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テイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」が5週目の首位をキープした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
11月5日付で1位に初登場してから通算5週目の首位を獲得した「アンチ・ヒーロー」は、今週の集計期間中(11月18日~11月24日)ストリーミングが5%減少の2,580万回、セールスも60%減少の12,000にそれぞれ数字を落としたが、ストリーミング・ソング・チャート、デジタル・ソング・セールス・チャートいずれも2位にランクインしていて、エアプレイ・チャートでは11%増加の6,510万回を記録して、4位から2位に最高位を更新した。
テイラーにとってHot 100での首位獲得週が5週を超えたのは、2014年~15年に通算7週をマークした「ブランク・スペース」以来約8年ぶりで、4週で並んでいた「シェイク・イット・オフ」を上回り単独2位に浮上した。
2012年「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」(3週)
2014年「シェイク・イット・オフ」(4週)
2014年「ブランク・スペース」(7週)
2015年「バッド・ブラッド feat. ケンドリック・ラマー」(1週)
2017年「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」(3週)
2020年「カーディガン」(1週)
2020年「ウィロー」(1週)
2021年「オール・トゥー・ウェル (テイラーズ・ヴァージョン) 」(1週)
2022年「アンチ・ヒーロー」(5週)
Hot 100で初登場1位を獲得したのは 「アンチ・ヒーロー」が史上64曲目で、そのうち5週を上回ったのは2021年6月~7月に7週(通算10週)を記録したBTSの「Butter」以来、通算12曲目の快挙となる。
「アンチ・ヒーロー」は、アダルト・ポップ・エアプレイ・チャートでも今週首位に立ち、2021年4月~5月に3週をマークした「ウィロー」に続く自身9曲目のNo.1タイトルを獲得した。同チャートの集計が始まった1996年3月以降、首位獲得数が最も多いのはマルーン5の15曲で、続いてピンクの10曲、テイラーはそれに続く3番目に浮上している。
アルバム『ミッドナイツ』からは、「ラヴェンダー・ヘイズ」もアダルト・ポップ・エアプレイ・チャートで36位に初登場。ポップ・エアプレイ・チャートでは「アンチ・ヒーロー」が6位から3位に上昇し、「ラヴェンダー・ヘイズ」は31位につけた。アダルト・オルタナティブ・エアプレイ・チャートでは、ラナ・デル・レイをフィーチャーした「スノウ・オン・ザ・ビーチ」が36位に初登場している。
2位は、ドレイク&21サヴェージの「Rich Flex」が初登場から3週連続で同位をキープ。前週から14%減少したが、今週も3,090万回と高水準を維持してストリーミング・ソング・チャートで3週目の首位を、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートでも初登場から3週連続で1位を保持している。
10月29日付で1位に到達したサム・スミス&キム・ペトラスの「アンホーリー」も3位をキープし、TOP3は先週と同じタイトルが占めた。「アンホーリー」は、前週から9%増加の7,190万回を記録してエアプレイ・チャートで2週目の首位を獲得している。
先週4位に返り咲いたスティーヴ・レイシーの「バッド・ハビット」も同位にランクインし、ロック&オルタナティブ・ソング・チャート、ロック・ソング・チャート、オルタナティブ・ソング・チャートでそれぞれ14週目、R&Bソング・チャートでは12週目の首位を獲得した。
続いて5位には、先週の25位からマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」が浮上し、今年の1月8日付以来11か月ぶりのTOP10入りを果たしている。
「恋人たちのクリスマス」は、例年通りホリデー・シーズンのプロモーション、ストリーミング・サービスのプレイリスト効果等を受け、エアプレイが80%増加の2,060万回、ストリーミングが54%増加の2,150万回、セールスも57%増加の3,000にそれぞれ上昇。セールス・チャートでは35位から14位に、ストリーミング・チャートでは17位から3位にTOP10入りし、エアプレイ・チャートでは38位にリエントリーした。
ホリデー・ソング・チャート(Holiday 100)では今週もトップに立ち、2015年から16年にかけてのホリデー・シーズン以降7年連続、37週連続で首位をキープし続けている。
「恋人たちのクリスマス」がリリースされたのは1994年10月だが、ストリーミングが集計に加算されるようになった2014年以降年々最高位を更新して、2017年の12月に初めて9位にTOP10入りした。2019年12月21日付チャートでは、発売25年目で通算19曲目の首位に輝き、ザ・ビートルズがもつ20曲に次ぐ歴代2番目の記録に浮上。ホリデー・ソングとしては、1958年12月22日から1959年1月12日付チャートまでの4週1位をキープした、デヴィッド・セヴィル&ザ・チップマンクスの「ザ・チップマンク・ソング」以来61年ぶり、歴代2曲目の首位獲得で、その「ザ・チップマンク・ソング」がもつ4週を上回るホリデー・ソングの歴代最長記録(通算8週)を更新している。
「恋人たちのクリスマス」首位獲得週
2019年12月21日
2019年12月28日
2020年1月4日
2020年12月19日
2021年1月2日
2021年12月25日
2022年1月1日
2022年1月8日
上記のとおり、昨年のチャートでも11月から上昇して12月25日付で1位に到達するという同様のチャート・アクションをみせていることから、今年も年末から年始にかけてのピーク時に首位を獲得する可能性が高い。
「恋人たちのクリスマス」に続き、今週はブレンダ・リーの「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」(1958年)が先週の41位から6位、ボビー・ヘルムズの「ジングル・ベル・ロック」(1957年)が50位から9位に、バール・アイヴスの「ホーリー・ジョリー・クリスマス」(1964年)は10位にリエントリーして、4曲のホリデー・ソングがTOP10入りした。この3曲は、過去3年間の最高位が2位、3位、4位をそれぞれ獲得していて、「恋人たちのクリスマス」に続き今年も同様のチャート・アクションをみせることが予想される。
その他には、先週7位にTOP10入りしたデヴィッド・ゲッタとビービー・レクサのコラボレーション「アイム・グッド(ブルー)」が同7位をキープし、ハリー・スタイルズの「アズ・イット・ワズ」が5位から8位にダウンした。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは12月2日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「アンチ・ヒーロー」テイラー・スウィフト
2位「Rich Flex」ドレイク&21サヴェージ
3位「アンホーリー」サム・スミス&キム・ペトラス
4位「バッド・ハビット」スティーヴ・レイシー
5位「恋人たちのクリスマス」マライア・キャリー
6位「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」ブレンダ・リー
7位「アイム・グッド(ブルー)」デヴィッド・ゲッタ&ビービー・レクサ
8位「アズ・イット・ワズ」ハリー・スタイルズ
9位「ジングル・ベル・ロック」ボビー・ヘルムズ
10位「ホーリー・ジョリー・クリスマス」バール・アイヴス
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