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King Gnuの勢いが止まらない。2022年3月23日公開分のBillboard JAPAN 総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”では、「カメレオン」が堂々の1位を記録(【表1】)。「逆夢」が9位、「一途」が10位と、トップ10に3曲ランクインしている。しかも3年前にリリースされた「白日」が52位、昨年12月発表の「BOY」が78位と、合計5曲が100位以内に入っているのだ。今現在、最もヒットを飛ばしているアーティストといってもいいだろう。
特に「カメレオン」の強さは圧倒的だ。この曲は2月28日に先行配信されており、そのタイミングでの3月9日公開分のJAPAN HOT 100では、総合で2位を記録。ダウンロード、ストリーミング、そしてラジオのオンエア回数でしっかりとポイントを稼いだ結果と言える。翌週の3月16日公開分では強豪も多かったため4位と少し下がったが、最新のチャートではフィジカルのCDリリースやYouTubeでのミュージック・ビデオの公開というトピックもあって、3週目にして堂々の首位となったのだ。
「白日」の頃から彼らの特徴といえるのは、配信の強さだ。この3週で、ダウンロードは首位から2位、そして再び首位へと返り咲いている。ストリーミングも首位から2週連続2位と大きく下がる気配はない。しかもこの曲は、話題の月9ドラマ『ミステリと言う勿れ』の主題歌であることも大きいだろう。3月でドラマは終了するとはいえ、楽曲が浸透している限り、しばらくヒットは続くのではないだろうか。また、この後カラオケの歌唱回数も上がってくるとすれば、さらなるロングヒットとなるだろう。
もともと配信に強く、そのうえフィジカルのCDリリースもある。マスコミの期待値も高く、人気ドラマのタイアップもついている。これほどまでヒットのレールに乗った楽曲はそうそうない。まさに無敵のヒット曲といってもいいだろう。今後のチャートアクションがどうなっていくのか、非常に楽しみな一曲だ。
Text:栗本斉
◎栗本斉:旅&音楽ライター、選曲家。レコード会社勤務の傍ら、音楽ライターやDJとして活動を開始。退社後、2年間中南米を放浪し、現地の音楽を浴びる。その後フリーランスとして活動した後、2008年から2013年までビルボードライブのブッキングマネージャーに就任。フリーランスに戻り、雑誌やライナーノーツなどの執筆や音楽評論、ラジオやストリーミングサービスにおける構成選曲などを行っている。
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