・ウィメン・イン・ミュージックとは>
米ビルボードが2007年から主催する、音楽業界に多大に貢献し、その活動を通じて女性たちをエンパワーメントしたアーティストを表彰する【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】の日本版。Billboard JAPANでは、2022年より独自の観点から“音楽業界における女性”をフィーチャーした企画を発足し、ライブイベントやインタビュー連載、トークセッションを展開している。
https://www.billboard-japan.com/wim/


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