超特急、オンラインスペシャルライブ2日目は“キズナ物語"

2020年12月26日 / 23:00

12月26日@オンラインスペシャルライブ『Superstar』 photo by 米山三郎、深野輝美 (okmusic UP's)

超特急が12月26日、オンラインスペシャルライブ『Superstar』を開催した。結成9周年記念日の12月25日から3日間にわたって行われる本公演は、すべてが異なる構成・メニューとなっており、2日目のテーマは“超特急のキズナ物語”。思い出深き1stシングルを皮切りに、9年の歩みの中で節目となった曲、大事な曲を組み込みながら、メンバー5人の、そして8号車と呼ばれるファンたちとの“キズナ”をストーリー性豊かに綴っていった。加えて、最後は初期からおなじみで、今回のツアータイトルにもなっている「Superstar」を3年ぶりにニューバージョンで披露。積み重ねた歴史の先の進化を、見事に体現してみせた。

初日に開園したテーマパーク“Bullet Train World”からメンバー5人を表す5色の光が放たれ、晴れやかで力強いオーバーチュアから1stシングル「TRAIN」のイントロが鳴ると、ステージに立ち込めるスモークの中から5人がリフトアップ。その身にまとうのは「TRAIN」時の衣装を彷彿させる青色のジャケットだが、カラフルなLEDライトが瞬くステージ上で踊る彼らのたたずまいもタカシのボーカルも、もちろん当時とは比べものにならないほどに逞しい。続いて「今日、最高の一日にしましょう!」とユーキが号令をかけた「gr8est journey」では、三面展開の巨大LEDモニターに青空から大海原、大渓谷に大都会と世界中の景色が。そのビジョンは彼らが歩んできた、そして、これから進む道の広大さを、胸迫る壮大な曲調と共に表し、タカシは“超特急は速度を上げて!”と詞を歌い替えて、こちらの涙腺を早くも緩ませる。さらに、8号車の歓声をバックに「一緒にバッテン作って、腹から声出せ!」とカイが呼びかけた「Burn!」、タクヤの“頂点目指すぞ!”の雄叫びで高々と火花が爆発した「バッタマン」と鉄板ライブチューンを連投。いわゆる“ダサかっこいい”パフォーマンスと、画面越しでも繰り広げられる大合唱で生む一体感は、紆余曲折の末に彼らが辿り着いた一つの答えだ。

しかし、超特急の個性は今や全方位。ここで薄ピンクのドレスを着た女性が舞台上のメンバーの前を横切り、“同じ夢を一緒にみたいよ”と体中からエモーションを放つ「need you」、タカシが“イカナイデ”とアカペラで贈る「refrain」と狂おしい想いをぶつけて、その行く先に8号車をイメージさせる。これぞ、まさにキズナ……と思いきや、「What’s up!?」で振り向いた女性の正体はブロンドのかつらをつけて微笑むリョウガだったり、黒ベストに着替えての「Snow break」では“会いたくて”のリフレインと情感あふれるダンスで胸締めつけたりと、相変わらずの情緒ジェットコースターぶり。トドメとなったのが、赤いライトに照らされたユーキが慟哭しながら花道の先へと駆け出して、灼熱のセンターステージで叩きつけた「Beautiful Chaser」だ。四方から噴き上がる火炎の中、凄まじい眼光でメンバー同士やり合うハードなアクションはド迫力で、最後は掴み合うユーキとタクヤのダイナミックなアクションで残酷な物語を締めくくる。だが、天から白く射し込む光の筋にカイが指で触れると景色は一変し、ステージ上に残る憎悪をバラード「小さな光」が浄化。純白のスモークに包まれて“どんな険しい道のりも超えてみせる”と力強く歌い上げ、歩きだした超特急唯一のボーカル・タカシを、ダンサー4人が出迎える構図には、グッと胸を打たれるものがあった。さらに“僕らは同じヒカリを目指す”と今度は全員での決意を「Starlight」で示し、5人の思い出を写真で振り返って、爽やかな「a kind of love」で“僕には君が必要なんだよ”と真摯に訴える展開は、まさに超特急自身の物語を見ているかのよう。先週発売したばかりの最新シングル「Asayake」でにこやかに届ける“君は君のままでいい”というメッセージも、超特急自身の“Asayake=夜明け”と重なると同時に、我々への応援歌としても響いて、“触れてくれた人を笑顔にする”という超特急のポリシーを改めて確認させてくれた。

ストーリーを途切れさせないように、ここまで1時間休みなくぶっ通しで歌い、踊るメンバーに“体力オバケ”とのコメントも寄せられるなか、ようやく始まった最初で最後のMC。『Superstar』の総合演出を務めるユーキは「今までの超特急、その歴史や思い出を辿っていただきながら、自分の人生とも照らし合わせていただける時間になったら」と、“超特急のキズナ物語”というライブテーマの意図を語った。また、本日の衣装プロデュースを担当したタクヤも、ライブ後半に着ていたシャツについて「蝶々やお花がモチーフで、ハチがいるのがポイント。8号車のハチ」とファン想いの言葉を告げる。終盤はオリコンウィークリーチャートで初の1位を記録した記念すべきダンスチューン「超ネバギバDANCE」を凛々しく放ち、ユーキが「ご乗車ください」とニッコリ笑顔でバク転をかますと、「超えてアバンチュール」から「キズナアルゴリズム」と新旧のカオス曲を畳みかけ。一瞬の休みもないパフォーマンスと容赦なく瞬き降り注ぐライティングのコラボレーションで、脳が沸騰するような強烈なインパクトを食らわせてくれるのも、超特急ライブの醍醐味と言えよう。そして6月に発表した「Stand up」で“立ち上がれ!”というポジティブなワードを観る者と自らに刻みつけ、画面はリハーサル模様を映したエンドロールへと切り替わった。

これで終演と誰もが思った瞬間、しかし、画面は突然ステージへと切り替わり、ライブタイトル『Superstar』のロゴが大写しされた巨大モニターの前で、同名曲の「Superstar」をなんと3年ぶりに披露!メンバーコールからのソロダンスも新しいアレンジとなり、より躍動感を増してのニューバージョンは、なるほど、このためのツアータイトルだったのかと納得できるほどの進化っぷりだ。コメント欄にも“すごくいい!”と称賛の声があふれ返り、曲が終わると後ろを向いて、“Superstar”の文字に向かって進む5人の姿もクールさ満点。しかも明日27日は、そんなクールな超特急がフィーチャーされたライブになるとのことなので、絶対に乗車してほしい。

photo by 米山三郎、深野輝美

text by 清水素子

<セットリスト>

M1:TRAIN

M2:gr8est journey

M3:Burn!

M4:バッタマン

M5:need you

M6:refrain

M7:What’s up!?

M8:My Buddy

M9:Snow break

M10:Beautiful Chaser

M11:小さな光

M12:Starlight

M13:a kind of love

M14:Asayake

M15:Winter Show

M16:超ネバギバDANCE

M17:超えてアバンチュール

M18:キズナアルゴリズム

M19:Stand up

M20:Superstar
『BULLET TRAIN ON LINE SPECIAL LIVE 2020「Superstar」』

12月25日(金)18:00 Open / 19:00 Start

※入場映像は18:00スタート予定

12月26日(土)17:00 Open / 18:00 Start

※入場映像は17:00スタート予定

12月27日(日)16:00 Open / 17:00 Start

※入場映像は16:00スタート予定

<視聴チケット>

夢の青春8きっぷ会員:4,000円(税抜)

一般:4,500円(税抜)

※別途チケット手数料がかかります。

※「夢の青春8きっぷ」へのご入会:https://fc.bullettrain.jp/feat/entry

FC会員・一般入場URL: https://tixplus.jp/feature/bullettrain_202012/

※購入された公演のページをご確認ください。
シングル「Asayake」
2020年12月16日(水)発売

【通常盤】(CD)

ZXRC1238/ ¥1,500(税抜)

<収録曲>

M1「Asayake」

M2「Fantasista」

M3「キズナアルゴリズム」

M4「What’s up」

【夢8(ファンクラブ)盤】(CD+Blu-ray)

ZXRC-1239/¥4,300(税抜)

<収録曲>

■CD

M1「Asayake」

M2「Fantasista」

M3「キズナアルゴリズム」

M4「Hero」

■Blu-ray

「超フェス2020」横浜アリーナ・ライブ映像

◎「Asayake」リンクファイア

https://ssm.lnk.to/Asayake


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