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大寒波が到来し、寒い日々が続きます。とはいえ、今年に入ってもライヴはたくさん行なわれ、会場で熱量の高いパフォーマンスを浴びて、寒さを吹き飛ばすのもいいでしょう。今年は次なる展開がどうなるのか、ワクワクさせてくれるアーティストが多いこともあり、ここでは要注目のアクトをピックアップしました。ぜひ音源をチェックして、ライヴに足を運んでみてください。きっと最高の出会いに恵まれることでしょう。
「Monochrome」(’22)/BABYMETAL
約1年3カ月振りに封印が解かれ、1月28日&29日に幕張メッセにてライヴを披露したBABYMETAL。現場で観た人も多かったと思うが、予想の斜め上を行くゴージャスなステージングに目移りした人も多かったことだろう。常にファンの予想をいい意味で裏切り続ける彼女たちのライヴは、毎回驚きの連続と言っていい。ライヴでは3月に出る初のコンセプトアルバムから新曲も数多く披露され、この曲もライヴで一段と映え渡っていた。また、「新しいメタルの誕生」とアナウンスがあったけれど、これからBABYMETALはどう変化と進化を遂げていくのだろうか。2023年はさらに彼女たちの動向から目が離せない。
「Don’t forget」(’22) /Petit Brabancon
京 (Vo/DIR EN GREY)、yukihiro (Dr/L’Arc〜en〜Ciel)、ミヤ (Gu/MUCC)、antz (Gu /Tokyo Shoegazer,)、高松浩史 (Ba/THE NOVEMBERS)によるスーパーバンド、Petit Brabancon(プチ・ブラバンソン)。初のライヴツアーを終え、1月28日の豊洲PIT公演も大成功のうちに幕を閉じた。ライヴを重ねるたびにバンドグルーブを高め、精力的に活動中である。4月にはスリップノット主催の『KNOTFEST 2023』にも出演が決定しており、アグレッシヴなバンドが顔を揃える中でどんなパフォーマンスを魅せてくれるのだろうか。この曲もすでにライヴでアンセムソングと化している必殺曲である。男臭いコーラスワークはもちろん、デジタルなアレンジを施したラウドチューンにアガらずにはいられない。
「Z.E.R.O.」(’22)/BLUE ENCOUNT
2023年の春から辻村勇太(Ba)がアメリカに拠点を移すことになり、“遠距離バンド”としてこれまでと変わらず4人体制でバンド継続の道を選んだBLUE ENCOUNT。2月11日には、辻村渡米前ラストとなる日本武道館公演を控えている。この楽曲は曲名もどこか意味深でさまざまな想像力を巡らせてしまうけれど、再びゼロ地点から飛び立とうとするブルエンの熱い決意が込められているようだ。曲調は雄大なスケールを帯びながら、ヘヴィなエッジを兼ね備え、大きな会場でより一層力を発揮する名曲と言えるだろう。
「お先に失礼します。」(’23) /花冷え。
新曲MVが早くも70万回を突破し、バズりまくっているガールズラウドの新鋭、花冷え。海外ファンの書き込みも非常に多く、逆輸入的にここ日本でも彼女たちのすごさを伝わってきている状態だ。ヘヴィネス、デジタル、和的要素を巧みに折り込み、これまで聴いたことがなかったオリジナリティを築き上げているのだ。一度、二度と聴けば聴くほど、彼女たちの奇想天外なサウンドの魔力にハマること間違いナシ! 今夏は海外のメタルフェス出演も続々と決まっており、大飛躍の年になるだろう。今からでも遅くはない、まずはこのMVを観て、ぶっ飛ばされてほしい。今、こんな音を出すガールズバンドはいません!
「DON’T WANNA SLEEP」(’23) /Måneskin
イタリアの超新星、マネスキンが2023年1月にニューアルバム『RUSH!』を発表した。ここ日本でも大きな話題を呼び、昨年の初来日公演(豊洲PIT)、『SUMMER SONIC 2022』も凄まじい熱狂ぶりで観客を手玉に取っていた。両公演観たけれど、音源以上にパワフルで、4ピースの人間味を全面的に押し出した躍動感漲る演奏は、今のロックに欠けているものを全て補完したカッコ良さである。病みつきになる歌声、うねりを上げるギター、フィジナルを揺さぶるビート感といい、この曲もマネスキンらしい剥き出しのバンドサウンドを轟かせている。
TEXT:荒金良介
荒金良介 プロフィール:99年からフリーの音楽ライターとして執筆開始。愛読していた漫画『ジョジョの奇妙な冒険』(登場人物に洋楽アーティスト名が使用されていたため)をきっかけに、いきなりレッド・ツェッペリンの音源を全作品揃える。それからハード・ロック/ヘヴィ・メタルにどっぷり浸かり、その後は洋邦問わずラウド、ミクスチャー、パンクなど、激しめの音楽を中心に仕事をしてます。趣味は偏ってますが(笑)、わりと何でも聴きます。
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