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【第94回アカデミー賞】ビリー・アイリッシュ&フィニアスが<歌曲賞>、ハンス・ジマーが<作曲賞>受賞

 現地時間2022年3月27日に開催された【第94回アカデミー賞】で、ビリー・アイリッシュとフィニアスが映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の主題歌で<歌曲賞>、そしてハンス・ジマーが『DUNE/デューン 砂の惑星』で<作曲賞>に輝いた。

 ビリー・アイリッシュとフィニアスは、1964年の授賞式にて映画『メリー・ポピンズ』の「チム・チム・チェリー」でロバート・B・シャーマンとリチャード・M・シャーマンが同賞を受賞して以来のきょうだいの受賞者となった。

 「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、【アカデミー賞】を受賞した3曲目の『007』シリーズ主題歌で、アメリカ人ソングライターによる『007』主題歌としては史上初となる。2012年の『スカイフォール』のアデル(ポール・エプワースと共同作曲)による同タイトルの主題歌と2015年の『スペクター』のサム・スミス(ジミー・ネイプスと共同作曲)による主題歌「ライティングズ・オン・ザ・ウォール」の2曲は、いずれもイギリス人のソングライターが手がけた。ボンド作品は、これで3作連続で【アカデミー賞】の<歌曲賞>を制覇した。

 20歳のビリーは、同部門の史上2番目に若い受賞者となった。最も若い受賞者は、2008年2月に『ONCE ダブリンの街角で』から「フォーリング・スローリー」の共同ソングライターとして同賞を受賞したマルケタ・イルグロヴァで、彼女は受賞4日後に20歳の誕生日を迎えた。新型コロナウイルスの影響で映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の公開が延期されなければ、ビリーは最年少受賞者となっていたかもしれない。予定通り2020年に封切られていれば、彼女が19歳と2か月だった2021年2月の授賞式にノミネートされていた。

 二人は受賞に興奮した様子で登壇し、ビリーはスピーチで、「本当に信じられません、大声で叫びたいです」と述べ、オーケストラのアレンジを手がけたハンス・ジマーとギタリストのジョニー・マーに“曲をジェームス・ボンド作品にふさわしいものにしてくれた”ことに感謝した。一方フィニアスは、両親に向けて「両親として愛していますし、本物の人としても愛しています」とコメントした。

 なお、ビリー・アイリッシュとフィニアスは、授賞式で「ノー・タイム・トゥ・ダイ」のパフォーマンスも行った。同曲は、昨年の【グラミー賞】で<最優秀楽曲賞(ビジュアル・メディア部門)>を獲得していた。

  今年の<歌曲賞>には、他にも映画『ドリームプラン』より「Be Alive」(ビヨンセ、ディクソン)、『ミラベルと魔法だらけの家』から「Dos Orugitas」(リン=マニュエル・ミランダ)、『ベルファスト』から「Down to Joy」(ヴァン・モリソン)、そして『フォー・グッド・デイズ』から「Somehow You Do」(ダイアン・ウォーレン)がノミネートされており、「Down to Joy」以外は授賞式でパフォーマンスされた。現在42歳のミランダは、受賞していれば【エミー賞】、【グラミー賞】、【アカデミー賞】、【トニー賞】を全て獲得したEGOTを達成していた。EGOTの歴代達成者は16名となっている。

 <作曲賞>の候補には、『ドント・ルック・アップ』(ニコラス・ブリテル)、『ミラベルと魔法だらけの家』(ジャーメイン・フランコ)、『パラレル・マザーズ』(アルベルト・イグレシアス)、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(ジョニー・グリーンウッド)があがっており、ハンス・ジマーが1994年の『ライオン・キング』以来、2度目の受賞を果たした。初受賞以降、彼は同賞に10度ノミネートされていた。

 昨年パンデミックの影響で、米LAのユニオン・ステーションで行われた【アカデミー賞】は、今年は通常の会場であるドルビー・シアターで行われた。

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